女同士入れ替わり

小説の女同士入れ替わり①【2作品】

女同士入れ替わり2

今回は、小説の女同士入れ替わりを2作品紹介していきます。

 

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ハウルの動く城

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『ハウルの動く城』
著者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
訳:西村醇子
姉妹が魔法で姿を入れ替える。 ●徳間書店
『ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔』
●徳間書店
『ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

両親を亡くしたソフィー・レティーマーサの三姉妹は、それぞれ別の家に行くことになった。

レティーとマーサは、行き先がお互いの希望と逆だったため、魔法で姿を入れ替えたのだった。

 

主に入れ替わりの話が出てくるのは、第1章「帽子屋のあととり娘」から第2章「ソフィーの旅立ち」までです。

レティーはもっと勉強をしたいからマーサになりたい、マーサは早く結婚したいから美人のレティーになりたいという理由で入れ替わります。

 

久しぶりにレティーに会ったソフィーは、実はレティーではなくマーサだと告げられてびっくりw

癖の違いで入れ替わりを信じるソフィーが好きですね。

入れ替わりのまじないは少しずつ解けていき、徐々に元の姿に戻るらしい。

 

この後は、マーサになったレティーは入れ替わりがバレて、すぐにレティーの姿に戻りますが、レティーになったマーサはそのまま。

つまり、作中にレティーが二人出てきて、さらに二人のレティーがそれぞれ別の恋人を作るので色々とややこしいことに(笑)

ジブリ映画の方は、マーサが登場せず、入れ替わりの話もありません。

 

13ヵ月と13週と13日と満月の夜

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』
著者:アレックス・シアラー
訳:金原 瑞人
女の子二人が魔女姉妹に身体を奪われる。 求竜堂
『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

ちょっと容姿の悪いカーリー・テイラーは、祖母や親友・姉妹に憧れる12歳の女の子。

ある日、クラスに転校してきたメレディスと仲良くなりたいと思ったカーリーだが、メレディスはやけに大人びていて冷めた性格で断られてしまう。

メレディスの祖母・グレースと仲良くなったカーリーは、グレースから秘密の相談を受けるのだった。

 

最初は、カーリーが転校してきたメレディス(実は中身はグレース)に対して、ちょっと変な子だなと思うところから始まります。

メレディス(実は中身はグレース)がたった一人の家族であるグレース(実は中身はメレディス)をまるでゴミのような扱いをするところが黒くて良かったですね。

 

↓メレディス(実は中身はグレース)はグレース(実は中身はメレディス)を完全に支配下に置いているようです。

その日、おばあちゃんが早く来て、わたしの母さんと校庭でしゃべっているのが教室から見えた。メレディスは、ベルが鳴るとすぐに飛んでいった。
「早すぎる!そんなことするなって言っておいたのに!今度そんなことをしたら――たいへんなことになるわよ」という声が聞こえた。
「ごめんなさい、メレディス」おばあちゃんが弱々しく答えた。
「時間を間違えたみたい。もう二度としないよう気をつけるわ。約束するよ」

ああ、お願いだから、あっちへ行ってちょうだい。お友だちと遊んでいるのが一番よ。メレディスが出てきて、わたしたちが話しているのを見る前にね。見たら、怒るに決まっている。あの子は怒ったらいつもひどい仕打ちをするわ。その相手はたいていわたしなの。早く、今すぐ行ってちょうだい。わたしを困った目にあわせないで。あなた自身も困ることになるわ。あの子の力がわかってないのよ。わたしが何をされたか――何を盗まれたか

 

「まるで子供時代を奪われたかのように、子供たちを羨ましそうに、悲しそうに見つめるグレース(実は中身はメレディス)」に興味を持ったカーリーは、話を聞くことに。

グレースだと思われていた老婆の中身は実はメレディスで、グレース本人に教わった幽体離脱で遊んでいたら、身体を奪われてしまったらしい。

 

↓身体を奪われたメレディス(身体はグレース)の絶望感の描写が良かったです。

第一、わたしの名前はグレースじゃないし、メレディスはわたしの孫じゃない。本当は、わたしがメレディスなの。あなたにも――だれにも――証明はできないけれど。信じてくれることを願うだけ。どうにかして、私を助けてちょうだい。わたしの体と若さ、わたしの人生のすべては盗まれたのよ、カーリー。

メレディスの話の一部は本当のことだけど、ほかは嘘。自分の経験のように語ったことは、本当はわたしの身に起きたことなの。わたしの体を盗んだだけではなく、身の上話まで盗んだわけ。身の上話を盗むのも、同じくらいひどい仕打ちよ。だって、それはその人になりきるということだもの。わたしは、過去の自分も思い出も全部盗まれたの。

 

グレースの正体は、何度も何度も子供を騙して身体を奪い、何百年も生き続けている魔女。

メレディスは、両親を事故で無くしており、身寄りのない孤児だったため、グレースに狙われたようです。

孤児院に預けられたメレディスに、優しそうな笑顔を浮かべて狙いを定めるグレースの描写が良かったですね。

 

↓幽体離脱遊びから帰ってきたメレディスが、「メレディスの身体(中身はグレース)が動く場面」を見るシーンの混乱している様子が好きです。

わたしは必死にあたりを見まわした。どこにいるの?わたしの体はどこへ行ったの?そして見つけた。そう、わたしの体はそこにあった。でも、目を閉じ手を組んでいすに座ってはいなかった。
踊っていた。音楽はなかったが、踊っていた。
何かにとりつかれたように踊っている。
だれかの魂にとりつかれたように踊っている……。

 

若い身体を喜び、年老いた身体を蔑むグレース(身体はメレディス)がひたすら真っ黒です。

メレディス本人は、年老いたグレースを特別馬鹿にしていたわけではなく、むしろ優しくしていたように思いますが、この仕打ちは酷い…

どっちが老いぼれだよ!のろのろした年寄りになるのはだれの番かね、メレディス?お前の番だよ、お嬢さん、そうだろ。愚かで信じやすいとどういう目にあうか、いい教訓になったろう、たぶんね。つえをついて歩き、さえない服を着るのはだれの番かな、おばあちゃん!そう、お前の番さ!入れ歯をはめて、目はよく見えず、あごひげを生やしてる!全部お前のことさ!これがささやかなプレゼントだよ、せいぜい楽しんでおくれ!

お前はもう年寄りになるしかない――今すぐに。なんてわたしは親切なんだろう。成長するなんて面倒なことを省いてやったんだよ!

 

↓メレディスの霊体に、「早くグレースの身体に入らないと死んでしまう」と急かすのも最高。

体に入るか、永久に体のない魂としてさまようか。でもこの体には入れませんよ。この背が高くてほっそりした、若い体にはね。これは先約ずみ。ほかの人が入ってるからね。それにしても、これはとてもいい体だねえ?そう思わないかい?ちょっとまわってみせようか

そこにいるのかい、メレディス?お前の体がお待ちかねだよ。お入り。その体を着るんだ。サイズを試してごらん。ちょっとばかり、そうだね、なんといったらいいか――最初は違和感があるかもしれないね。慣れていないから。少々くたびれていて、あまり調子はよくない。だけど、そのうち慣れるさ。保証するよ。

 

↓仕方なく、メレディスはグレースの身体に入ります。最高。

どうしようもない。その体に入るか、体のない孤独な霊のまま永遠に生きるか。わたしはその体を見つめた。震えが走った。本当にこの体に入らないといけないの?この老いた体に?これに?私は自分がこのおばあさんの体に入っているところを思い描いた。必死に想像した。
「わたしはもう、そこにいる」と考える。「そこにいるの」
そして突然、そのとおりになった。
わたしは絶叫した。

 

「若い身体と老いた身体の等価交換」と話すグレース(身体はメレディス)に対し、メレディス(身体はグレース)は「不公平だ」「自分が一体何をしたのか」と抗議しますが…

グレース(身体はメレディス)は、「ただ面白いからやっただけ」と返します。

 

↓泣くメレディス(身体はグレース)に対し、グレース(身体はメレディス)は力関係を誇示し、若い身体を見せびらかしてメレディスの部屋に戻っていきます。

年老いた身体に苦しむメレディス(身体はグレース)の描写が多くあって良かったです。

二度とその名で呼ぶんじゃないよ。それはもうお前の名前だ。お前がグレースだ、いいね。そしてわたしがメレディス。それを忘れたらその耳をねじってやる。それと、わたしの言うとおりに動くのが身のためだ。見かけは子どもでも、すべてを決めるのはわたしだ。お前より若くて元気で強いからね。わたしを怒らせないように、言われたとおりにするほうがいいよ。わたしは若いだけでなく――心が醜いからねえ。お前が想像もできないような恐ろしいことをやってのける。どんなことかなんて知りたくないだろ、おばあちゃん。

 

メレディス(身体はグレース)は、反抗したら施設に送ると言われ、グレース(身体はメレディス)に反抗できなくなりました。

他にも、グレース(身体はメレディス)がメレディス(身体はグレース)に酷い仕打ちをするシーンが書ききれないほどありますw

町の人からも、老人扱いされるメレディス(身体はグレース)がかわいそうでした。

 

13ヵ月と13週と13日が過ぎるまで、グレース(身体はメレディス)は魔女の力を使うことができないようで、カーリーは秘密裏にメレディス(身体はグレース)と相談して計画を練り、隙をついて入れ替わりの呪文を使うことに。

↓しかし、カーリーも身体を奪われてグレースの身体にされてしまいました。

覚えているのはそれだけ。
目がさめるまでは。
そして目が覚めたとき……。
……わたしはもう、わたしではなくなっていた。

 

カーリーと読者がグレース(身体はメレディス)だと思っていた人物は実はグレースの姉・ブライオニー(身体はメレディス)で、メレディス(身体はグレース)だと思っていた人物は実は入れ替わっていないただのグレース

つまり、本当はメレディスブライオニーカーリーグレースが入れ替わっています。

 

魔女の姉妹は、最初から友達のいないカーリーに狙いを定めていたようです。

「メレディス」が「カーリー」の家で暮らせるように、カーリーの両親にあらかじめ話をつけておいたのも抜かりないw

本物のメレディス(身体はブライオニー)は、老人ホームにいるらしい…

 

↓グレースの身体になったカーリーが、魔女の記憶を少しだけ読み取るシーンがありました。

また、年老いた脳だと、物覚えも悪くなるようです。

どうしてこんな古い歌の断片や、見たはずのない場面や景色が心に浮かんだんだろう?やったこともないことや行ったこともない場所の記憶も、そしてそれは、ほんの短い間心に残っただけで、消えてしまった。でも、わたしが想像で生み出したものじゃない。本物の記憶だ。どうしてわかるのかは聞かないでほしいけど、わかる。

 

↓騙されたカーリー(身体はグレース)を、グレース(身体はカーリー)とブライオニー(身体はメレディス)はこれでもかと馬鹿にします。魔女姉妹が性格悪すぎw

魔女姉妹が新しい身体でカーリー(身体はグレース)に自己紹介をするシーンが好きでした。

「おばあちゃん、おばあちゃん、カーリーおばあちゃん。カーリーは年寄り。氷が冷たいってのと同じくらい、本当のこと。カーリーおばあちゃん」
この失礼な子はだれ?どこかで見たことがある。どこだったっけ?あの顔は見たことがある。あのままではなかったけど。なんというか――そう、左右反対の感じ。そのままじゃなくて。ただ――そう――写真、写真でなら見たことがある。私の知っている人だ。何度も何度も見たことがある。どこででも、毎日、朝は洗面所の鏡で見たし、窓やガラスにも映ってた。お祭りのときに入った鏡の館の部屋で、あの顔が長く細くなったり、突然つぶれて太くなったりして、また元のサイズにもどるのを見たことがある。
それは、わたしだった。わたしは自分自身を見ていたんだ。自分がわたしに向かって舌を突き出しているのを見ていた。自分の声がわたしをあざけり笑うのを聞いていた。

わたしは家に帰らなきゃ。わたしはふたりにそう言った。
「わたし、家に帰らないと。母さんが心配するから」
「カア、カア、カア!」
ふたりはまたかん高い笑い声をあげ始めた。もうやめてよ。
「母さんが心配するんだってさ」
メレディスが言った。わたしのか細い声を真似しながら。
「こいつ、自分の母さんが心配するって思ってるよ」と、あざける。
「そうだね、いいことを教えてあげるよ。お前のことなんか心配したりしないさ。だって、お前はもうただのおばあちゃんだからね。母さんが心配するのは、こっちの女の子のことだよ。お前の体を持った、このカーリーさ。お前じゃないよ」

 

カーリー(身体はグレース)は、愛してくれている両親なら絶対わかってくれると思い、両親にカーリーしか知らない話をしますが、信じてもらえるはずがなく…

頭がおかしいと思われたカーリー(身体はグレース)は、老人ホームへ送られることになってしまいました。

年老いた身体を見てショックを受けるカーリー(身体はグレース)が良かったです。

 

↓グレース(身体はカーリー)とブライオニー(身体はメレディス)が、無害な女の子を演じるところが最高でした。

煽られて怒ったカーリー(身体はグレース)は手を出してしまい、余計におかしいと思われてしまいます。

メレディスは天使のような顔で、にこやかに言った。
「ごめんなさい」
そしてメレディスは、ずうずうしくもわたしのところに来て、心配そうにわたしのおでこに手を当て、熱を確かめてみせた。まるでわたしのことを本当に気づかってでもいるように。
「気分が悪いの、おばあちゃん?」メレディスは言った。
「どこか具合が悪いんだと思う?」
「その手をどけてよ、この性悪の魔女め!」
わたしは叫んでメレディスをたたき、その手を払いのけた。

メレディスが後ずさった。それからずうずうしくも、泣いてみせた!本当に泣いてみせたんだ!
「ああ、おばあちゃん」と泣き声をあげた。
「どうしてぶつの?わたしはただ、具合はどうって聞いただけじゃない。ただ助けてあげたいと思っただけなのに」
「あああああ!どうしてそんなことが――」
わたしはまた怒りの叫び声をあげた。今度は本当に恐ろしい声で。

 

老人ホームに面会に来たグレース(身体はカーリー)とブライオニー(身体はメレディス)は、年老いた身体で思うように動けないカーリー(身体はグレース)をつねって痣だらけにします。酷すぎる…

さらに、カーリーの両親に手紙を書きつづけたカーリー(身体はグレース)は、ストーカーとして?注意を受けてしまいました。

 

そして、メレディス(身体はブライオニー)も、カーリー(身体はグレース)と同じ老人ホームにいることが判明。

メレディス(身体はブライオニー)が、カーリー(身体はグレース)を魔女のグレースだと思って敵意を示すところが好きです。

 

本当の姉妹・親友のように仲良くなった二人は、元の身体を取り戻す計画を立てます。

元の身体に戻るたった一日のチャンスに、二人は苦労して脱走し、魔女姉妹がいる家へ。

カーリーの両親もいたぶろうとしている魔女姉妹がヤバい。

 

最後は、制限時間ギリギリに元に戻ります。

魔女姉妹の肉体は、急速に老いて塵になって消えてしまいました。

本来の身体ではほぼ初対面のカーリーとメレディスが喜びあうシーンが良かったです。

 

アレックス・シアラー

 

今回は、小説の女同士入れ替わりを2作品紹介しました。

読んでいただいてありがとうございました!

 

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