女同士入れ替わり

小説の女同士入れ替わり回①【10作品】

アイキャッチ女同士入れ替わり

今回は、小説の女同士入れ替わり回を10作品紹介していきます。

 

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ブロードキャスト

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『ブロードキャスト』
著者:湊かなえ
作中に出てくる放送部の台本が、女の子同士の入れ替わりもの。KADOKAWA
『ブロードキャスト』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

第1章「オンエア」~第2章「シノプシス」に出てくる放送部の脚本が女同士入れ替わりもの。

 

事故のせいで陸上部に入る夢が叶わなくなり、失意の底に沈んでいた町田圭祐は、高校で同じ中学だった宮本正也に声が良いから放送部に入らないかと誘われます。

部活見学に放送部の部室を訪れた町田と宮本は、いきなり先輩にテレビドラマの役をやって欲しいと頼まれてしまいました。

 

そのときのテレビドラマの脚本が、女の子同士の入れ替わりものです(町田と宮本はモブキャラの男子高校生役)。

内容は、地味だがアイドルを目指す静香と、派手だが料理や手芸が好きな明子という見た目で判断されることに悩んでいる2人の女の子が入れ替わる話。最後には元に戻るらしい。

タイトルは「チェンジ」のようです。

 

この脚本を読んだ町田の感想は「つまらない」らしいですw

放送部の先輩たちはそれぞれ不満を抱えているようで、町田と宮本は巻き込まれてしまい…

 

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アイキャッチ女同士入れ替わり
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撲殺天使ドクロちゃん

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『撲殺天使ドクロちゃん』
著者:おかゆまさき
ドクロちゃんと静希が階段落ちで入れ替わる。メディアワークス
電撃文庫
『撲殺天使ドクロちゃん』
第2巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

「おれがあいつであいつがおれだよ!ドクロちゃん!」が女同士入れ替わり。

撲殺天使ドクロちゃん2

静希が桜の家に遊びに来た際、ドクロちゃん静希が階段から落ちて入れ替わってしまった。

倒れたままの静希ちゃんとドクロちゃんに、僕は近寄ります。
「平気?静希ちゃん」
僕は身を起こす静希ちゃんとのぞき込みます。
「うん、だいじょうぶ。ちょっとびっくりしたけど……」
その返答は、なぜか僕の後ろから。
振り返ればドクロちゃん。
僕は、なぜか返事をしてくれたドクロちゃんに言いました。
「あ、うん。ドクロちゃんもどこか痛いところは無い?」
「うん、ボク平気だよ?布団で痛くなかった」
その声は背後の静希ちゃんから。

 

↓いつもと違う二人に混乱する桜が最高です。

いつもなら天真爛漫な光が満ちているその大きな瞳は、今は憂いと戸惑いに伏せられ、僕はそんないつもとは違うドクロちゃんの雰囲気に思わず見とれてしまいます。

彼女は溢れる好奇心にキラキラと瞳を輝かせ、自分の手足を見つめています。それからそのすらりとした指先を喉にあて、
「あー、あーあ――」
まるでどんな声がでるか試すように発声練習。声はつたなくも、涼やかに響いています。
そんな静希ちゃんの仕草はいつもの彼女からは想像もできないくらい、ちょっと無防備でつたなく、あどけないのです。ふと僕の視線に気がついた静希ちゃんは、にこぉっと僕に微笑み言うのです。
「ねえ桜くん!これ、本当に静希ちゃんのカラダだよ!」

 

ドクロちゃん(身体は静希)が静希(身体はドクロちゃん)にドクロちゃんの身体の感想を聞くところが好きですね。

ドクロちゃんの身体はすごいらしい。

 

↓ドクロちゃん(身体は静希)は静希の身体を触り始めます。

「ええっとねー静希ちゃんのカラダはー」
それはいつもとは違う無邪気なトーン。
「すごくすっきりしててねっ」
ドクロちゃんは楽しそうに、現在支配しているその静希ちゃんのボディの、あろうことか、胸に両手を当てて、ぽむぽむと「ド、ドクロちゃん!?(僕)」

「えーと、それからー」
そして僕と静希ちゃんの戸惑う中、気がつけばドクロちゃんはその黒いミニスカートを無造作につまみ上げている真ッ最中。なおかつ後もうちょっとでその白い太腿から次のステージに進もうとしているのです。

 

桜に元の自分の身体の痴態を見られたくない静希(身体はドクロちゃん)は、焦って桜を撲殺バットで見るも無残な姿にしてしまいました。

静希(身体はドクロちゃん)がドクロちゃんの魔法の擬音を間違えて、桜とテレビが合体してしまうところが好きです。

 

↓ドクロちゃんと静希と一緒に階段を落ちた桜が、入れ替わりたかったと話すシーンが最高。

言い換えれば、なんで僕が入れ替わらなかったのか?
問題は結局そこです。
贅沢は言いません。僕はどちらでもOKだったのです。そう、ドクロちゃんのカラダでも静希ちゃんのカラダでも……。僕らは、三人で落下したのです!確率は同じだったハズなのです!!なんでなのですか!?もし、もしも静希ちゃんと入れ替わっていたなら、今頃僕はお風呂場でッ!!……ぉオオォアァァァああア゙ア゙ア゙ッッ!!

 

↓ドクロちゃんのお腹が鳴って恥ずかしそうにする静希のシーンも良いです。

ぺこぺこのお腹の鳴き声。
「えと、私のお腹じゃ、ないんだけど……」
見れば静希ちゃんが天使のお腹を押さえて顔を赤くしています。

 

この後は、二人を元に戻そうと、ザンスを呼び出します。

↓ドクロちゃん(身体は静希)と静希(身体はドクロちゃん)は、何故か園児服を着て撮影会をすることに…

静希ちゃんが持て余すその(ドクロちゃんの)カラダは、スモックのサイズが少し小さいのでしょう。幼稚園児にはあり得ないふくらみが、静希ちゃんのココロをさいなんでいるようなのです。
「だって、これ、すごい……恥ずかしい……」
静希ちゃんはその深緑色の天使の瞳をうかがうように潤ませ、ゆっくりと恥ずかしそうに顔を上げました。

 

↓オチでザンスが入れ替わります。

ザンスの格好を恥ずかしがる桜(身体はザンス)が良かったです。

僕の声はこんなにしゃがれて無いし、座高だってこんなに高くはありません。
「まさか……」
僕は周りを見渡しました。
その視線の先に見慣れた姿がありました。
僕です。
草壁桜がドクロちゃんに手当てをうけています!!
その草壁桜が、顔をしかめ、
「うぅ、ひどい目にあったザンス。……うッ!?」
中学二年生の男子が、僕を見上げて絶句しています。
「ミ、ミィザンス!!」
「ぼ、僕!?」
草壁桜がザンス口調で僕を指さすのです!

 

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アイキャッチ女同士入れ替わり
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恋する王子と身代わりの乙女

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『恋する王子と身代わりの乙女』
著者:小椋春歌
モニカが一角獣のリーに術で入れ替えられる。エンターブレイン
ビーズログ文庫
『恋する王子と身代わりの乙女』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

一国の王子・アレクとの婚約が決まったモニカは、ペンテレイアへ旅行に来ていた。

しかし、モニカは一角獣の少女・リーと術で入れ替えられてしまう。

モニカ(身体はリー)は行方不明になってしまい、リー(身体はモニカ)は好き勝手に振る舞い始め…

「あなた誰!?ここはどこなの!?」
「は!?」
叫ばれた内容に、思考回路が停止した。

モニカの顔。モニカの声。モニカの体。
それなのに、アレクの脳内で何かが警鐘を鳴らした。
(違う……!)
目に映るものが信じられず、アレクは胸の中で怯えているレームをぎゅっと抱き締めた。
「君は……誰だ……!?」
声が震えた。
一夜の間に一体何が起こったのか。昨夜おやすみのキスをして別れる瞬間まで、彼女は確かに「モニカ」であったのに。

 

↓リー(身体はモニカ)は、モニカが拾って大事に保護していたレームを蹴り飛ばします。

身体の本来の持ち主が大事にしていたものを本人の身体で無下に扱うシーンは興奮しますね。

「いやだ、半端者じゃない!近寄らないで!」
「ふぎゃっ」
あろうことか、レームを蹴り飛ばしたのだ。

「やーだー!あんたとなんて寝ない!」
「では大部屋の床で寝ればよろしいわ!」
「半端者と一緒に寝るなんてイヤ!」
レームの顔がふにゃっと歪み、アレクは慌てて屈み込んだ。
「泣くな、レーム。これはモニカじゃない」
「泣くに決まっています!殿下は冷たいですわ!」
ローズは泣き出したレームを抱き締め、声を荒げた。そう言う彼女も若干泣き顔だ。
いくらモニカでないとはいえ、モニカの顔と声で嫌われた李存在を否定されているのだから、気持ちは分からないでもない。

恋する王子と身代わりの乙女1

↓リー(身体はモニカ)は、モニカの身体を奪ったことに対して全く罪悪感がなく、身体を戻す気もない様子。ダークです。

アレクは中身がリーだとわかっていながらも、大好きなモニカの身体がベタベタしてくるのは満更でもないらしい…(笑)

総毛立ったアレクに向け、モニカは満足そうに、ニッと笑った。
「はじめまして、アレク!これからよろしくね!」
弾んだ心を表すように、ベッドからアレクの腕の中へと飛び込んだ。

「ローズ、リーを着替えさせてやってくれ。すぐにモニカを迎えに行く。マーシュ、ライが起きていれば話を……」
「リーは戻らないよ」
絨毯の上に下ろされたリーは、少し不機嫌そうに動き出した面々を見上げた。
「もう戻らない。リーはこれでいいもん」
アレクが、マーシュが、ローズとレームがあ然として動きを止める中、リーは立ち上がる。
モニカの姿で部屋を横切り、大きな姿見の前まで来ると、くるりと一回転した。
薄桃色の夜着がふわりと空気を含み、花びらのように広がる。
リーは満足そうにそれを眺めると、沈黙のまま目で追っていた一同を振り返った。
「リー、この体気に入ったよ。アレク!パパに会いたいからシレナの森につれていってね!」
それは、とても無邪気な笑顔だった。
子どもが欲しい物をもらったときのような、何の憂いもない、純粋な喜びの顔だった。

 

↓モニカ(身体はリー)は、突然シレナの森の中で目覚めて驚きます。胸ネタが好きです。

モニカは以前に男体化経験があるような感じでした。

「胸がない――――!!」
見下ろした白い服のそこは、わずかな隆起があるだけで、ほぼ真っ平だったのだ。
まるで男……と考えてミラになったのかと思ったが、他の部分は女性だった。
(む、胸どこ!?私の胸は!?)
モニカは周辺の草原を探った。実際に近くに落ちていても怖いのだが、気が動転してそれどころではない。
(中略)
深呼吸し、瞬きを繰り返し、心を落ち着けてから、もう一度川を覗き込む。
「だ、誰……これ……?」
真っ直ぐな、全く癖のない銀色の髪。歳は十一、二歳だろうか。幼さの残る顔を驚きの表情に変えて水面を覗き込んでいる。大きな碧玉のように煌めく、紺碧の瞳。生きていることが信じられないほど整った容姿の少女は、呆然とした顔で小さな薄紅色の唇を動かした。
「綺麗すぎる……」
姿形が変わった衝撃も忘れ、モニカは本音を漏らしたのだった。

 

とりあえず、アレクたちはリー(身体はモニカ)に言われた通りシレナの森へ行くことに。

途中で「モニカ」との思い出の場所を通りかかったアレクが、全く関心のないモニカ(中身はリー)に悲しくなるシーンが最高でした。

他国の王子や王妃と絡むシーンも良かったです。

 

↓人間について無知なリー(身体はモニカ)は、モニカの身体で好き勝手してアレクを困らせます。

無意識にアレクを煽るリー(身体はモニカ)と、理性と葛藤するアレクが最高です。

「部屋って何するの?」
野生生物のリーにとって当然の疑問をぶつけられ、アレクは苦笑した。
「寝るんですよ、ベッドを使って。あなたの今の身体は人間でしょう?」
「わかった!アレク一緒に寝よ?抱いて!」
「おおうあああ!なんだこの部屋は!?なぜいつも私に試練を与える!?」

「どうした、リー?」
背中に腕を回して転がっていたリーは、起き上がるとアレクに背中を向けた。
「脱ぎ方わかんない。脱がせて」
「脱ぐなっ!」
思わず素で叫んでしまい、機嫌を損ねたのかリーはムッとするとドレスの胸元に手をやった。
「じゃあ破く!」
「わ、分かった!ちょっと待ちなさい」
背中を向けさせると、アレクは一つ一つドレスのホックを外していった。髪を前に流しているので、真っ白なうなじや、ホックを外すたびに滑らかな背中が露わになる。

「ああっ!!アレク大変!!」
「どうした!?」
切迫した声に、思わず振り向いてしまったアレクはすぐさま後悔した。
「すごい胸がある!ほらアレクも触ってみて!」
モニカが全裸だった。
(中略)
リーは仰向けのまま固まったアレクの上にまたがり、馬乗りになる。アレクの手を取ると、自身の胸に当てさせた。
「ね?すっごく柔らかい!」
「ーーーーーーーー!!」

恋する王子と身代わりの乙女2

森の中でモニカ(身体はリー)は、入れ替わりの術をかけた張本人の森の王・アルトと、リーの父親・エルに会います。

リーは、罪を犯して追放された父親と一緒にいたいがために、自分以外の動物と入れ替わりたかったらしい…

↓モニカ(身体はリー)は、愛するアレクが必ず助けに来てくれると信じているようです。

「私の婚約者が側にいるんです。彼なら必ずここに来ます」
断言すると、アルトは意地悪く笑った。
「体は残ってんだから、来ないんじゃねーの?もうこれでいいやーって」
「ありえない。いくら外見が同じでも、アレクが私以外の人間を選ぶはずがないよ」
これは絶対だ。
しかしあるとは口笛を吹いた。
「すげー。外見代わっても愛されるとか言っちゃう女、初めて見た。しかも自信満々」
「だって本当なんだってば!あなたもアレクを見れば分かるよ!」

 

↓リー(身体はモニカ)が人間のモニカの身体で動物と喋れなかったり、モニカ(身体はリー)がリーの人型から一角獣型に変身したりとおいしいです。

(走りたい!)
走りたい――!
目の端を白い光がかすめ、モニカは走る速度が増したのを感じた。
身体が軽い。まるでしんどさを感じなくなり、軽々と木々を避けて走った。
(中略)
走って走って、その目にアルトを捕らえたとき、モニカはやっと自分の姿に気づいた。
純白の毛並みに銀色の鬣。
モニカは額に黄金の角を持つ、一頭の小さな一角獣になっていた。

 

ようやくアレクと再会したモニカ(身体はリー)が、一角獣型から人型に戻る方法がわからないところも萌えました。

↓一角獣型で喋れないモニカ(身体はリー)でも気がついて変わらず愛し続けるアレクに、アルトはドン引きw

ドスッと鈍い音がして、軽々と吹っ飛ばされたアレクが草原に転がった。
腕を伸ばして抱きついたつもりが、両前足でアレクの胸を蹴り飛ばしていたのだ。
「ぐ、ぐふっ……!あ、あばらが……」
(ぎゃーーーーっっ!アレク!)
いやだこんな体!と思った瞬間、目の前が白い光に包まれた。人の形になったのを感じ、モニカは転がったアレクに駆け寄る。
「アレク!アレク、しっかりして!」
「ぐっ……素晴らしい脚力です、モニカ……!一角獣となったあなたに蹴られるなんて、こんな幸せなことはない……!愛しています……!」

 

↓やっとモニカ(身体はリー)はリー(身体はモニカ)とご対面。

モニカ(身体はリー)は、リー(身体はモニカ)とアレクが色々としていたことを知って怒ります(笑)

箍が外れたように泣き続けるレームを抱き締め、モニカはその場にいた、もう一人の人間に目をやった。
見事な翠緑の瞳に、長い亜麻色の髪。鏡の中で見慣れた少女が驚いた顔で立っていた。
「うわぁ、私だ……」
つぶやいたのはモニカだが、リーもそう思ったことだろう。
鏡ではなく、こうして自分と向かい合うなどめったにできる体験ではない。

 

↓アルトはリーの身体のモニカがリーであり、戻る必要はないと言い始め、モニカ(身体はリー)は驚愕します。

色々あって、モニカがリーと混ざって8人に分裂し、アレクが本物を選んだことで、モニカもリーも無事に元に戻るのでした。

「ほら、アルト!リーが帰ってきたよ!」
いまだにアレクに怯えていたアルトは、思い出したかのようにリーの姿を検分した。
「おー、そっちの格好もかわいいな。でもやっぱりリーが一番だけどな!」
しかしざっと見ただけで、モニカの方を抱き寄せようとする。
「ちょっと!リーが無事に帰ってきたんだから」
「無事って、リーはこっちじゃん」
「え……?」
真っ直ぐに笑顔で見つめられ、モニカは絶句した。
アルトはリーとモニカを、――リーの姿のモニカとモニカの姿のリーを見比べる。
「やっぱりリーが一番可愛いな!リーは違う体になりたいんだし、このままモニカが入ってろよ。うん、それがいい。名案」
満足そうにリーの姿のモニカを抱こうとする。
決して冗談を言っている顔ではない。
本気で中身はモニカでいいと思っているアルトの言葉に、モニカだけでなく、アレクすら言葉をなくしたときだった。

 

ココロコネクト アスランダム

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『ココロコネクト アスランダム』
著者:庵田定夏
陸上部の女子5人に入れ替わり現象が起こる。エンターブレイン
ファミ通文庫
『ココロコネクト アスランダム』
上巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

「ふうせんかずら」が去ってから4ヵ月、文研部の5人は「他人から敵視される・隔絶される現象」が起きて学校内で孤立していた。

さらに、5人には時折一時的な記憶喪失が起こり、「ふうせんかずら」の仲間によって近いうちに現象自体の記憶が消されることがわかった。

「ふうせんかずら」の仲間は、「人格入れ替わり」を陸上部の5人に、「欲望解放」を1年生の男子生徒たちにかけてしまう。

 

入れ替わるのは、唯の大親友の栗原雪菜、ボーイッシュな大沢美咲、ポニーテールの明美、他に名前が登場しない2人の女子達です。

↓まずは、第1章終盤で突然雪菜が意識を失い、中身が別人になるような描写から。

はっきりとは書かれていないので、別の現象の可能性もありますが…

栗原が倒れる、取り出そうとしていた携帯電話が宙を舞う。
「雪……菜っ!」
ギリギリで桐山が体を滑り込ませ、栗原の体を支えた。
「だ、大丈夫雪菜!?」
「うん……ああ……え、雪菜?」
「なんで首傾げてるの雪菜」
「……え……ああ……え?」
(中略)
「ぬおっと!?」
栗原が突然びくりと体を動かし、携帯電話をまた落としかけた。
「おいっ、壊れるぞ。てか大丈夫かよ本当に」
「ん……」
栗原は額を押さえ、意識をはっきりさせるように何度か頭を振る。
「ええと……ああ、うん。大丈夫。……幻だよね……」

ココロコネクト アスランダム1

↓次は第4章で、美咲の中身が雪菜になるシーン。

――次の刹那、大沢の警戒が急に解けた。
一度、二度、と瞬きをして、視線を彷徨わす。
すぐ目の前の、太一達を見つける。
泣きだしそうに、怯えたように、でも大沢は歪んだ顔で、笑った。
「……だって信じられる?あたしが……あたしが栗原雪菜だって……」

 

陸上部の5人は入れ替わり現象によって精神的に疲弊していきますが、文研部の5人を敵視している状態なので、文研部は助けようがありません。

「ふうせんかずら」の仲間には、陸上部の5人は文研部に入れ替わり現象のことを話したらいけないと釘を刺されているようです。

 

第6章でもいきなり美咲他の女子2人の3人の入れ替わりが起こります。

陸上部の5人は、完全に振り回されていて話も通じない精神状態になっています。

5人の中でも、美咲が一番まだ冷静で支え役になっているらしい…

その時。
「きゃ!?」「や!?」「え?」
突然大沢と他の女子二人が声を上げた。
「なに!?どうした!?」
栗原も慌てて皆に確認する。
「え……入れ替わった……」
「……またっ」
「まって。誰が、誰?わたしは……」

再び大沢を視界に捉える。と、さっきまで笑顔だった大沢が表情を消している。
嫌な予感がした。
次の瞬間大沢は扉に向かって走ってきた。ほとんど足をもつれさせて教室を出る。大沢は太一達を見つけ、「ひっ」と後ずさった。それから反対方向に一目散に駆けていく。
「美咲っ……ちゃん……じゃないかもしれない、誰……か」

 

以前に入れ替わり現象に巻き込まれた文研部の5人は、精神崩壊しなかった自分たちの方が変だったのではないかと思い始めます(笑)

第6章で文研部の5人が何とか説得して、陸上部の5人に入れ替わり現象についてのアドバイスをするシーンが好きですね。

現象を乗り切るためには、皆で協力し合い、いつも通りでいるのが大切なこと。人格入れ替わりに関して言えば、可能な限り連絡を取り合って状況を相互に確認すること、なるべく人目を避けて大人しくしていること、他人に相対する時はできるだけ本人になりきること、などの原則を伝えた。
まだ夢であればいいと現実を直視できていない感じは見受けられたが、皆真剣に話に耳を傾け、太一達の話した内容を実践すると約束してくれた。
「後『別に大したことない』という認識も大事だな。心の持ちようで大分変ってくるから」とも稲葉はアドバイスした。

 

↓問題ないとは言いつつも、入れ替わり現象に振り回されて不自由な生活を送る陸上部の5人は、我慢の限界を迎えているようです。

「……どうだ?上手くやれているか?」
どの入りが正解かわからず、相手任せな問いになってしまった。
「文研部にアドバイスされたみたいに、確かになんともないと思ったらなんともないね。入れ替わっても、基本じっと大人しくしとけばいいんだしさ。……いや、今までも似た感じにはしてたんだけど、誰かに間違ってないと言って貰えて安心できたってかさ」
栗原は明るく話す。多少声が嗄れているのが気になる。
「だね。試験も近くて勉強中誰かに入れ替わったら大変だけどさ~。数学やらなきゃいけないのに気づいたら目の前に英語!みたいな」
気軽な調子で永瀬は応じる。こういう場面の永瀬は本当に凄いなと思う。もし太一だけならどれだけ重い雰囲気になっていたか。
「つかテスト中に入れ替わったら?入れ替わった同士得意科目だったら最高だけど、苦手同士だったら最悪だ……」
「それわたし達も考えたなぁ」
「ね、明美も――」
「でも重く考えたら」
女子が、話しかけた栗原の声を遮る。
「とてつもなく恐ろしいよね?例えば入れ替わりで元に戻れなくなったら……」
「それはないさ。現に俺達は、元通りになっている」
「なんの保証になるってのよ」
「明美ちゃん」
永瀬がなにか言おうとしたがそれも無視される。
「そもそも人格入れ替わりがあり得ないんだよ!だって急に入れ替わられたら……」
入れ替わりがバレたら不味いから、他の友達と会いにくい。彼氏とも会えない。家でも自室にひきこもらなければならない。たとえひきこもっていてもいつ入れ替わるかわからないから、全くプライベートなことができない。会話中の入れ替わりに対応できず、話し相手に変な印象を与えてしまう。入れ替わる時の一瞬の空白が危ないから、包丁を持てない。他の行動も制限される……などなど、話せば堰を切ったようにポニーテールの女子とそれに煽られた栗原から愚痴が出てきた。
「つーかこの前わたしが雪菜と入れ替わった時、ちょうど激辛チゲ食べてる時でさぁ、思わず噴き出しちゃったよ。わたし辛いのダメなんだ」
「あーれは後の処理に困ったよっ!家族に白い目で見られるしっ!ていうかあの程度は激辛じゃない!」

 

第6章ではまた雪菜明美美咲で入れ替わりが起こります。

その場にいなかった美咲は、入れ替わる直前に見られたら非常にマズいことをしていたようで、発狂してしまいました。

美咲の「知られたらマズいこと」についてははっきり明かされていませんが、美咲は男女両方とも性的対象で、それを知った仲間に引かれたようでした。

「秘密ってほどじゃないけど、例えば過去の男との交遊録とか」
「あー、確かにそれは――」
唐突に栗原ともう一人の女子が、一瞬間停止する。
「……うっと、あ、あたしがいる!?……じゃないや、明美と入れ替わったんだ。はい、そこの驚いているお二人さん、あたし栗原雪菜ですよ。」
そう言って、栗原雪菜ではない【ポニーテールの女子】が手を挙げる。
「おお、なんだなんだそういうことか。ていうことは、【雪菜ちゃんの身体】の方には明美ちゃんがって……オチ……」
永瀬は声をかけるのを途中で、やめる。
【栗原雪菜】が尋常ならざる反応を示していたからだ。
【栗原】は数秒固まった後、がたがたと体を震わせ、ガチガチと歯を鳴らし始めた。
「ど、どうしたんだ?というか、……すまん、誰だ?」
太一が問うも、【栗原】には届かない。
「ちょっと待って……今、片付けようとしてたんだよ……。家に来るって言うから、念のためって……。ほんの数分さ……その数分くらいさ……大丈夫って……大丈夫だって……大丈夫なはずだって……。あれを見られたら……」
放心して呟く女子は、後に大沢美咲だと、わかる。

 

その後、元に戻った美咲は、「ふうせんかずら」の仲間に記憶を消され、陸上部の仲間のことをすっかり忘れてしまいました。

美咲が記憶を消されたことで、落ち着いていた残りの4人は恐怖に怯えます。

 

その後、文研部の5人が「ふうせんかずら」の仲間と戦おうとするシーンで『ココロコネクト アスランダム』の上巻は終わりでした。

陸上部5人の入れ替わり現象はたぶん解決していない?ような感じでしたが、下巻にも入れ替わり描写があるかは読んでいないので不明です。

 

入れ替わり描写のある場面

第1章P.39~40

第4章P.105

第6章P.176~179、P196~200

第8章P.263

(※見落としがあるかもしれません。)

 

↓文研部5人の男女集団入れ替わりはこちら!

アイキャッチ男女入れ替わり
小説の男女集団入れ替わり①【10作品】今回は、小説の男女集団入れ替わりを10作品紹介していきます。 当サイトの情報につきまして、可能な限り正確な情報を掲載す...

蒼穹のカルマ

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『蒼穹のカルマ』
著者:橘公司
駆真と在紗が魔王の力で入れ替わる。富士見ファンタジア文庫
『蒼穹のカルマ』
第5巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

第1章「動物などを叩いてはいけません」から第2章「本品にコスチュームは付属しません」までが女同士入れ替わり。

 

小学6年生の姪・在紗を育てている女性騎士の駆真

ある日、在紗は本当の母親の冬香に会いに行くことになったのだが、在紗が自分の元から離れていってしまうのではと不安になった駆真は、魔王の力で在紗と自身を入れ替えてしまう。

 

駆真は在紗のことを異常なほど溺愛しています。

↓どちらかというと、在紗を連れ戻したいよりも、在紗の身体自体になりたいような雰囲気です(笑)

一時的とはいえ在紗の身体に入れるというのである。その途方もない喜びに、駆真の唾液腺が過剰反応を起こしてしまったようだった。
(中略)
実際、不純な動機などこれっぽっちもなかった。今の最優先事項は、在紗を無事連れ戻すことなのである。他の事案にうつつを抜かしている暇などはなかった。
……ただ、あくまで不可抗力であるという前提で、入れ替わっている間、偶然身体のいろんな部位に手が触れてしまうということもあるかもしれないし、もし汗をかいたら念入りに拭かねばなるまい。隅々まで。かぶれるといけないし。そう、それは仕方のないことなのだ。駆真の意志ではどーしよーもないこーとなーのだー。

 

ということで、駆真は冬香の家にいる在紗と入れ替わります。

在紗は冬香の話を聞いて、冬香が在紗を10年も放置していたのは、実は在紗を守るためだったと納得していましたが…

↓そんな話をしていたとは全く知らない駆真(身体は在紗)は、冬香に冷たく当たります(笑)

「お……大丈――」
冬香が言いかけたところで、在紗が冬香の手をぱちんと叩き落した。
「……あん?どうしたってんだ、在紗」
「口を慎め。貴様にその名を呼ぶ資格を与えた覚えはない」
「……は?」
冬香は口をぽかんと開けると、間の抜けた声を発した。
しかしそれも仕方のないことだろう。在紗が急にそんな言葉を吐いたのだから。
よくよく注意して見てみると、言葉遣いだけでなく、表情や雰囲気なども、先程までの在紗とは異なって見えた。まるで意識を失っていた一瞬の間に、彼女の脳内に別人格でも生まれてしまったかのようである。

蒼穹のカルマ3

↓色々あって冬香が席を外し、一人になった駆真(身体は在紗)は大好きな在紗の身体を好き勝手しますw

鏡に向かってポーズを取りながら、駆真自身に愛を伝えるのが変態的で好きです。

ペタペタと両手で頬を触り、その瑞々しい感触を確かめる。嗚呼、間違いない。駆真の触覚が間違えるわけがない。これは在紗の身体だった。
……そうしているとまた動機が激しくなってくる。駆真は胸元に手を置いてそれを押さえようとし――その動作そのものが逆効果になってしまうと気づいて手を空中に止めた。

壁づたいにゆっくりと歩いていき、それの前まで辿り着く。その、大きな姿見の前まで。
「ぅぁ……」
とろけるような声は、自然とのどの奥から漏れ出ていた。
だがそれも仕方のないことなのである。何しろ自分の手が、足が、顔が、全てこの世でもっとも愛らしい少女のそれになっているのだから。
「こ、これは……予想以上に……」
呟きながら頬を赤らめ、駆真は辺りに誰もいないことを確認するように部屋をきょろきょろと見回してから、少しあごを引いて上目遣いになり、
「ねえさま、大好き」
と、鏡に向かって言ってみた。

 

↓在紗(身体は駆真)の方も、突然自宅で気がついて慌てます。

二人とも入れ替わり直後に手足が動かしにくいという描写があって良かったです。

「……ッ?」
意識を取り戻した在紗は、ゆっくり顔を上げると同時に眉をひそめた。
辺りの景色が、豪奢なホテルの内装から、鷹崎家のリビングになっていたのである。
「え――何、これ……」
突然のことに頭が混乱する。確かに自分は今、冬香に連れてこられたホテルの一室にいたはずである。

 

↓在紗(身体は駆真)は、しばらく入れ替わったことに気がつきません。

「……ちょっと、私のコト馬鹿にしてんの?何その気持ち悪い敬語。やめてよね」
「え……でも、槙奈さんの方が年上ですし……」
「年上って……まあそりゃ私の方が一個上だけど、何なのよいきなり」
槙奈の言葉に首を傾げる。在紗は十二歳である。まさか槙奈は十三歳だったのだろうか。こう言っては何だが少し老けている。……もとい、大人っぽい。
と――そこで、在紗はある違和感に気づいた。
「あ――れ……」
身に纏っていた服が、先刻のものと違っている。……というか今着ているそれは、駆真のシャツとジーンズによく似ている気がした。何故か腰にホルスターまで装着しており、これまた何故かそこに聖剣が収まっている。
否、それだけではない。服だけでなく、それに包まれた身体も、在紗のものとは異なっている。手足が妙に長く、胸部には在紗の歳にはまるで似合わないような膨らみが二つ現れていた。かと思えばウエストはきゅっと引き締まり、見事なS字のラインを描いている。女の子なら誰もが夢見るような綺麗なプロポーションだ。

蒼穹のカルマ2

槙奈に連れられて、在紗(身体は駆真)は騎士団本部へ。

駆真は騎士団のメンバーに愛されまくっているため、在紗(身体は駆真)は入れ替わりを信じてもらえずに弄ばれます。

ロッカーがわからないとか、ナース服・体操着・バニー服などを着させられそうになるとか、色々なセリフを言わされるとか、おいしいです。

蒼穹のカルマ6

そして、本部に侵入者が現れて、戦い方など知らない在紗(身体は駆真)は大ピンチに…

トイレに逃げ込んだ在紗(身体は駆真)は、その場に現れた天由良・霊由良に幼児化してもらい難を逃れます。

 

↓一方、駆真(身体は在紗)の方は、空獣の女王の血を引く在紗の身体で羽が出現してしまいました。

その後、二人は元に戻ります。駆真は幼児化した駆真の身体に戻ります。

「む……何か、背中が……」
魔王の声に応え、ちらと振り返ったときにはもう、駆真は壁に手を突いていた。動機が異様に激しくなり、呼吸が苦しくなる。
「な――んだ、これ、は……ッ?」
ついには身体を丸め、床にうずくまるような格好になってしまう。
(中略)
背中のむず痒さは、もはや痛みに変わっていた。まるで、身体の中から何かが出てくるような、異様な感覚だ。
そして。
「く、ぁ……」
一際鋭い痛みが身体を通り抜けると同時――服を突き破って、背から灰色の羽が顔を出した。途端、駆真を襲っていた痛みは嘘のように消え去る。
(中略)
鏡に映るのは、間違いなく在紗の身体である。その端正な顔の造作や華奢な肢体は、いつ見てもため息が出るほどに可愛らしい。
だが、今はその小さな身体の背に、灰色の大きな翼が生えていたのだった。

 

まぶらほ

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『まぶらほ』
著者:築地俊彦
ヒロイン4人が薬で入れ替わる。富士見書房
富士見ファンタジア文庫
『まぶらほ ~ふっかつの巻・きた~』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

第26話「わたしがあなたであなたがわたし」、第27話「母よあなたはやってきた」が女同士集団入れ替わり。

 

紅尉が発明した薬を手に入れた妹の紫乃。

夕菜玖里子舞穂の4人に飲ませたら、バラバラに入れ替わってしまった。

 

入れ替わりの組み合わせ(精神→身体)

風椿 玖里子(高校3年生)→ 宮間 夕菜

宮間 夕菜(高校2年生)→栗丘 舞穂

栗丘 舞穂(13歳、高校2年生)→神城 凜

神城 凜(高校1年生)→風椿 玖里子

まぶらほ1

↓身長ネタや胸ネタがおいしいです。

「なんか変な感じです。目線がいきなり低くなって……」
夕菜(身体は舞穂)が言う。
「私はなんだか、いきなり上から見下ろすようになってます」
凜(身体は玖里子)が頭を振った。凜と玖里子の身長差は、二十センチ以上あった。
「あたしも感覚狂う……。自分の身体じゃないみたい。って、そうなんだけど」
玖里子(身体は夕菜)がぼやく。そのまま、全身をまさぐった。
胸をぐいぐいと揉む。
「はーん。確かに自分で触ると、あまり大きくないって気がするわね」
「なにするんですか!」
「こうすれば大きくなるんじゃない?」
「余計なことしなくていいです!」
「夕菜が騒ぐ横で、舞穂(身体は凜)が自分のスカートをめくった。
「なに穿いてるんだろ!」
「こっ、こら!破廉恥な真似はやめろ!」
凜が自分に飛びかかる。
「にゃー、凜さん地味ー。可愛くなーい」
「喋るなー!」
どたんばたんと暴れる。はたから見ると、夕菜に詰め寄る舞穂に、凜と取っ組み合いを始める玖里子と、大変珍しい光景が繰り広げられていた。

 

すぐには戻れなさそうなので、とりあえず身体に合わせて教室へ行き、授業を受けることに…

↓学年差があるため美味しいですね。1年生から3年生になった凜(身体は玖里子)が深刻。

「あたし、二年B組に行かなきゃだめよね」
「そうですよ。見かけは夕菜なんですから」
「また二年生の教科書開くのか。留年したみたい」
「私なんか三年生です」

 

1年生から3年生になった凜(身体は玖里子)は、真面目に予習をして授業を受けます。

元々飛び級で2年生になった舞穂(身体は凜)は、1年生の授業を珍しがります。

舞穂(身体は凜)は、猫語を怪しまれたり、伏字が必要なエッチな単語を連発したり、おいしいです。

まぶらほ2

夕菜(身体は舞穂)と玖里子(身体は夕菜)は、和樹と同じ2年生の教室へ。

↓授業中、玖里子(身体は夕菜)は夕菜の身体で和樹をからかい、夕菜(身体は舞穂)が怒ってカオスなことに。

「ははーん、夕菜ちゃんの身体が気になるのね」
にやにやする玖里子。ただし顔は夕菜。
彼女は襟元の内側に人差し指を入れた。
「見たい?」
「やめてくださいよ」
なんだか顔が熱くなったので、目をそらした。
「ここのボタンを外すと、夕菜ちゃんの胸が見えちゃうと思わない?」
「やめてくださいって。他に人がいるんだから」
「他にいなければいいんだ。あたしの身体じゃなくて夕菜ちゃんなのがしゃくに触るんだけどなー。まあいいか、脱ぐ?」
「ですから駄目ですってば!」

夕菜がまるで「誘惑する年上のお姉さん」のように和樹に絡みつき、舞穂が「嫉妬にかられた同級生」のように睨みつけているのである。滅多にないどころか、異常な光景であった。
「ほらほら、舞穂ちゃんらしくないよ」
「あ……えっと……にゃ、にゃー。そんなことばっかりー」
いきなりたどたどしくなる。
「そんなことってなーにー?」
「わ、わたしはそんな言い方しませんっ」
「舞穂ちゃんのふりをしなきゃ駄目でしょ」
「……にゃー、玖里……夕菜さん、そんなことしちゃ駄目ー」
「別にいいじゃない。あたし、夕菜ちゃんだもーん。こんなこともしちゃうわよ?」
玖里子の唇が、和樹の頬に近づいた。

 

4人は再び薬を飲みますが、また別の組み合わせで入れ替わってしまいました。

 

入れ替わりの組み合わせ(精神→身体)

栗丘 舞穂宮間 夕菜

宮間 夕菜風椿 玖里子

風椿 玖里子神城 凜

神城 凜栗丘 舞穂

 

さらにもう一度、バラバラに入れ替わります(笑)

元に戻れないまま、帰国してくる夕菜の母親の相手をしなければならなくなり…

 

入れ替わりの組み合わせ(精神→身体)

風椿 玖里子←→栗丘 舞穂

神城 凜←→宮間 夕菜

まぶらほ3

↓仕方がないので、4人揃って夕菜の母親と面会w色々とぎこちなくて最高ですね。

夕菜の母親は鋭く、大ピンチです(笑)

夕菜は「お帰りなさい」と言おうとした。そこを玖里子につつかれる。
(ちょっと。あんた凜ちゃんの身体でしょ)
(……そうでした)
(凜、あんたが返事して)
(わ、私がですか)
(そうよ)
身体は夕菜の凛は、たどたどしく言う。
「お……お帰りなさいませ……お母様」
(中略)
凜はブリキのロボットよりもぎこちない動きをしながら、由香里に抱きついた。
夕菜の母は、娘を抱き寄せ嬉しそうに頭をなでた。
身体が凜の夕菜は複雑な表情をした。身体が夕菜の凜もなんとも言えない顔つきになっている。

 

この後は、夕菜の母親に言われて家事が大の苦手な凜(身体は夕菜)が料理・洗濯・掃除をすることになり、大惨事になります。

凜(身体は夕菜)は夕菜の母親に海外へ連れて行かれそうになり…焦った4人は入れ替わりのことを話し、なんとかその場を収めます。

最後は無事?に全員元に戻るのでした。

 

姫君と婚約者

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『姫君と婚約者』
著者:高遠砂夜
姉妹が謎の紅茶の力で入れ替わる。集英社
集英社コバルト文庫
『姫君と婚約者』
第4巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

姫君と婚約者1

魔法使いのガルディアと婚約したアリィシア

ある日、姉のレイ・レナ姫と一緒にファクトール公爵家で出された謎の紅茶を飲んだら、アリィシアとレイが入れ替わってしまった。

アリィシアにはガルディアとの婚約披露宴が迫っていて…

 

入れ替わるのは第4章「入れ替わった姫君達」からです。

ちなみに、レイには婚約者の双子・リィンディとルゥディがいます。

↓ルゥディがアリィシア(身体はレイ)に抱きつき、レイ(身体はアリィシア)が怒るというシュールな絵面w

「あのっ、ルゥディっ。あなた、お姉様の前で、こんなことしちゃ駄目よ……一応、あなたはレイ・レナ姉様の婚約者なんだからね」
ルゥディは、一瞬沈黙した。
アリィシアの顔をまじまじと眺める。まるで、アリィシアの正気を疑っているような感じだ。
(中略)
(――――あ、あたし?)
目の前にいるのは、まぎれもなく、
(あたしじゃないのよっ、あれはっ)
”赤茶けた金髪と赤い瞳を持ったディアゴールの末姫”
幾度となく、鏡に映して眺めていた自分の姿。それが、目の前で、腰に手をあてて怒りの形相でこちらを睨んでくるのだ。

鏡の中に、映った姿は、いつもの自分のものではなく――――まぎれもなく姉の”レイ・レナ姫”のものだった。
(あたしの体はどうなっちゃったのぉぉ)
アリィシアは、隣に立っている少女……ようするに、姉の顔を見つめる。――――いや、そもそも姉の顔というべきか、自分の顔というべきか。

 

入れ替えた犯人は双子の祖父で、本当は容姿が全く同じの双子を入れ替えようとしていたらしい…w

入れ替わりを起こした黒魔法使いは、証拠隠滅として茶葉を燃やした後に消息を絶ってしまったようです。

無理に戻すと二人とも死んでしまう可能性があり、二人はしばらくそのまま過ごすことに…

姫君と婚約者2

楽天的なアリィシア(身体はレイ)は、面白がってガルディアが入れ替わりを見抜くか試します。

アリィシア(身体はレイ)はガルディアが大好きで、レイの身体で抱き着いてキスまでしてしまいました。

↓無邪気なレイ(中身はアリィシア)と冷静なアリィシア(中身はレイ)に周囲は困惑w

長身の漆黒の髪の鬼姫が、赤茶けた金髪の末姫に、無邪気にしかも甘えたように抱きつく姿は、双子達にとってどこか悪夢のように見えたのである。

レイ・レナ姫の姿を持ったアリィシアが、ガルディアに愛を語って、その上駄々をこねているのである。

 

↓抱きついてくるレイ(中身はアリィシア)に、中身が違うと知りつつも喜ぶ双子が最高でした。

「レイ・レナ姫が、満面に笑みを浮かべて抱きついてくるものだから。つい……すみません」
双子達の言葉に、世継ぎの姫は、厳しい表情を浮かべた。
「抱きついているのは、私ではなくてアリィシアよ」
「それはそうなんですけど……」
「こういうことでもないと、レイ・レナ姫って、オレたちに抱きついてきてくれないじゃないか」
双子達の言葉に、アリィシアが心の底から同情したような顔をした。
「……かわいそうに。あなた達よっぽどスキンシップが足りないのね。こんなあたしでよかったら、ほっぺたにキスくらいしてあげるわよ」
「え?本当に?」
「ルゥディ、何を嬉しそうな顔をしてるんだよ。前見て、前。――――レイ・レナ姫がすごい顔して、こっち見てるってば――――わ!」
レイ・レナ姫の怒りの鉄拳をくらった双子達は、同時に頭を抱え込んで痛そうにしゃがみこんだ。

 

↓レイのプロポーションの良い身体を気に入るアリィシア(身体はレイ)のシーンが好きです。

フリーダムなアリィシア(身体はレイ)は、レイの身体で好き勝手に振る舞い、レイの評判が怪しくなってしまいます。

アリィシアは、素早く起き上がると鏡の前に立った。
腰まである絹のような漆黒の髪。もうそれだけで、笑いが止まらない。
「うふふふ。憧れていたのよねえ、この髪。まーお姉様ったら、大きな胸と細い腰。うらやましいわ」
鏡の前でセクシーポーズをしてみる。
「やだー。似合ってるー」
鏡に映った自分の姿を見て、死ぬほどはしゃいでしまう。

「レイ・レナ姉様って、こうやって見るとやっぱり美人よね。お姉様、絶対自分の見せ方知らないわよ。その気になれば、ミルレーユ姉様と競えると思うのに」
「……」
「ね、胸大きいと思わない?走るとすっごく揺れるのよ。お姉様って着痩せするタイプだったのね」

姫君と婚約者3

↓レイの身体は鍛えてあるようで、中身がアリィシアでも剣を扱えるようです。

憧れの姉の身体になれて羽目を外すアリィシア(身体はレイ)を見て、レイ(身体はアリィシア)はアリィシアの身体で怒ります(笑)

アリィシア(身体はレイ)がレイとして過ごし、姉の大変さを知る展開もあります。

これが、アリィシア自身の体だったら、とっくの昔に体力がなくなって地面に倒れ伏していただろう。姉は見かけの細さとは裏腹におそるべき体力を秘めていた。
それどころか剣の技術もなにも知らないアリィシアが、生まれながらの剣士のように動けるのだ。
(素敵、素敵!なんだかあたしじゃないみたい)

「大丈夫ですか?」
といかにも妹姫らしい仕種で尋ねてきたが、その目は鬼姫その人のものだった。
それから、ゆっくり彼女は言う。
「気をつけてくださいね。あぶないですから。……もうお城に戻りましょう」
可愛らしい喋り方だったが、有無を言わせぬ迫力があった。思わず、アリィシアはコクンとしてしまう。

 

二人は両親である王と王妃に入れ替わりを相談しますが、「アリィシアとガルディアの婚約披露宴」の予定を変えることはできず、レイ(身体はアリィシア)が代わりに出席することに…

↓姉にガルディアとキスをされるアリィシア(身体はレイ)はもちろん、双子の婚約者がいるレイ(身体はアリィシア)も複雑な気持ちを抱きます。ちなみに、レイとガルディアは仲が悪いらしい…

特に妹を思いやり、姉としての責務を果たそうとするレイ(身体はアリィシア)のシーンが熱かったです。

「私は七歳で、年下の婚約者達とファーストキスを交わして、十六歳で、妹の身代わりに、今度は妹の婚約者と口づけを交わすわけですか?」
「そうよ」
「納得できません」
「わかるわ」
「私、ずっとあの二人を、私の婚約者に定めた大人達に腹を立てていたんです。少女の夢すらも持たせてもらえなかった。いつも現実的なことばかり考えて、この国をいずれ継がねばならないことだけを考えて。……その上に、何故、相手を二人も定めたのか、と」
いずれ果たさなければならない重い責務と、重い選択。そして、それを当然のように受けとめてゆかねばならなかった自分。
「彼らを愛したかったのに……」
レイ・レナ姫は呟く。
(中略)
王妃は娘を見た。立ち上がった世継ぎの姫の顔には、つい今し方見せた戸惑いの影も見当たらなかった。……落ち着いた表情だった。
「私は世継ぎの姫として生まれてきました。その責務を果たします。この国のためだというのならば、あの魔法使いと見事茶番を演じてみせましょう。あの魔法使いを説得してきます」

知らなかった。……姉がそんな風に考えていたなんて。
ずっと羨ましいと、ただそれだけを考えていた。毅然とした美しい姉みたいになりたいと思っていた。
そんな風にたくさんの重いものを抱えているだなんて、想像もつかなかった。
「アリィシア……あなたの婚約者を私に貸してくれる?」
いやだと言いたかった。
アリィシアは首を振りたかった。あの魔法使いを……誰にも渡したくなかった。たとえ、ほんの一時でも。
(中略)
だけど。
気がついた時、アリィシアは小さく頷いていた。
だって。
だって、こんなに強い人なのだ。自分の姉は。その人が、自分にこんな風に言うのだ。
自分でも決して望まないことを、わざとなんでもないことのように、口にできるくらい強い人。
この人にそんな風に言われて、アリィシアは、ちっぽけな嫉妬心と自分勝手な己への哀れみなど、口にできるわけがない。
「泣かないで、アリィシア。わかっているわ。私はとても残酷なことを言っているものね」
アリィシアは首を振った。
「そんなんじゃないの。わかってるの。仕方のないことだもの」

姫君と婚約者4

そして、婚約披露宴当日。

↓アリィシア(身体はレイ)は決意していたものの、「アリィシアがガルディアとキスをする図」に耐え切れずに取り乱してしまいます。

こうやってみると、確かに二人はよく似合っていた。
とうとうアリィシアは、悔し涙にくれた。
(あそこに立ちたかったのに)
あそこに立つのは、自分だったはずなのに。
(中略)
ガルディアは――――ゆっくりと、目の前の少女に口づけをしてみせる。
(だめっ!!)
アリィシアは顔をそむけた。
認めない。見たくない。
あれは、本来自分のものなのだ。アリィシアはそう叫びたかったが、国王に命じられている見張り達は、がんとしてアリィシアを離さなかった。
(中略)
目の前に信じがたい現実があった。
ガルディアが自分以外の者に口づけをしていた。アリィシアにさえもしてくれない、本物のキス。
わかっていたとはいえ、実際それを目の当たりにして、アリィシアは咽から溢れそうになる声を押し殺した。

 

アリィシア(身体はレイ)がガルディアにキスをされるシーンも良かったですね。

↓もちろん、勝手にレイの身体にキスをされたレイ(身体はアリィシア)は怒りますがw

この後、二人は無事に元に戻ります。

「よくも、まあ、あなたって人は……私に……私の体に……」
世継ぎの姫の怒りに気づいたガルディアは、振り向いた。
(中略)
「だって、私はアリィシアの姿をしているから、この体はアリィシアなわけだし、私とキスをするということはアリィシアにするということで、……でも、その体は私のもので、そりゃ、アリィシアが入っているから、アリィシアには違いないのかもしれないけど………?」
レイ・レナ姫はとうとう口を閉ざした。呟いていてだんだんわけがわからなくなったらしい。

 

GEΦグッドイーター

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『GEΦグッドイーター』
著者:新木伸
魔法で魔王とリーダーが入れ替わる。小学館
ガガガ文庫
『GEΦグッドイーター』
第2巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

「人格交換魔法①②」が女同士入れ替わり。

GEΦグッドイーター3

魔王が開発した人格交換魔法で、魔王リーダーのリサと入れ替えてしまう。

 

↓入れ替わり途中で二人の人格が混ざっている描写がありました。

「魔王さま。コーヒー入りましたけど」
「置いといて――」「――くれたまえ」
「ん?」
二人が一緒に返事するので、顔を向けた。
魔王さまとリーダーは、いま、まったく同じ表情を浮かべていた。
なんか術式とやらの途中っぽい。いまちょうど、二人の人格とかいうのが、混じっているところみたい。

 

↓魔王ボディがオレっ娘なのがおいしいです。

魔王の巨乳を喜ぶリーダー(身体は魔王)を見て、カインは目のやり場がありません。

「えーと……ココアのほうは」
「オレオレ」
魔王さまが手を伸ばしてきた。――いや。
ええと。中身のほうは、これって、いまリーダーなんだよね?
「リーダー……ですよね?魔王さまになっちゃってますよ?気づいてます?」
「なにっ!?」
魔王さまは自分の顔をぺたぺたと触る。身体も触る。おっぱいを――触って揉んで握り潰して、確かめているところからは、ずびっと顔を背けて、紳士的に見ないでおいた。
「うおー!すげー!すげー!ばいーんだ!ばいーんだ!」
「わかりましたから。わかりましたから。……それやめてください」

 

↓魔王(身体はリーダー)の方も、リーダーの細い身体を喜んでいておいしいです。

アサシンは何が起こっているか理解していませんw

「これが?……私?」
リーダーの体に入った魔王さまは――自分の手や足を見ている。
「細い!なんとスレンダーかつ可憐なんだ!これだこれなんだ!私の理想の体っ!ふわふわとかひらひらとか!これならば似合うぞ!嗚呼!憧れのAラインワンピース!」

 

↓二人はハイテンションで入れ替わりを楽しみます。身長ネタも良かったですね。

アサシンがカインに入れ替わりを提案するイラストが最高でした。

「すげーすげー!カラダ!重ぉぉぉい!いたたたた!胸が痛っ!走ると痛てえ!」
「すごいぞ!体が軽いぞ!」
(中略)
「すげえ!カインが小さく見える!」
(中略)
「すごい!カイン君が大きく見える」

 

もっと!陰からマモル!

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『もっと!陰からマモル!』
著者:阿智太郎
ホタルとゆうなが術で入れ替わる。メディアファクトリー
MF文庫J
『もっと!陰からマモル!』
第2巻

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

「ホタルのゆうな体験記」が女同士入れ替わり。

 

いつもマモルに守ってもらえるゆうなを羨ましがるホタル

そんな時、ホタルは祖母から甲賀禁断の魔性術である魂交換を教わった。

ホタルは試しにゆうなと入れ替わり、マモルと接触するが…

 

↓ホタルはゆうなを薬で眠らせ、ホタル自身も睡眠薬を飲んでから入れ替わります。

入れ替わり前後の描写がおいしくて好きですね。

数分後、起きあがったのはゆうなだった。自分の手や体を見たり、顔を触ったりする。少し離れたところで倒れているホタルを見て、ゆうなは飛び上がった。
「せ、成功だわ!」
そう、このゆうなはゆうなであってゆうなじゃない。中身は雲隠れホタルだった。

 

↓ホタルの身体で眠っているゆうなを寝かせてから、ホタルはゆうなの身体でマモルの元へ。

マモルの母親の桜子に、いつものゆうなと違う行動を怪しまれるところが好きです。

「あ、私を……じゃなくって、ゆうなさんをこのままにはしておけませんね」
押し入れから布団を出して敷くと、そこにゆうなを横たわらせる。とは言っても自分の体なのだから何だか妙な気分だ。
寝冷えをしないようにちゃんと布団を被せる。普通の人間をたっぷり半日は眠ったままにさせる眠り薬を飲んでおいたから、夕方まではぐっすりだろう。
「夕方までには帰ってきて元に戻るから、ゆうなさんそれまで体を貸してくださいね」

 

ホタル(身体はゆうな)は、マモルと遊園地デートです。

マモルに守ってもらう作戦はことごとく失敗し、意気消沈していたホタル(身体はゆうな)は連れ去られてしまい…

忍術を使って逃げればいいと気楽に考えていたホタル(身体はゆうな)が、修行を積んでいないゆうなの身体では関節を外して縄抜けすらできなくて焦るシーンが最高。

もっと!陰からマモル!2

無事にマモルに守ってもらえたホタル(身体はゆうな)ですが、マモルが守ったのは「ゆうな」だと気がついて落ち込みます。

マモルは最初から、仕草を見てゆうなの中身がホタルだと気がついていたようです。

 

一方、睡眠薬は修行を積んだ「ホタルの身体」ではすぐに効果が切れてしまい、ゆうな(身体はホタル)は目を覚ましてしまいます。

↓天然なリアクションをするゆうな(身体はホタル)がかわいい。

そこに映っていたのは、紛れもないホタルの顔。
「あ、ホタルちゃんだ!」
ニッコリ笑って後ろを振り向くゆうなだけど、ホタルの姿はない。
どうやら後ろにいるホタルが映っているんじゃないってことにゆうなは気付いた。鏡を手にとって覗き込み、い~~ってしてみた。鏡の中のホタルも同じようにい~~ってする。
たっぷりと時間をかけ顔面の体操をしてから、ゆうなは確信を込めて叫んだ。
「大変だよ!わたし、ホタルちゃんになっちゃってるよ!」
どういうことなのかとゆうなは考えることしばらく、ゆうなは確信を込めて頷いた。
「きっと、心と体が入れ替わっちゃったんだね」
ゆうなはさほど驚かなかった。
こういうことはよくあることだって、テレビや映画でよく知っていたからだ。
「きっとわたし、ホタルちゃんと頭をぶつけちゃったんだね。もしくは、一緒に階段を転げ落ちちゃったりしたとか」

もっと!陰からマモル!1

↓「ホタル」宛てにバイトの応援電話がかかってきたので、ゆうな(身体はホタル)は苦学生のホタルに迷惑がかかると思い、バイトへw

「大変だよ!みんなホタルちゃんに助けを求めてるんだよ。ホタルちゃんがバイト先に行かなかったら、クビになっちゃうかもしれないよ」
お気楽なゆうなも、ホタルが苦学生なのは知っていた。いくつもバイトをかけもちしてがんばっていることも。
「これって、ホタルちゃんのピンチだよ!」
大いに焦ったゆうなは、ついに決心を固める。
「わたし、がんばってホタルちゃんをするんだから!」

 

終盤で、入れ替わった二人がご対面。

ゆうな(身体はホタル)は色々と勘違いしていたので、忍者の秘密がバレることはありませんでした。

天然のゆうなはホタルの身体で失敗を繰り返しており、「ホタル」はバイト3件首になっていたのでした(笑)

元に戻る描写はありません。

 

ラブひな

作品タイトル/著者簡単なあらすじ収録書籍/ソフト
『ラブひな』
原作:赤松 健
著者:川崎ヒロユキ
素子とみつねが術の失敗で入れ替わる。講談社
マガジンノベルズ
『ラブひな2 秘湯解禁』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

「受験剣士のホリディ・ナイト」が女同士入れ替わり。

 

青山素子は姉の鶴子に言われて「生き御霊うつしの術」を行うことになった。

素子となるが入れ替わるはずだったのだが、失敗して素子と紺野みつねが入れ替わってしまう。

 

↓最初に、鶴子の術でしのぶスゥが入れ替わります。

スゥ(身体はしのぶ)がしのぶのパンツを見せていておいしいですw

「ウチ、しのむになってもた!」
「私もカオラになってるぅぅ!」
ゲラゲラと大喜びしているのはしのぶ……だけど中身はスゥ。
わたたたたっとあわてているのはスゥ……だけど中身はしのぶだ。

「しのぶのカラダってどう?」
「なんやパワーが足りん感じやね。それにパンツがちょっとキツイで」
「どんなパンツだ?」
「見せたろか?ほれ」
そう言うとしのぶ姿のスゥは、スカートを胸までたくしあげた。
スゥの姿をしたしのぶが悲鳴をあげる。
「キャーッ!やめてよっ!」

 

失敗して鶴子に怒られることを恐れた素子(身体はみつね)は、鶴子の前で「素子となる」が入れ替わったフリをします。

つまり、なるは素子のフリをして、みつね(身体は素子)はなるのフリをする?というややこしい状況に…(笑)

ちなみに、素子は術の練習で犬と猫、鳩と鶏、鹿と馬を入れ替えたことがあるらしい…

ラブひな2

鶴子に怒られないように、入れ替わりは隠すことになりました。

皆で温泉イベントになったり、素子(身体はみつね)に苦手な温泉ガメのタマちゃんが近付いてきてピンチになったり、良かったです。

↓みつね(身体は素子)が、からかってセクシーポーズをするのが最高でした。

かくして素子姿のキツネは、洗い場でカラダを洗いはじめた。
その姿を眺めていたキツネ姿の素子は、なんとも妙な気分になってくる。こんなにじっくりと自分の裸を見たのは生まれて初めての経験だったからだ。
鏡で見るよりも華奢な肉体だった。胸のふくらみも前より増しているような気がする。
さすがに姉上みたいな色気はまだないが、それでも中身がキツネだからだろうか、ちょっとしたしぐさが女らしかった。
そのとき、素子姿のキツネがこちらの視線に気づいた。鶴子が見ていないのを確認して、ニヤリと笑った素子姿のキツネは、まるでグラビアアイドルの写真集みたいなセクシーポーズをかまして見せた。

 

↓入れ替わった二人を客観的に見るなるの感想もおいしいです。

この後は、みつね(身体は素子)が素子の代わりに受験勉強をしたり、素子(身体はみつね)がみつねの部屋に帰ったりします。

「なるほど!ハダカのモトコと抱き合って寝りゃあエエちゅうわけか」
「ご、誤解を招くよーな言い方はよしてください!」
二人のやりとりを眺めていたなるは妙な気分だ。なぜなら、見た目には恥じらっているのがキツネで、笑っているのが素子だからだ。いつもと正反対の二人の様子にいまだに慣れないなるである。

 

↓そして、みつね(身体は素子)が用事があると言って、素子の身体でみつねの服を着て夜遊びへ。

すっかり全裸になった素子姿のキツネは、放り出した下着の中から、とりわけ派手なものを手にすると、するすると肌につけていく。つづいては膝上からより股下から寸法を測ったほうが早いマイクロミニのスカートをはいて、胸元がバッチリ開いたアンゴラのセーターにそでを通した。
そして最後にレザーのジャケットをサッと羽織って、
「よっしゃ!これで準備OKや!」
「う……」
キツネ姿の素子は小さくうめいた。キツネの服を着た自分の姿が、町で見かけるどんな女の子よりも、女っぽかったからである。

 

↓素子(身体はみつね)は恥ずかしがって止めに入りますが、素子の身体の必殺技を使いこなしたみつね(身体は素子)に倒されてしまいました。

「な、なぜだ!?」
キツネ姿の素子が思わず絶句する。そして、すぐに気づいた。
「そうか!この肉体では私の技は使えんのか!」
その推察は当たっていた。日ごろの修行でその体に技の数々を叩きこんでいた素子だったが、いまやその肉体はキツネなのである。事実、ムチャクチャな攻撃をしかけてくる素子姿のキツネのほうが、太刀さばきも身のこなしにもキレがあった。
(中略)
「ま、まさか……!!」
キツネ姿の素子が目を丸くする。向こうも、自分の肉体に技がしみこんでいることに気づいたというのか!
(中略)
しかし素子の肉体は、そんなキツネのでまかせ攻撃に反応した。全身に宿った素子のパワーはキツネの煩悩によって導かれ、振り下ろされたくまでから猛烈な閃光となって放たれたのである。
回避しようとする素子だが、キツネの肉体がついていかない。まるでマグネット・コーティングをする前のガ○ダ○みたいだ。

 

↓みつね(身体は素子)を追って夜の街に繰り出した素子(身体はみつね)は、みつねとして振る舞ったり、楽しむ素子の姿(中身はみつね)を見ることで、自信をつけます。

「すこし見させてください。心の底から楽しんでいる自分の姿を見てみたいんです」
(中略)
キツネ姿の素子が笑顔で口を開く。
「今日はホンマにエエもん見たわ、なんや、春みたいにエエ気分や」
それは素子の本心だった。

ラブひな3 ラブひな1

↓みつね(身体は素子)と素子(身体はみつね)となるが、バニーガールのコスプレをするシーンもあります。

表紙イラストも入れ替わり状態のバニーガール姿で萌えました(笑)

「よう考えてみいや。いまのモトコは見た目はウチや。ちゅうことはなんも恥ずかしいことないやろ?」
「………」
(中略)
素子とキツネはおたがいの姿をしげしげと眺めて、
「なんや、ウチもまだまだイケるやんけ」
「私もこうして見ると別人みたいだ……」

 

 

今回は、小説の女同士入れ替わり回を10作品紹介しました。

読んでいただいてありがとうございました!

 

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