今回は、児童書の男同士入れ替わり回を5作品紹介していきます。
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水曜日は、スーパースター
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『水曜日は、スーパースター』 著者:木村裕一/礒みゆき | 男子小学生がサッカー選手と入れ替わる。 | 岩崎書店 『水曜日は、スーパースター』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
懸賞で「いちばん試合がよく見える場所」と書かれた謎のサッカー観戦のチケットを手に入れた小学生ののんた。
サッカースタジアムに忍び込んだのんたは、憧れのサッカー選手・氷室純(ジュン)とチケットを一緒に触ったら入れ替わってしまった。
のんたになったジュンは外に追い出されてしまい、のんたはスランプ中のジュンとして試合に出ることに…
小学校のサッカークラブでは補欠ののんたが、(ジュンに向かっての)大歓声の中で試合に臨みます。
緊張して失敗ばかりかと思いきや、偶然が重なってのんた(身体はジュン)は大活躍し、チームは勝利。
のんたになったジュンは、初心に戻ってサッカーを楽しんでいたようです。
↓のんたは女教師とも入れ替わっています。
かっとびマメノスケがゆく 月曜石の巻
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『かっとびマメノスケがゆく 月曜石の巻』 著者:山中恒 | 主人公の先祖が大天狗の息子に変身で入れ替えられる。 | PHP研究所 PHP創作シリーズ 『かっとびマメノスケがゆく 月曜石の巻』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
第5章「若さまのみがわり」~第6章「かえだま受験」が男同士入れ替わり。
坂本梅之助は、春休みに祖父・雪之助の法事のために、祖母の家を訪れていた。
外で遊んでいた際に、土蔵と土蔵の間を通ったら、梅之助は江戸時代にタイムスリップしてしまう。
とある事情で大天狗様に身体を奪われた先祖の粂之介が、身体を取り戻す手伝いをさせるために梅之助を呼び寄せたのだ。
その「とある事情」に入れ替わりが絡んでいるという話です。
天狗の寺子屋に迷い込んで、大天狗様の息子・吉若王と仲良くなった粂之介。
↓父親である大天狗様を殺さないと次の大天狗になれない吉若王は、そのような運命を背負っていない粂之介を羨ましく思い、無理矢理身体を変身させて入れ替えるのでした。
「どうだ、おれってかわいそうだろう」
「へえ、まあ」
「だったら、おれをたすけてやろうと思わないか?」
「そりゃ、おいらにできることでしたら……」
「ああ、できるとも。おれになればいい」
「へ?」
と思ったら、若さま天狗が粂之助の目の前から消えた。そして、そこには、かがみにでもうつしたみたいに、粂之介がいたのだ。
先に吉若王が粂之介に変身するので、一瞬だけ「粂之介」が二人いる状態にw
↓その後すぐに、粂之介も吉若王に変身させられます。
その、目の前の粂之助がにやにやしながらいった。
「そうかそうか。おれは、そういうぎょろ目で、そういうかっこうわるい鼻をしてるんだ」
「うわっ!」
気がついたら、粂之助は若さま天狗にされていたのだ。
「吉若王」は天狗としての術を習う予定だったので、粂之助が代わりに厳しく教えられる羽目に…
粂之助(身体は吉若王)は、吉若王よりも素質があったようで褒められてしまいます。
それを見た吉若王(身体は粂之助)は、粂之助(身体は吉若王)に替え玉受験をさせて…
↓吉若王(身体は粂之助)が全てを握っていて、粂之助(身体は吉若王)が振り回されるがままなのが最高ですね。
「クメ、おどろいたよ。覚念坊のくそじじいが、あんなににこにこするなんて。とうぶん、おまえはおれのかわりをやっててくれよ」
「そそそ、そんなのこまります」
「でもな、粂之坊にもどったら、覚念坊のじじいに、こんなふうに首をめりこまされてしまうかもしれないんだぞ。いいか、おれがよけいなことをいわないかぎり、おれとクメがいれかわったことなど、だれにもわかりゃしないんだから。」
「そそそ、そんなのこまります」
「おれはべつにこまりゃしないよ。ほんじゃな、たのむぜ」
無事に替え玉受験を成功させたものの、罪悪感に耐えかねた粂之助(身体は吉若王)が大天狗様に入れ替わりを話してしまい、若吉王の代わりに素質のある粂之助が天狗にされることに。
嫌がった粂之助がうっかり大天狗様の首飾りの数珠を地上にばら撒いてしまい、全部集め終わるまで身体を奪われてしまった…というわけでした。
なんてこった!
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『なんてこった!』 著者:藤本ともひこ | 男の子がおじさんとぶつかって入れ替わる。 | 講談社 『なんてこった!』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
家族旅行中に迷い込んだホテルで、ゴブリンはおじさんにぶつかられて入れ替わってしまう。
ゴブリンになったおじさんは逃げてしまったので、ゴブリン(身体はおじさん)はこうへいと一緒に追いかけることに…
おじさんになったゴブリンの泣く姿がかわいいです。
おじさん(身体はゴブリン)は、次々と異世界?に逃げてなかなか捕まりません。
おじさん(身体はゴブリン)は、若い身体になれて嬉しかったようです。
この後、再び頭をぶつけてあっさり元に戻ります。
悪魔のパズル
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『悪魔のパズル』 著者:天川栄人 | 悪魔の悪戯で主人公と生徒会長が入れ替えられる。 | 集英社 集英社みらい文庫 『悪魔のパズル 絶体絶命!? ねらわれた球技大会』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「絶体絶命!?ねらわれた球技大会」が男同士入れ替わり。
本好きの内気な少年・森青葉は、悪魔のマルコと一緒に逃げ出した悪魔を見つけることになった。
悪魔を探すために地域研究部を作った青葉だが、地域研究部を廃部にしようとする生徒会長の湊と敵対するようになっていた。
そんな中で迎えた球技大会の日、悪魔のマルファスが悪戯で運動が一番得意な者と一番苦手な者を入れ替えたところ、青葉と湊が入れ替わってしまう。
↓混乱する皆に、面白がって笑うマルファスが最高でした。
二人は、元に戻るためにマルファスの鍵を見つけるべく、パズルを解くことになりました。
こんな状況でも、真面目な湊(身体は青葉)は球技大会を続行しますw
そして目をあけると。
あれ?なんだか、地面が遠いような。
手をのばす。
僕、こんなに指がながかったっけ?
疑問に思いつつ、煙をかきわけると、目の前にいたのは……、
「……僕?」
目をぱちくりさせて、こっちを見る、僕。
まさか、また、僕の偽物?
(中略)
「おい、どういうことだ?どうして俺が芝生広場に?」
もうひとりの僕は、混乱したようにきょろきょろしている。
その口調は、どう考えても僕のものではなかった。むしろ、だれかに似てる。
「うわ。サイアクかも」
すばるは言うと、ポケットから手鏡をとりだして、こっちにむけた。
そこに映っていたのは……緑のハチマキに、きりりとした顔だちの、
「湊会長!?」
↓身体能力の差ネタがおいしかったです。
本好きで運動嫌いの青葉の身体は、動かしにくい様子。
「ちょっと、青葉……じゃなくて、湊会長!バテるのはやすぎ!」
僕の姿の湊会長は、あきれるすばるに言いかえせないくらい、息が切れていた。
「なんなんだ、この身体は。重すぎる」
「青葉はやせ型じゃん」
「そういう意味ではなく……」
湊会長は額の汗をぬぐい、珍しく困惑をあらわにした。
「水のなかで歩いているような気分だ。悪い夢のなかで、走ってるのになかなか進まないときみたいな……ちっとも言うことを聞かない」
ひどい言いようだ。だけど、
「僕もびっくりします。こんなに動きがかるいなんて」
湊会長の長い手足は、イメージした通りに、なめらかに動く。
走っていても、身体がかるくて、どんどん前に進む感じだ。まったくつかれもない。
そりゃ、こんな身体なら、スポーツだって楽しいだろうな。
「なんか変なの。青葉がピンピンしてて、湊会長がへばってるなんてさ」
すばるは腰に手をあてた。
ほんと。まるでいつもと逆。
↓元の自分の身体の身体能力に自信がない青葉(身体は湊)ですが、小柄な青葉の身体が優位なアトラクションで、湊(身体は青葉)が活躍するのを見て、少し見直します。
青葉の身体の扱いに苦労しつつクリアする湊(身体は青葉)が良かったです。
「よし。ここは俺にまかせろ」
「え?」
「俺の身体はこの遊具には大きすぎる。小柄なほうが有利だろ」
たしかに、湊会長は背が高くて、子ども用の遊具にはむかない。
どちらかというと身体の小さな僕のほうが、アスレチックむきだろう。
「君はそこから見て、指示をだしてくれ」
「わかりました」
僕が湊会長に指示をだすなんて、まるであべこべだけど。
↓生徒会副会長の右京に話しかけられて、お互いのフリをするところも良かったです。
「湊君ってば!」
あ、そうか。いまは僕が湊会長なんだった。
一泊おくれてふりむくと、そこにいたのは、眼鏡におさげの右京副会長だった。
「あー、えっと、右京」
呼び捨てはものすごい違和感だけど、なんとか湊会長の口調を真似る。
「あれ?森くんといっしょ?珍しい組み合わせね」
僕と湊会長は、よそよそしい笑みを交わした。
(中略)
「おちつけ……いや、おちついてください、湊会長。試合に勝つこと自体は、べつに悪いことじゃな……ありません」
僕のいらだちを感じたのか、湊会長がグダグダのフォローをいれる。
「そうですね。ごめんなさ……いや、えっと、すまない。……森青葉」
僕の返答もグダグダになってしまった。
「ええっと、ふたりとも、だいじょうぶ?」
青葉(身体は湊)は、右京副会長から、普段の湊が陰で努力をしていることを聞きます。
↓努力を秘密にしている湊(身体は青葉)が赤面するシーンが最高。
いつもとは違う正反対の立場に立った二人が相互理解する感じですね。
うおお、目の前でだまりこむ僕が、真っ赤になっている。
部下に褒められて、めちゃくちゃてれてるんだな、湊会長。
湊会長って、生まれつきの天才タイプだと思ってたけど、実は地道に努力を積みかさねてきたがんばり屋だったんだ。
この後は、運動音痴な青葉(身体は湊)が湊として野球の試合に出ることに。
↓周囲にどんどんハードルを上げられますが、青葉(身体は湊)は失敗してしまい…
元に戻る描写は、相互変身のようでした。
「なにを弱気になってるんですか、湊さん。湊さんはうちの自慢の四番打者で、午前の試合でもホームラン打ってたじゃないですか」
「え、そうなの?」
「いや、自分がやったことでしょ」
「あ、ああ、そうだ。その通りだ。うむ」
「それに、剛腕ピッチャーとしても大活躍でしたね。打ってよし投げてよしの二刀流、野球部顧問の小柴先生が羨望のまなざしで見てましたよ」
「いや、そんなことある!?」
湊さん、活躍しすぎだよ!
どうしよう、ハードルがどんどんあがっていく。
ひつじのショーン
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ひつじのショーン』 著者:松井京子 | ショーンとピッツリーが宇宙人に入れ替えられる。 | 金の星社 『ひつじのショーン―どっちがショーン?』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「どっちがショーン?」が男同士入れ替わり。
ある日の夜、羊のショーンと猫のピッツリーはUFOで連れ去られ、宇宙人たちの実験で入れ替えられてしまう。
ピッツリー(中身はショーン)は「メェー」と鳴き、草を食べるようになってしまいました。
ショーン(中身はピッツリー)も、「ニャー」と鳴き、丸くなって眠るようになってしまいました。
牧場の動物も、牧場主も大混乱してしまいます。
ねずみは、いつも追い掛け回してくるはずのピッツリーが追いかけてこず、さらに友好的な態度を見せるので困惑します。
入れ替わった二人の対面シーンが何となくシュールですw
そして、ねずみを追いかけるショーン(中身はピッツリー)と、助けようとするピッツリー(中身はショーン)…
ちなみに、ショーンとピッツリーの頭部の毛も入れ替わっていました。
この後すぐに元に戻りますが、また宇宙人が失敗してしまったようで、牧場主と犬のピッツァー、豚とニワトリ、牛とアヒルが入れ替わってしまいました。
↓アニメ版はこちら!
今回は、児童書の男同士入れ替わり回を5作品紹介しました。
読んでいただいてありがとうございました!