今回は、児童書の人外との入れ替わりを10作品紹介していきます。
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もくじ
チョコ王子とゆうかんなヤギ
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『チョコ王子とゆうかんなヤギ』 著者:堀米薫 | 野菜嫌いの王子が魔女にヤギと入れ替えられる。 | 日本児童文芸家協会 児童文芸 2019年8・9月号 「特集:創作競作とんだ入れかわり!?」 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
スイーツ王国のチョコ王子は、野菜が大嫌いでいつも大臣に小言を言われていた。
ある日、「のんびりとしている動物が羨ましい」と話したチョコ王子の前に、銀の魔女が現れ、魔法でチョコ王子をヤギと入れ替えてしまう。
気がついたら、ヤギになって森の中にいたチョコ王子は、タイムリミットの日没までに城へ帰らなくてはならなくなった。
野菜が嫌いなチョコ王子でも、ヤギの身体で食べる草はおいしかったようです。
ついでに、オオカミに追いかけられている最中に、高所恐怖症も克服できました。
ヤギの蹄を使って崖を上るチョコ王子(身体はヤギ)のシーンが良かったですね。
チョコ王子になったヤギは、お菓子に目もくれず、野菜をモリモリ食べます(笑)
さらに、四足歩行で高い滑り台に上って大暴れ。
その様子を見て大笑いする銀の魔女が好きですw
アタックにはご用心
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『アタックにはご用心』 著者:白矢三恵 | 女の子と男の子がイノシシとぶつかって入れ替わる。 | 日本児童文芸家協会 児童文芸 2019年8・9月号 「特集:創作競作とんだ入れかわり!?」 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
朝番組の星占いを観てから学校へ向かう雨宮フミ。
途中で、思いを寄せている福沢に見とれていたら、イノシシがぶつかってきて入れ替わってしまう。
イノシシになったフミは、人々に追いかけられたので逃げ出して…
逃げ出した先に、同じくイノシシと入れ替わったという男子(実は福沢)がいて、フミ(身体はイノシシ)は一緒に行動することに。
フミの母親の家庭菜園に埋まっているイモを掘って食べるシーンが好きですね。
イノシシになった福沢を「元男子イノシシ」と呼ぶフミ(身体はイノシシ)が最高。
星占いの内容とストーリーが合っていて面白かったです(笑)
妖怪レストラン(わたしをかえして!)
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『わたしをかえして!』 著者:岡野久美子 | 女の子が自分の顔にそっくりのおできに入れ替えられる。 | 童心社 『怪談レストラン(5)妖怪レストラン』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
大人しくて言いたいことが言えず、いつも面倒ごとを押し付けられるエリコの右肩に、エリコの顔そっくりの小さなおできができた。
おできは徐々に大きくなり、思ったことを代わりに言ってくれるようになった。
ある朝、目が覚めたらエリコはそのおできと入れ替わっていて…
おできになったエリコは、声を出すことも、身体を動かすこともできません。
エリコになったおできは、明るい性格で、家族にも友達にも好かれてしまいました。
そして、おでき(身体はエリコ)は病院へ行き、エリコ(身体はおでき)を取ると言い始めます。
おでき(身体はエリコ)が眠っている間は、エリコ(身体はおでき)はエリコの身体を動かせるので…
↓アニメ版はこちら!
地獄からもどった黒ねこ
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『地獄からもどった黒ねこ』 著者:光丘真理 | 女の子が猫に身体を入れ替えられる。 | 岩崎書店 『平成うわさの怪談5 地獄からもどった黒ねこ』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
魚が嫌いでいつも母親に怒られているリサ。
母親にかわいがられる黒猫のミャアになりたいと言ったところ、リサはミャアに身体を入れ替えられてしまった。
実は、ミャアは既に死んでおり、数日後に地獄行きが決まっているため、元に戻る気がなく…
元の自分の身体(中身はミャア)にニヤニヤと見つめられるリサ(身体はミャア)が良いですね。
ミャアはリサを身代わりにして、人間として生きる気のようです。
そして、リサの母親も、リサを産んだ直後にミャアの母猫・ラアに身体を入れ替えられていて、ずっと野良猫として生きていたらしい…
リサ(身体はミャア)と母親(身体はラア)は、元に戻ろうとしますが…
ある日、動物園で……
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ある日、動物園で……』 著者:大西生一朗 | 一家が動物園のタヌキに身体を入れ替えられる。 | 偕成社 『だいすきミステリー4 学級ノートのミステリー』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
以前に遠足で動物園に行ってから、性格が変わってしまった妹の順子にせがまれて、家族で動物園に来た野島健一。
そんな健一に、檻の中のタヌキが話しかけてきて、思わず返事をしてしまったところ、健一はタヌキと身体を入れ替えられてしまった。
健一の父親と母親も、同じくタヌキに入れ替えられてしまい…
タヌキにされた健一は鳴き声しか上げることができず…
順子と入れ替わったタヌキと、健一と入れ替わったタヌキは兄妹のようです。
タヌキは、人間にいじめられた仕返しに、人間の身体を奪っているらしい。
飼育員になったタヌキに見下ろされるシーンが良かったですね。
タヌキにされた野島一家は、元に戻らずおしまい。
カナヘビのたたり
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『カナヘビのたたり』 著者:加藤純子 | 男の子が捨てたカナヘビと入れ替わる。 | 偕成社 『放課後の怪談7 恐怖のアイドル』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
飼っていたカナヘビの世話が面倒になり、捨ててしまった田中優太。
ある日、気がついたら優太は草むらにいたカナヘビと入れ替わっていた。
野球の練習をしていたクラスメイトたちにいじめられる優太(身体はカナヘビ)。
優太になったカナヘビ?は、ニヤニヤ笑いながら見てきます。
ようやく解放された優太(身体はカナヘビ)は、今度はヘビに襲われそうになり…
牛になった寝太郎
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『牛になった寝太郎』 著者・絵:ホン・ソン・チャン 監修:田島伸二 | 男の子が牛と相互変身して入れ替わる。 | 汐文社 『韓国民話絵本・2 牛になった寝太郎』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
怠惰な性格の寝太郎は、いつでも寝られる牛を羨ましく思った。
ある日、寝太郎を羨ましがった牛が話しかけてきて、入れ替わることになったのだが…
服を交換することで体型が代わり、入れ替わるようです。
変身途中の図は結構衝撃的…w
牛になった寝太郎は、寝ようとしますが父親に荷物を運ばされてクタクタに。
疲れて座り込んだら、思い切り叩かれてしまいます。
夢から覚めたら元に戻っていて、反省した寝太郎は働き者になったのでした。
ハムスターがうらやましい
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ハムスターがうらやましい』 著者:小林紀美子 | 男の子がハムスターと入れ替わる。 | 偕成社 ミステリーがいっぱい4 『犯人はだれだ?』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
小言を言われずに世話をされるハムスターのドンを羨ましがり、ケージを蹴飛ばすマサト。
その日もイラついてドンをいじめたマサトは、翌朝起きたらドンと入れ替わっていた。
↓目が覚めたらケージの中にいて、パニックになるマサト(身体はドン)の描写が良いですね。
母親からドンとして扱われるところもグッド。
体のまわりには、ちぎったティッシュペーパーがしきつめてある。そして、机があるはずのところには、黄みどり色の回し車があった……。
様子がおかしいドン(中身はマサト)を心配するのは、マサトになったドン。
↓ドン(身体はマサト)はマサトになりすまして、「今までの行いを反省して、今後は大事に世話をする」と母親に話します。
「ぼく、思ったんだ。ドンは気楽そうにしてたって、自分のすきなところにいけるわけじゃない。いや、気楽かどうかだって、わからないわけでしょ?」
少年はおだやかにいうと、マサトをふたたびケージにおしこんだ。
最後は元に戻らず、マサトは寿命三年のハムスターとして生活することに…
自分自身に世話をされるマサト(身体はドン)のことを考えると興奮しますね。
良い子になったマサト(中身はドン)に、母親も嬉しそうです(笑)
ぼくネコになる
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ぼくネコになる』 著者:きたむらさとし | 男の子と飼い猫が魔女の呪文で入れ替わる。 | 小峰書店 『ぼくネコになる』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
ある日、就寝中に現れた魔女のおばあさんの呪文により、ニコラスと飼い猫のレオナルドは入れ替えられてしまった。
ニコラスになったレオナルドは、母親に起こされて学校へ連れて行かれてしまいました。
家に残されたニコラスは、レオナルドになっていることに気がつきます。
ニコラス(身体はレオナルド)はとりあえず昼寝をして、目が覚めたら家の中で大暴れ。
母親に怒られて家を追い出され、外に散歩に行き、他の猫や犬と絡みます。
↓レオナルドの母猫を見た感想が結構好きですw
レオナルドは エロイーズのこどもなんだ。
まだ こネコだったレオナルドを トムソンさんからもらって
うちのネコになった。ということは、エロイーズは
いまのぼくの おかあさんってことに なるのかな?
そして、レオナルド(身体はニコラス)が帰宅して、家の中で大暴れ。
学校で無事に過ごせたのかは不明(笑)
様子がおかしいニコラス(中身はレオナルド)を見て、母親はお医者さんを呼んでしまいます。
翌朝起きたら元に戻っていましたが、今度は学校の男性教師が猫と入れ替わっていました。
ぼくになったフナ
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ぼくになったフナ』 著者:香山美子 | 小学生男子がフナと入れ替わる。 | ひさかたチャイルド ひさかた童話館 『ぼくになったフナ』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
父親とフナ釣りに来た小学生の男の子。
唯一釣った一匹の小ブナ・フナオを持ち帰って飼うことにしたのだが、ある日男の子がフナオを見ていたら突然入れ替わってしまった。
とたんにぼくは、
パク パク パク パク
口をあけたりとじたりしか、できなくなった。
つまり、ぼくはフナに、フナはぼくになってしまったのだ。
男の子(身体はフナオ)は慌てて水槽内を泳ぎ回ると、何度かガラスにぶつかった後、突然広い池に出ます。
他のフナと喋ったり、水の底をつついて食べ物を探したり、完全にフナになってしまいました。
釣り糸から餌だけを取ろうとしたら失敗して、女の子に釣りあげられて食べられそうになるところが良かったです。
再び泳ぎ回っていると、いつの間にか部屋の水槽に戻っていて、元の自分になったフナオがお母さんに褒められている場面に遭遇。
良い子になった男の子(中身はフナオ)が、両親と仲良くしているのを見る男の子(身体はフナオ)のシーンが好き。
いったいぼくは、どうしたらいいんだろう。
ぼくになったフナは、なんだかいいことばっかりみたい。
ごはんたべて、おやつもらって。フナだから、おとなしいから、ぼくがぼくだったころより、みんな、にこにこして、夜はいっしょにテレビなんか見ているんだ。
お父さんもお母さんも、なんだかずーっとうれしそうに見えるんだ。
↓人間の生活を気に入ったフナオ(身体は男の子)のセリフが、男の子(身体はフナオ)の絶望感があって良いですw
ぼくになったフナがいった。
「フフフフフフフ、一年生ってみんななんでもはじめてだろ。ぼくだけ、はじめてなんじゃなーいもん。ぼく、フナより人間のほうがおもしろくって。へへへへ だからね。だから、いまに、二年生になったら、三年生になって、…」
もうだめ。ぼくは一生、フナのまんまでいるしかないみたい。
男の子(身体はフナオ)が水槽の中で憂鬱に暮らしていたある日、フナオ(身体は男の子)がプールでエラ呼吸ができずに溺れ、フナに戻りたいという理由で元に戻れます(笑)
最後に、男の子はフナオを川に返してあげておしまい。
今回は、児童書の人外との入れ替わりを10作品紹介しました。
読んでいただいてありがとうございました!