今回は、児童書の男女入れ替わり回を4作品紹介していきます。
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ふーことユーレイ
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ふーことユーレイ』 著者:名木田恵子 | 女の子がライバル女に不良少年と入れ替えられる。 | ポプラ社 ●もっと・とんでる学園シリーズ 『ふーことユーレイ9 お願い!ユーレイ ハートをかえないで』 ●ポプラポケット文庫 『ふーことユーレイ9 お願い!ユーレイ ハートをかえないで』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
第9巻「お願い!ユーレイ ハートをかえないで」が男女入れ替わり。
幽霊の比村和夫と相思相愛の山崎二三五(ふーこ)だが、二人の仲を嫉妬した悪霊の藤堂さかねの仕業により、ふーこの身体は時々不良少年の片山玲に乗っ取られるようになる。
徐々に玲がふーこの身体の主導権を握る時間が長くなってきて、最後にはふーこは玲と入れ替わってしまう。
入れ替わる前の憑依(乗っ取り?)のシーンもおいしいです。
朝起きたら身に覚えのない黒いジーンズに黒いTシャツを着ていたり、知らない間に夜のゲーセンでクラスメイトからお金を巻き上げていたり…
↓ふーこの身体にふーこと玲が精神同居(主導権は玲)になる展開も、勝手にクラスメイトに暴言を吐いていておいしいです。
「すっこんでろよッ!」
自分とは思えない、すごみのある声。
いったのは、わたしの口だけど、わたしじゃない!
わたしの体、だれかに盗られちゃったんだ!
そしてついに、ふーこは玲と入れ替わってしまいました。
玲(中学生)は神我界のリーダーで、弟分のブラシと女の子のモーリンと一緒にマンションで暮らしているらしい。
ブラシに「兄キ」と呼ばれたり、鏡を見て百面相をしたり、女座りと女言葉を指摘されて胡坐&男言葉に変えたり、おいしいです。
とりあえず、玲(身体はふーこ)に会いに行くふーこ(身体は玲)。
玲(身体はふーこ)はふーこの弟・六十をいじめていたようです。
ふーこの母親は、どう見ても不良少年のふーこ(身体は玲)を見てショックを受けつつも、ふーこの友達だと思って家に招き入れます。
ここのふーこ(身体は玲)と玲(身体はふーこ)とふーこの両親の会話が最高ですね。
ふーこになりきる気のない玲に、玲(身体はふーこ)を止められないふーこ(身体は玲)に、急に態度が変わったふーこ(中身は玲)に大困惑するふーこの両親。
元の自分のことを「人間のクズ」と言う玲(身体はふーこ)には心が痛みますが…
パンツ丸見えで座る玲(身体はふーこ)に、ふーこ(身体は玲)がドスのきいた声で注意するところも良かったですね。
↓語り尽くせないほどおいしいセリフが多いですが、特にこの辺りのセリフが好きです。
わたし、自分の姿って鏡でしか見たことがなかったの。へんな気分よォ、目の前で自分を見るのって。
わたしは黙ってうなずくと、中に入った。
自分の家なのに、なんかへんな感じだ。
「や、や、山崎さん、ふざけてるだけですから。」
自分のこと"さん"づけで呼びにくいなあ。
この後は、ふーこ(身体は玲)が玲(身体はふーこ)を神社に呼び出して話し合い。
玲はさかねに頼まれて、ふーこの身体を始末する(玲がふーこの身体で死ぬ)予定のようです。
玲は家族に恵まれておらず、交通事故で死ぬ予定だったところをさかねに助けられたので、元の自分の身体に未練はない様子。
玲(身体はふーこ)は↓の言葉を残してその場を立ち去ってしまいました。
「じゃあな。あんたの、じゃない、おれのおふくろがえらく気ィ使って大好きなカレー作って待ってるってさ、手作りのカレーって久しぶりだなぁ。」
玲には帰る家がなく、公園で呆然とするふーこ(身体は玲)の元に、美しい女性に憑依した和夫が…!
ふーこ(身体は玲)と和夫(身体は女性)が抱き締め合うシーンに興奮です。
後は、ふーこ(身体は玲)が女子トイレに入って、痴漢に間違えられるシーンもあります。
そして、玲には喧嘩の予定があったので、ふーこ(身体は玲)が代わりに天魔社の長塚健児と喧嘩をすることに。
長塚はさかねに買収されていて、ふーこ(身体は玲)と喧嘩をするフリをして、玲(身体はふーこ)を殺そうとします。
そこにふーこの両親が駆け付けて助かるのですが、当然ふーこの両親はふーこの姿をした玲を抱きしめます(笑)
ふーこ(身体は玲)がふーこの父親に敵視されるところがあまりにもかわいそうですw
この後は、さかねとの対決。
玲(身体はふーこ)に自●用ナイフを差し出しながらの↓のさかねのセリフが最高。
「でも、そのうぬぼれも今のうちよ、山崎二三五!おまえは玲になる。はじめのうちはまだ二三五の気分が残っているだろうけど、そのうち、おまえは玲の気分に染まっていくはずよ!玲のような、ゴクツブシの不良、しかもオカマの不良かしら、ほっほほほ。」
ふーこ(身体は玲)と玲(身体はふーこ)のピンチに、太ったおばさんに憑依した和夫が現れて…
色々あって、二人は元に戻ります。
火曜日は、木村みゆき先生
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『火曜日は、木村みゆき先生』 著者:木村裕一/礒みゆき | 男子小学生が女教師とぶつかって入れ替わる。 | 岩崎書店 『火曜日は、木村みゆき先生』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
学校へと急いでいたのんたは、途中の公園で新任の木村みゆき先生とぶつかって入れ替わってしまった。
みゆき先生になったのんたは、学校で授業をすることになってしまう。
気がついたらみゆき先生の身体になっていて、兄から「おばさん」と言われたのんた…
二人とも、直前に「異性になりたい」と考えているところがおいしいです。
作中に出てくる漫画「おなやみ解決!ミラクルティーチャー」が入れ替わりモノらしいw
↓のんたはしっかりみゆき先生の身体をチェック。ヒールネタもあります。
ぼくは、おそるおそる自分の体をみまわした。手も足もおとなの女の人だ。でっかいおっぱいもある。
のんたになったみゆき先生は、意識が朦朧としていて、のんたの兄に背負われて家に連れて行かれてしまいました。
みゆき先生になったのんたは、教頭先生に連れられて学校へ。鏡を見るシーンが良いです。
男子小学生がいきなり教師をやれるはずがなく…と思いきや、元々のんたのクラスなので早々に馴染んでしまいました。
授業も、逆に生徒から教えてもらう方法で何とかなりますw
体育の時間に、のんた(身体はみゆき先生)がスカートでボールを蹴り上げ、クラスメイトの悪ガキに涙目でパンツが丸見えだと指摘されるシーンが最高。
給食を大盛りにするところや、クラスメイトに元の自分の悪口を言われて怒るところや、教頭先生に言葉遣いを注意されるところもおいしい。
この後は、学校で飼っている老犬が、地震に驚いて逃げ出したので、クラス全員で探しに行く展開です。
のんた(身体はみゆき先生)が、みゆき先生の知り合いから声をかけられたり、男子トイレに入っておじさんに見られたりするところが良かったですね。
↓のんたはサッカー選手とも入れ替わっています。
わたしのママは魔女
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『わたしのママは魔女』 著者:藤真知子 | 女の子が母親の魔法で音楽一家の男の子と入れ替わる。 | ポプラ社 こども童話館 『わたしのママは魔女 ママのまほうで天才歌手!?』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「ママのまほうで天才歌手!?」が男女入れ替わり。
母親が魔法使いのカオリは、近々行われるオペラの補欠募集のオーディションに参加することに。
しかし、歌唱力に自信がないカオリは、母親の提案で音楽一家の男の子・ミズキと入れ替わることになった。
変身で姿だけ入れ替わるようです。
↓入れ替わる前に、母親からトイレだけは気を付けるように言われた二人の反応が最高。
「でもふたりとも、まちがえないようにね。ミズキくんは女の子に、カオリちゃんは男の子になるんだから、トイレはまちがえないようにね。ヘンタイだとおもわれるわよ。」
きゃっ、きいたとたんすごくやなかんじ!
「ミズキ、まちがっても、男用にははいらないでよ!わたしがはいったとおもわれるんだからね。」
「カオリこそまちがえるなよ!ぼく、女用のトイレはいるのなんて、やだ!」
「わたしだって、いや!あんまり、水のまないでよ。」
「やめろよ。じぶんでむすぶよ。まるで、ぼくが女の子にベタベタしてるみたいにみえるだろ!」
↓入れ替わって、オーディション会場に向かうまでの喧嘩もおいしいです。
「ちょっと、そんながにまたであるかないでよ。」
「しょうがないだろ?足がみじかいんだもん。」
「失礼ね。とにかくスカートはいてんだから、すわるとき足をひらかないでよ。」
「わかってるよ。でも、おまえこそ、そんなはなしかた、やめろよ。オカマみたいじゃないか。」
「ちょっと、ミズキこそ、そんな乱暴なはなしかたしないでよねっ。きゃっ、ポケットに手をつっこんで、口笛なんてふかないでよ、まるで、男の子よ。わっ、髪のリボンがとれてる!」
中身がミズキのカオリは、抜群の歌唱力と演技力でオーディションに選ばれたのでした。
元に戻ったカオリは、本番に向けて厳しいレッスン開始しますが…
『君の名は。』などで描かれた「男女の入れ替わり」現象。本当に起こったら、どうなるの?
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『『君の名は。』などで描かれた「男女の入れ替わり」現象。本当に起こったら、どうなるの?』 著者:柳田理科雄 絵:きっか | 君の名は。の男女入れ替わりについて考察する内容。 | KADOKAWA 角川つばさ文庫 『ジュニア空想科学読本10』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
柳田理科雄先生が男女入れ替わりについて脳科学的に考察するという内容です。
「入れ替わりは起こり得る?」、「どこまで入れ替わった?」、「記憶が消えるは正しい!」、「あなたが入れ替わったら?」という4つの見出しについて語られています。
個人的には、記憶と身体のズレや、相手の脳で入れ替わり中を過ごしたため記憶に残らない…のあたりが興味深かったですね。
挿絵も君の名は。っぽくておいしかったです。
今回は、児童書の男女入れ替わり回を4作品紹介しました。
読んでいただいてありがとうございました!