男女入れ替わり

小説の男女入れ替わり①【10作品】

男女入れ替わり2

今回は、小説の男女入れ替わりを10作品紹介していきます。

 

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入れ替わりジュース

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『入れ替わりジュース』
著者:桐谷直
男子高生が入れ替わりジュースで母親と入れ替わる。 PHP研究所
『3分間ノンストップショートストーリー ラストで君は「まさか! 」と言う 時のはざま』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

高校二年生の田崎亮太は、友人・木村のマッドサイエンティストの祖父が遺した「入れ替わりジュース」を使って、クラス一の美少女・春野さんと入れ替わろうとするが…

 

祖父も女の子と入れ替わったようですが、祖父の顔を見てヒステリーを起こした女の子(身体は祖父)に殴られて気絶している間に元に戻ったらしい…

↓田崎と木村が「どの女の子と入れ替わりたいか」をドキドキしながら話すシーンが好きですね。

「で、だれと入れ替わりたい?」
木村に聞かれ、俺は思わず顔を赤くして言った。
「一組の…春野さんと…」

 

異性としか入れ替われないルールがあるらしく、田崎は結局同じクラスの吉川と入れ替わることに。

入れ替わりジュースを飲んだところに、田崎の母親が声をかけてきて…

 

入れ替わった二人の反応が面白かったですね。

薬の効果は三日間なので、そのまま過ごしたのでしょう(笑)

 

あばよ!明日の由紀

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『あばよ!明日の由紀』
著者:光瀬 龍
高校生の男女は気がついたら入れ替わっていた。 ●朝日ソノラマ
ソノラマ文庫
『あばよ!明日の由紀』
●岩崎書店
SFロマン文庫
『日本のSF短編集 超世界への旅』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

あばよ!明日の由紀2

男子高校生の戸沢章二は、美人の同級生・白川麗子に告白するも振られてしまう。

麗子に噂を立てられた章二は、自分も綺麗な女の子に生まれ代わって、告白してくる男子達を振りたいと思いつつ眠りについたら、気がつくと逢坂由紀という少女になっていた。

 

章二(身体は由紀)は、いつの間にかディスコにいて知らない踊りを踊っていました。

↓由紀になった章二は、勝手に口調や一人称や喋る内容が由紀のものになってしまうようです。

「どいてください」章二はもう一度静かにいった。
「なかなか大きな口をきくじゃないの!あんたの名は?」
「私?由紀」

 

↓周囲から「おねえさん」と呼ばれて違和感を覚えた章二(身体は由紀)は、元の自分の名前を名乗ってみますが、余計に違和感が増しただけでした。

おねえさんだって!おれがおねえさん?からだの軸を、何かえたいの知れぬ恐ろしいものが走りぬけた。そんなばかな!そんなことがあってたまるものか!章二は絶叫した。しかし、それは声にはならず、ただ歯がかちかちと鳴っただけだった。
「お、おれは戸沢章二だ!」
三度も四度も口にだしていってみた。しかし、それはひどくいいにくかった。まるで初めて聞く他人のようにしかいえない。章二の心はひがついたようにあせった。
「おれは、おれは戸沢章二だ!」

 

↓章二(身体は由紀)は、逆に由紀の名前を口にすると、しっくりくるようです。

章二自身は初めて由紀の名前を知るという描写が良かったです。

章二は思い切ってそれを口にした。くちびるはまったくなめらかに、きままに動いた
「私は逢坂由紀!」逢坂?由紀だって?「私は逢坂由紀よ!」それがおれの名まえなのか?すると、おれは、やっぱり!
(中略)
しかし、自分で感ずる自分の肉体は、あきらかに戸沢章二のものではなかった。章二は走って、小さな花屋のショーウインドウのガラスに自分をうつした。
髪の長い、前髪のよくにあうほっそりとした美しい少女がそこにいた!
「私は逢坂由紀よ」
なんのよどみもなく自然にいえる。しかし、戸沢章二というにはひどい心の作業が必要だった。
ああ、おれは女になってしまったんだ!女に!

 

↓章二(身体は由紀)は、男言葉は喋りにくいと感じるようです。

「へん!わりといい線いってるじゃねえか」口にだしてみると、まるで借り物のことばのようにいいにくかった。
「あごの骨まで女ことばをしゃべるのにつごうよくなっていやがる」

 

とりあえず章二(身体は由紀)は、由紀の脳に記憶されている由紀の自宅の住所を読み取り、家に帰ってみることに。

↓由紀の家に帰った章二(身体は由紀)が、由紀の記憶を読んで情報を得るシーンが良かったです。

由紀は――高校一年生、姉弟はいない。
「ふうん。ひとりっ子か」
章二の由紀は、この部屋のあるじの由紀の周囲を観察した。由紀の全ての記憶は、そのまま章二の記憶でもあった。章二には、それがまるで他人の頭の中をのぞくような妙な気持ちになった。
「いとこがいるぞ」
いとこの名は?島田鉄夫。今年大学一年にはいった。由紀の父親の故郷の出身だった。

 

章二(身体は由紀)は入れ替わりの原因を探るために、由紀の記憶を必死に読み取ったり、部屋を漁ったりして日記を見つけます。

最近の由紀は、幻聴に苦しんでいて、いとこの鉄夫に打ち明けたら、襲われかけてしまったらしい。

 

その後、章二(身体は由紀)が章二の家に家に行くと、そこには由紀(身体は章二)が。

↓章二(身体は由紀)の着替えシーンや、章二(身体は由紀)が由紀の母親や章二の母親と絡むシーンが良かったですね。

章二は汚れたジャンパーを脱ぎすてた。なれた由紀の手つきでスラックスを脱ぎ、黒と白の横じまのセーターを頭から脱いだ。洋服ダンスのとびらを開いた。
「あっ!」
章二は思わず目をつぶった。知っているはずなのに、強烈な衝撃が脳天につき上がってきた。章二はがくがくするひざに全身の力をこめ、勇気をふるいおこして目を開いた。
真珠色の美しい裸のからだがそこにあった。胸の二つのふくらみ、細くしまった腰。なめらかな腹。すらりとのびたもも。それは見てはならないものを目にした驚きと、それが自分のからだであるという二重の恐怖と打撃だった。
――ああ、おれはなにかのばちがあたって、こんなからだになってしまったんだ!
――おれが女になってしまっただなんて、人にはいえない!絶対いえない!

 

↓章二(身体は由紀)と由紀(身体は章二)が自己紹介して仲良くなるシーンが好きです。

章二(身体は由紀)は女言葉になってしまうようですが、由紀(身体は章二)は女言葉のままのようです。

由紀の幻聴の原因だと鉄夫から聞いていた降霊術師のルイ・オサリバンが入れ替わりの原因ではないかと考えた二人は、オサリバンの家へ行ってみることに。

「逢坂由紀さん、ですね。ぼく、戸沢章二です」
男のことばを使おうとしても、どうしても思うようにならない。かえって妙なアクセントになる。由紀の章二の血の気のうせたほほに、かすかにかげりのような微笑がうかんだ。
「私、由紀です。章二さんとははじめてお会いしたっていう感じがしないわね」
それも無理もない。お互いに相手のからだにはいりこんでいるのだから……。
「それはおれだってそうだよ。なにしろ着ているものはすべてきみのものなんだからな」
章二である由紀の顔に、はげしい恥とろうばいがみなぎった。
「いや!そんな」
章二はしまったと思った。つい、いい過ぎたようだった。
「ごめん、ごめん。でも、お互いだからいいじゃないか」
「いやです!そんなこという人」
章二はすなおに頭をさげた。しかたがない。由紀にとっては、章二に自分のからだのすみずみまで知られているなどということは、死ぬほど耐えがたいことにちがいない。

 

↓途中で章二を振った麗子に会い、麗子が美人の由紀(中身は章二)に嫉妬して、由紀(身体は章二)と仲良くするシーンが最高でした。由紀は、由紀が美人だということを理解しているようです。

由紀(身体は章二)が章二のフリをするところも良いですね。由紀(身体は章二)が章二の記憶を読めるかどうかはわかりません。

「あの人が好きなのね。でも、ふられた。そうでしょう」
おそろしいかんのよさで由紀はいってのけた。
「好きじゃねえよ。あんなやつ。もう」
少し苦しい語調だった。
「だったらもっとしゃんとして!私のほうがよっぽどきれいなんですからね」
けろりとしてもとの章二にもどった。
「あ、白川さん」
麗子は学校にいるときとはちがって、やや親しみのこもったまなざしを章二にむけた。
「きみ、ゴルフをやるの」
章二の姿の由紀は明るく麗子にいった。
「ううん、おとうさまについてきただけ」
そういってから麗子は、由紀にちら、と視線を走らせた。その目に、由紀の美しさに対する驚きとかすかなしっとが走った。
「お友だち?」
「ああ、逢坂由紀さん」
「ほかの学校のかたね」
章二はまだ、由紀がどこの学校に行っているのかを知らなかった。
「桜川高校だよ。由紀ちゃん、ぼくの同級生の白川麗子さんだ」
章二は麗子に軽く会釈をした。
「戸沢さん。来週の火曜日、私の誕生日なのよ。来てくださるわね」
麗子は花のように笑った。まるでいぜんから親友だったような態度だ。章二はその麗子の急変ぶりに驚いた。
「戸沢さん。あの手紙のこと。ごめんなさい。ああしないと皆がとてもうるさいの。私、家へ帰ってあなたに悪くて泣いちゃったわ」
「なあに、いいんだよ。それじゃきみの誕生日のこと、考えておくよ」
章二の姿の由紀は、まだ何かいいそうにしている麗子をあとに、歩きだした。章二はすっかり考えこんでしまった。
(中略)
「なにさ!あの子にちょっといい顔されたからって、すぐに本気になって考えこんだりして。いいこと、あの子は私がきれいなものだから、やきもちをやいただけなのよ。私に刺激されたから、それで対抗意識をもやしただけなの。しっかりして!」
「そうかなあ。誕生日にさそってくれたぜ」
「あなたって人がいいのねえ!そう、それならどうぞ。だけど、私が行くのかしら?それともあなたが行くのかしら?」

 

そして、オサリバンの家に忍び込んだ二人。

↓力仕事を由紀(身体は章二)に頼む章二(身体は由紀)のシーンが良いです。

ここで力がつきて章二はどさりとおちた。
「ああ、いてえ。だけどこれはおれがやることはないじゃないか。由紀ちゃん、きみがおれの体力でやることだよ」
「あ、そうか」
気持ちは章二でもからだは由紀だ。やはり行動は章二の姿をした由紀が先頭をきらなければならない。章二にはそれがしゃくだった。

 

オサリバンは人間ではないようで、突然二人に襲い掛かります。

揉み合っている途中に機械の爆発?があり、二人は元に戻ります。

何故二人は入れ替わったのか、謎は解明されないままおしまいです。

 

おれと和幸の一夜

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『おれと和幸の一夜』
著者:三浦俊彦
男女が宇宙人の人体実験で身体と精神を入れ替えられる。 岩波書店
『たましいの生まれかた』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

大島和幸とその彼女の墨田貴子は、相手よりも自分自身のことが好きだったが、うまく付き合っていた。

ある日、宇宙人に連れ去られた二人は、人体実験により肉体を交換されて入れ替わってしまう。

混乱して抗議する二人を見た宇宙人は、一旦肉体を元に戻し、今度は記憶と性格を書き換えて心の方を入れ替えてしまった。

 

↓まず、部分交換で徐々に肉体が入れ替えられていく描写がじっくり書かれていて良かったです。

おれの耳を削り取って貴子のも削り取って、それを素早く交換してペタッとくっつけてきやがるのよ。ものすげえ早業だぜ。おれの手がもぎ取られて貴子の肩にくっつけられる。貴子のおっぱいがひとつずつはぎ取られておれの胸にひっつけられる。その根もとがまたほじくられる。おれの頬がゴッソリこそぎとられて貴子の頬の穴に埋め込まれる。貴子のケツがむしり取られておれの腰に植え付けられる。血も出やしねえんだぜ。全部コントロールされちまってるわけよ。

貴子の二重瞼のアーモンド形の内斜視のきれいな目が二つとも、おれの一重のドングリまなこに置き換えられたときゃ、もう怖さ通り越して不思議な感じがしたよ。貴子のチャーミングで上品な八重歯がおれの口ん中に押し込まれたときゃ、思いっきり舌なめずりしたくなったよ。(中略)心臓もとっかえ、腸もずるずる引きずり出してとっかえ、背骨もとっかえ、血管の一本一本もゴッソリとっかえ。(中略)でさ、髪の毛ごとばさっと頭ひっこ抜かれてさ、貴子の頭とすげ替えられたときにゃ、てっきり視点がむこうに移って、向こうの体ん中から部屋の様子を見るようになるのかと思ったんだ。だって髪の毛や額の皮ん中にゴッソリぬらぬらした脳味噌が見えてやがったんでな。でもさ、脳味噌交換しちまってもおれの視点はこっちのままでさ。どういうことなのかわかんないけど、心はこっちに残ったままなんだ。(中略)さっきおれが立ってたこの同じ場所に、そっくりの貴子が立ってる。さっき貴子が立ってたあの場所に、おれの体が立ってやがるんだな。からだがそっくり交換されちまったんだな。

 

↓貴子のナイスバディを手に入れた和幸は、性格の悪い貴子の精神が入った醜い容姿の和幸と付き合い続ける意味がないと思い始めます。

視力は断然よくなってるし肩は軽くなってるし胸は重くなってるしぴったり体にフィットした下着の感触は心地よいし蓄膿症の鼻づまりがきれいに消え失せてるし口ん中の味っつうか舌が歯に触れる抵抗感っつうか全然違うしで、なんか心地よかったぜ。

向かいに立ってるもとのおれ自身の体をつくづく見たね。あ~あ、みっともねえ体。あのがに股、あの太鼓腹、あのあばた面。せいせいしたぞ。ちょっと待てよ、おれはあれとつきあいつづけるのか?もうセックスはできないよな。あのおれの体と絡むなんてな、ぞっとすらあ。てことはだ、もう貴子とはつきあわねえと。

もう貴子とセックスする必要なんかないぞ。存分オナニーしてやる。もらったこの体で。むふ、むふふふふふふ!もうあんな醜いきたないペニス見ながらやらなくていいんだ、ほんっとーに楽しいオナニーができるんだ、この愛情度一〇〇点の貴子のすばらしい体で!

 

↓貴子(身体は和幸)はもちろん、醜い和幸の身体を嫌がり、宇宙人に抗議します。

「ひどーい、なにこれーっ!もどして、もどしてよーっ!」
そりゃ当たり前だよな、あいつにしてみりゃ実に一五〇点の損失なんだからな。五〇点の体がマイナス一〇〇点に置き換えられちまったんだから。そりゃ悲鳴をあげて抗議したくもならあ。
「ひどーい、ひどーい、ひどーい、ひどーい」
身もだえしていつまでも叫んでやがるんだよ。おれのがらがら声でな。おれの短足を踏み鳴らしてド近眼のドングリまなこから涙ほとばしらせて団子っ鼻から鼻水振り散らしてな。ほんっと見てらんねえ光景だっつの。

 

↓貴子(身体は和幸)の抗議にびっくりした宇宙人は、一旦肉体を元に戻します

また金縛りさ。服脱がされて、ずばすばと手足首胴内臓肉皮骨毛脂肪、アッというまに逆戻しよ。こっちにはまたもとの冴えねえ醜男が突っ立ってたってわけだ。そいであっちには貴子の体、今さらながら輝くばかりの美女が。

 

↓そして宇宙人は、今度は二人から魂を取り出して、徐々に記憶を交換していきます。

肉体を元に戻した状態で記憶を書き換えられていくので、和幸は和幸の身体のまま貴子の記憶を植え付けられ、貴子は貴子の身体のまま和幸の記憶を植え付けられるというややこしいことにw

なんと今度は、おれと貴子の頭ん中に手ぇ片っぽずつ突っ込んできやがった。深く、深あく手ぇ突っ込んで、こねくり回して、ズボッと引き抜いてだ、右手と左手いれかえて、ふたりの頭ん中に突っ込みなおすんだ。なんにも握ってねえように見えるんだが、なんか物質的じゃない魂みたいなもんを交換してんだとぼんやり思ったね。っていうのもさ、一回突っ込まれるごとに、たとえば突然家族のことを思い出すわけよ。親父、お袋、姉貴の顔とか声とかな。で、ズボッと引き抜かれたとたんに映像がすっと消えて真っ白に記憶喪失みたくなって、で次にズボッと突っ込まれた瞬間、見知らぬオッさんとおばさんとガキの顔が浮かび上がって、ああこれって会ったことねえけど貴子の家族だな、って思って、次の瞬間には自分の家族、って気になって、声とか年齢とか昔話したこととか家族旅行のこととか思い出せちゃうわけ。

 

↓虫が好きだった和幸の記憶が、貴子の記憶に上書きされて一瞬のうちに虫嫌いになるところが最高でした。

ツクツクボウシの啼き続ける柿の木の幹に登ってきたオオゾウムシの前に立ちはだかったヒゲコメツキだのそのすぐ背後から太陽に向かって飛び立ったアカスジカメムシだののとんだりはねたり歩いたりしてる草むらが思い浮かんでアア六本脚って好きだなあ可愛いなあとしみじみしたところへだ、ズボッ、と虫大っ嫌い、気持ち悪イッに置き換わっちゃうわけ。つまり宇宙人めの一すくいごとに、おれの記憶とか趣味とか性格とかが一個ずつ浮上しては貴子の記憶や趣味や性格に置き換わっていっちまってるわけだよ。(中略)もう命令されたみたいにあることを思い出しては忘れ、別のイメージがブチ込まれ、ってなふうでさ、自分で考えたり感じたりする内容をコントロールできないんだな。で、アア、おれの心はだんだん貴子の心に置き換えられてゆく、どんどん記憶を失って、別人の、貴子の記憶を植え込まれてゆく、ってぼんやり感じるには感じるんだけどな。で宇宙人の手が加速度的に早く動いて、目にも留まらぬ早さでおれの頭と貴子の頭を往復してさ、ついに記憶から性格から趣味から自意識から、全部丸ごとスリかわっちまったんだよ。

 

和幸の身体のまま記憶や性格を貴子のものに書き換えられた和幸は、元々和幸だった自覚はあるみたいですが、その自覚すら信じられず、元々貴子であると思えてくるようです。

和幸のことを思い出そうとしても、貴子が知っている範囲でしか情報が出てこないところが最高。

体の部品は何一つとっかえられてない。かわりに心の部分部分が一個ずつ、しまいに全部交換されちまったんだ。さっきの逆だよね、アア、心が入れ換わってしまったんだー。
不思議な感じだったよ。さっきまで自分が大島和幸のつもりで、当然本人だから当たり前なんだが、ほんのさっきまでずーっと二十年間、大島和幸として色々考えたり怒ったり悩んだり(中略)覚悟したつもりでくさったり虚勢を張ったりしてたはずだけどさ、それはあくまで大島和幸の記憶と性格の中でそうしていたわけだ。それがどうだい。今や、墨田貴子の記憶と性格の中でしかそれができてないんだぜ。大島和幸としての過去の実感がまるっきりないでやんの。何も覚えてねえでやんの。大島和幸のことで知ってることっつったら、墨田貴子とつきあった範囲で墨田貴子が知ってるはずのことに限られてやがんのよ、まったく。(中略)自分が大島和幸だとは信じらんねえ、墨田貴子だとしか思えねえくれーに完っ璧に。

 

↓今度は、和幸の醜い身体のまま、性格の悪い貴子の精神に強制的に変化させられた和幸の方が宇宙人に文句を言う番w

美人の貴子のまま、そこまで性格は悪くない和幸の精神に強制的に変化させられた貴子は、逆にこのままでも良いようです。

「何すんのよひどーい、ひどいひどい、もどしてよーっ!」
貴子の口調なんだよな、声は和幸でも。なんせ心が貴子になっちまってるからさ。
(中略)
「もどして、もどして、もどしてよーっ」
おれは叫んだね。さっきは貴子が損して抗議して、今度はおれが損して抗議してるわけだが、さっき体とっかえられたときに抗議した貴子の記憶も今こっちに移ってきてるからさ、おれなんだか、さっきと今と立て続けに二度とも自分ばっかり抗議してるみたいな変な気分だったよ。おれが抗議してんのは今度だけなのに。
「もどして、もどして、もどしてよねーッ!」
おれは叫び続けた。とにかくこういうやり方されちゃ必ずどっちかひとりが一方的に損をするわけだからな。貴子のやつは涼しい顔ですましてやがる。当然だよな、マイナス一〇点の心を失ってプラス一〇〇点のおれの心をもらって、一一〇点アップしたんだからな。もう貴子からみてマイナス一一〇点になっちまったおれなんかとつきあう理由はない、セックスする必要はない、する気もない、なんて思ってるに違いないんだわーっ!ておれは思って怒り狂ったね。

 

↓困った宇宙人は、記憶を書き換えた二人の肉体を交換してしまいました。

つまり、和幸の身体のまま貴子の記憶に書き換えられた和幸は貴子の身体になり、貴子の身体のまま和幸の記憶に書き換えられた貴子は和幸の身体に…

で、心はそのまんま手つかずのまんま、また初めんときみたいに、おれの体と貴子の体をぐさぐさともぎ取ってはどんどんとっかえはじめたんだよ。目ん玉に唇に胸に肋骨に腕に肩に胃に腸に足に服に……。瞬く間に体もすっぽり交換さっ。
しーん。どうなっちまったんだよおれたち……って、おれと貴子は顔を見合わせたよ。心が交換されて、今度は体まで。おれの心と体が両方ともこっちのおれのいたところに移動してしまったんだ。どういうことだと思う先輩?
どういうことなの?
おれと貴子は、何がなんだかもう混乱して、二人していっしょに抗議を叫んだよ。
「どーしてくれんだよーっ、どうしてくれんのよーっ、どーしてくれんだよーっ、どうしてくれんのよーっ、どーしてくれんだよーっ、どうしてくれんのよーっ、……!」

 

困った宇宙人は、元に戻さずに立ち去ってしまいました。

残されたのは、「元々は貴子だという意識のある肉体的にも精神的にも100%和幸」と、「元々は和幸だという意識のある肉体的にも精神的にも100%貴子」という元に戻ったのか戻ってないのかよくわからない二人…

 

↓ということで、今までの話を先輩に語っていた「おれ」は、「身も心も和幸になってしまった貴子」でした。

貴子(身体は和幸)は、記憶も性格も何もかも「和幸」になってしまっており、和幸の過去を自分のことのように話します。

てなわけでさ、ここまでずっと「おれと貴子」なんて、いま先輩に喋ってるこのおれが大島和幸であるかのような喋り方してきたけどさ、もちろんおれぁ、墨田貴子なんだよ。あれからあの宇宙人は出てきやがらないし、二度と現われないんじゃないかって気がするし。先輩にいきなり言っても信じてもらえないと思ってな、そもそも理解してもらえねえんじゃないかと思ってな、大島和幸のふりをしてたんだよ。なんせ体も記憶も性格も全部大島和幸なんだからさ。でも本当は、おれが墨田貴子で、あすこに座ってるあの女が大島和幸ってわけなんだな。どうだい。驚いただろう。

 

↓冒頭に、意味深なセリフを言っているのが好きですね。

あのさ、話し始める前に聞いときたいんだけど、おれ、前とどっか違ってるとこあるかな?どう先輩。おれ、前と変わった?

 

↓入れ替わってしまった?二人は、元の自分の記憶がないので元の自分としての生活はできず、入れ替わった相手の人生をそのまま引き継いで暮らしているらしい…

もちろん、お互いのことは身体の名前呼びで呼んでいます。

二人とも相手よりも自分自身のことが好きでしたが、今は自分自身よりも相手のことが好きになり、結婚して幸せに暮らす予定のようです。

しょうがねえからもう、おれは大島和幸の家で、あいつは墨田貴子の家で生活してるよ。そうしないと家族とか友人とかに、適応できねえもんな。(中略)だけどおれたちときた日にゃ心も入れ換わってんだからな、それこそ本当の自分の家族とかに固執し続けたんじゃまるっきり適応できないわな。互いに相手の家で今までどおりの相手の生活を引き継いでいかなくちゃ。

 

↓オチでいつの間にか「身も心も和幸になってしまった貴子」と「先輩」の位置が入れ替わっていたようですが、入れ替わったことすら忘れて入れ替わったのかは不明です。

あの宇宙人もしかして、隠れてひそかにいろんなとこでいろんなやつの心と体をとっかえたりしてやがんじゃねえのかなとかって。あんときゃ見習いかなんかでちょこっとヘマこきやがっただけで、いつもおれたちの気づかねえうちに巧みに、きっと……つうか、あれっ先輩、ずっとそっちで飲んでたっけか?こっちがお気に入りの指定席じゃなかった?えーとなんでおれ、こっちにいたっけ、いつっから?なんか知らねえうちに場所交替しちまったような……

 

2999年のゲーム・キッズ

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『2999年のゲーム・キッズ』より
第95話『自分の体』
著者:渡辺浩弐
女の子がおじさんと身体交換所で入れ替わる。 講談社
講談社BOX
『2999年のゲーム・キッズ 完全版 DX』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

女の子は自分に自信がなく、極度の恥ずかしがり屋で外でまともに話すことができなかった。

ネットの悩み相談会議室に相談すると、身体を売れば良いと言われ、「身体交換所」を勧められた。

見ず知らずの人と入れ替わるのを躊躇った女の子は、知り合いのおじさんと入れ替わることにしたが…

 

↓「売る」のではなく「貸す」と言われて安心した女の子は、さっそく機械で入れ替わります。

「身体交換所」は、若い身体で楽しみたい年寄りや容姿が醜い男性と、小遣い稼ぎ目的の若者がマッチングして利用されるシステムのようです。

「それに、本当は"売る"わけじゃない。しばらく"貸す"だけ。その間だけ我慢していれば、体はちゃんとまた自分に戻ってくる。」
私は決心した。お客は普通、ネットで見つけるものらしいが、最初に見ず知らずの人と……というのは怖いから、私は、知りあいのオジサンに話をつけた。相手はとても驚いたが、思った通り、鼻の下を長くしてついてきた。

密かに開業している『身体交換所』。ここで、体の売り買い、いや正しくは交換ができるのだ。特殊な機械に接続されたゴーグルを頭に被って処置を受けるだけで、二人の人間が、意識はそのままで体を取り替えっこできる。

 

↓女の子の身体になったおじさんは、喜んで町へ出かけたようです。

そうして私は、汚い中年男になった。相手のオジサンは、若い女……私の姿になって、とてもうれしそうだった。いそいそと街に出かけていった。

 

醜い身体を手に入れた人間は普通出歩かないようですが、女の子はおじさんの身体で出かけます。

↓人目を気にしすぎていた女の子は、おじさんの身体で堂々と町を闊歩します。

醜いおじさんになれて喜ぶ女の子がレアで良いですね。

他人になって、それも醜くなってみたかったのだ。それは成功した。私はでっぷりと太り、目や口は脂ぎった顔の肉のたるみにすっかり押しつぶされている。そして自分の姿形の拘束から自由になることができた。のびのびと、堂々と、街を闊歩した。服が乱れても、足ががに股でも、平気だった。私はじろじろと遠慮なく見つめて若い女性の眉を顰めさせた。ホットドッグを買ってむしゃむしゃ食べちらかしながら歩いた。鼻をほじろうが、お尻をぼりぼりかこうが、ちっとも恥ずかしくはない。すばらしい気分。

 

↓約束の時間になってもおじさん(身体は女の子)は現れず、不安になった女の子(身体はおじさん)が怪しいクラブに行くと、おじさん(身体は女の子)は存分に楽しんでいました。

際限なく飲み、笑い、踊り、体をまさぐりあう。そんな人々の中に私……私の姿をしたその男はいた。
思わず駆け寄った。「何やっているの」と女口調で言いかけ、それが男のだみ声だと気づいて慌てて言い直した。
「な、何をやっているのだ」
「あら、こんなところまで何しにきたの」
相手は頭を隣の青年に預けたままで面倒くさそうにそう言った。目がどんよりと濁っている。酒か、クスリをやっているのかもしれない。

 

↓女の子(身体はおじさん)が頑張って男口調で注意すると、おじさん(身体は女の子)はとんでもない返答を…

元の自分の使用方法をあらかじめ確認しなかった女の子(身体はおじさん)に非が…二人とも楽しんでいるので良いのではないでしょうか。

「だ、大事な体が汚れてしまうじゃないか!」
するとその少女は不敵な笑みを浮かべ、こう言った。
「私の体をどう使おうが私の勝手じゃない。ふふ、嫁入り前のきれいな体が台無しになっちゃうって、気が気じゃないのはわかりますけどね、いつまでも私のことを自分の所有物だと思わないでちょうだい、お父さん」

 

元に戻る描写はなく、おじさんが本当の父親かどうかはわかりません。

女口調で喋るおじさん(身体は女の子)がダークで良かったです。

 

非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに

※この項目には物語に関するネタバレが含まれています。

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに』
著者:藤瀬雅輝
男子高生の彼女が呪いで親友と入れ替えられてしまう。 宝島社
このライトノベルがすごい! 文庫
『非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

同級生の那須谷繭香に告白して晴れてカップルとなった宮岡貫平。

しかし、学園に伝わる「非モテの呪い」によって、繭香は様々な人物と繭香の持つ要素を交換されてしまう。

繭香が肥満体になっても、男性になっても、性格が変わっても愛し続けて呪いを解いてきた貫平だったが…

 

虎出学園には、劣等感を持つ人間がカップルの片方から何らかの要素を交換できる「非モテの呪い」システムがあるようです。

このシステムを狙って入学する生徒もいて、交換を狙う交換互助会なる組織もあるのだとか…

学生時代に身長・体格・顔立ち・声・口調・性格を交換されて、元に戻れなくなった女教師の紗綾先生が悲惨でした…

 

一週間以内に「非モテの呪い」をかけた人間を探し出して、目の前でキスの儀式をすれば、呪いは解けて元に戻ります。

犯人を見つけ出せなかったり、変わり果てたパートナーに愛想を尽かせてカップルが破局したりすると、元に戻れなくなるらしい…

 

ちなみに、交換された事実は元からそうだったと世界中で認識改変されるため、突然肥満体になっても誰も怪しみません。

他にも色々と細かいルールがありますが、割愛します。

 

↓ということで、第1章では繭香が学園の理事長の女性に、肥満体食欲を交換されます。

初っ端から、これはキツい…(汗)

最初、そこにいるのが誰だかわからなかった。
次の瞬間、繭香だとわかった。
そして俺は、繭香だとわかった自分に混乱した。
だって、目の前にいるのは、顔も、胴体も、腕も、脚も、丸々と太った女の子で。
太った身体を鈍重に動かしていて、特注と思しき制服はそれでもぱんぱんにはちきれそうになっていて。
こんな朝からお腹を空かせているのか、口の中でなにか食べていて……

 

無事に貫平は犯人の理事長を突き止め、太った繭香にキスをして元に戻ります。

繭香は聖人君子のような性格で、こんな目に遭わせた理事長とも友達になります。

太った繭香が好きなだけ食べるシーンが良かったです。

 

第2章では繭香は、女装男子に性別を交換されます。

男体化した繭香は、貫平より立派なようです(笑)

そしていざ、股間へ視線を落とす。
……そこには、大きめの物体が垂れ下がっていた。
あれれ?俺、この物体に見覚えがありますよ?
「貫平くん……」
毎日トイレとお風呂で見かけるこれ……おかしいなあ、これって女性にはついてないはずのものじゃない?
「わたし、男の子にされちゃったみたいです……」

 

↓貫平と男体化した繭香が一緒にお風呂に入るシーンが最高でした。

後は、授業中にふいに興奮して困っている繭香を、貫平が助けるシーンが良かったです。

繭香一途な貫平が好きですね。

「あの……洗い方、教えてください」
なにを、と確かめる必要はなく。
俺と繭香は固まってしまう。
「まあ、あの、あれだ、その、ええと、ボディーソープをひたすら泡立ててだな、その泡まみれの手で適当に洗えば、それで間違いないと思うぞ」
「こ、こうですか?」
俺の教えをさっそく忠実に実践する繭香。
「あっ……?」
「ど、どうした?」
「あの……」
繭香が身体ごとこちらを剥く。
その少女と見紛う少年の股間では、泡にまみれてよく見えないけれど、なにかが勢いよく屹立しておりました。
「こ、これ……なにかの病気ですか?」
(中略)
止める間もあらばこそ、繭香は剛直しているであろう自分の突起物を両手でせっせと弄り出した。
「あ……なんでしょう、これ……なにか、変な気持ちに……」

 

↓変態の生徒たちが男体化した繭香について表するシーンが面白かったです。

「どこから見ても可愛い女の子。しかし本当は男の子、否、男の娘!これほど萌える存在もなかなかない!」
小柄な奴が叫ぶと、後ろに控えていた奴らも騒ぎ出した。
「我輩、元より女装少年に並々ならぬ関心を抱いておりましたが、那須谷氏の場合はまた一味違います。当人の意識としてはついこの前まで普通の女の子だったのに、今は男の子として『女装』しなければならないこの理不尽!自らの可愛らしさを自覚して意図的に女装している男の娘や、なりゆきや強要で女装させられているものの精神的にはずっと男性であった男の娘などの普通のタイプとは精神のありようが違い、しかもその差異が我輩には未知の新たな魅力を打ち出している」
「拙者、少女の男体化にいささか興味があり若干調べてますが、那須谷殿の現状はまさにそれ!少女の楚々としたチャーミングな精神が、男子の性別という肉体的な檻に囚われて、恐らくは次第に変容しつつある今の状況。数年も経てばすっかり馴染んでしまうことでしょうが、今の彼女の戸惑うさまは、非常に非常に非常にいいっ!!」

 

女体化した女装男子が、身体を触るシーンもかなり良いです。

女装男子は男装女子を好きなってしまったため、あっさりと性別を繭香に返して平和に解決します。

三年生の彼女は、絶妙なスタイルを形作る自分の体を柔らかく撫でる。ある意味繭香が撫でられているようで不快だが、今はまだしかたない。
「誰はばかることない完全な女性としての立場。夢見ていたたわわな乳房にフィットするブラジャー。余分なものがなくなって穿けるようになった念願のショーツ」
(中略)
「女装男子改め完璧な女子となったわたくしは、有頂天になりました。だってこれで、修学旅行でも女子のみんなと同じ大浴場が使えるのですもの」
そんな風に言われると、意外とささやかな望みのように思える。
「仲のよい女友達と存分にスキンシップを果たし、トイレや朝勃ちで誰かにばれる危険もなくなり……(後略)

 

第3章では、繭香は女子生徒に性格言葉遣い知能を交換されてしまいました。

↓劣悪な性格にされた繭香が戸惑うシーンが最高です。

貫平は繭香に悪態をつかれても、上手にフォローしてツンデレとして周囲に溶け込ませます。

「昨日までと、物事の感じ方が違うんだ」
先生の車に乗り込むと、俺と並んで後部座席に座った繭香はそんな風に切り出した。
「駄目なところや悪口言えそうなところばっかり目について、なにか言ってやらないと気が済まない。それもなるべく相手がむかつきそうな言い方で」

 

↓知能が変わってテスト勉強に難航するシーンも良かったです。

今回も、貫平の愛で繭香は元に戻ります。相変わらず繭香は聖人。

「まさかあたしが繭香に勉強を教えるなんてね……」
翌日の日曜日。俺と桜井は繭香に呼ばれて家を訪れていた。
「しょーがねーだろ。あたしバカになっちまったもん」
(中略)
「でも、成績良かったときの記憶はあるんだよな?暗記科目とか思い出せないのか?」「なんか……覚えてんだけど、はっきりとは思い出せないんだよ。単語とか公式とか、靄がかかったみたいになって」
「ああ……そりゃつらいだろうな」

 

そして第4章では、繭香は貫平の男友達・上総透に身体を入れ替えられます。

時々、入れ替わりを題材とする小説の名前が出てくるのが良かったです。

 

記憶・性格・口調・能力など全てが身体準拠になり、透(身体は繭香)は100%繭香に成りすまし、貫平は違和感こそ覚えるものの、全く気がつきません。

↓繭香(身体は透)の方は、入れ替わったことを伝えられなくなっており、透として振る舞うことしかできません。

記憶が読めるため「見慣れたなじみのない部屋」という倒錯した表現になるのが良いです。

意識が一瞬飛んだ後、見慣れたなじみのない部屋にいた。
携帯電話を探す。覚えてはいないが知っている。
電話をかけると相手はすぐに出た。こうして聞く声は、聞き慣れているけれど実に新鮮なものだ。
「名前、言ってみてくれませんか?」
「――」
訊ねれば期待していた通りの名前が返ってくる。
「やっぱりそうですね。そうでなきゃこのゲームは最初から成立しませんもの」
「…………」
「あなたは、ただ『いつも通り』に過ごすしかできないでしょうね。その状態で気づいてもらえるとは思えません。わたしの勝ち」

 

↓繭香に成りすましている人物が誰か分からない状態で話が進み、貫平が「繭香」と「透」に違和感を覚える描写が不穏な雰囲気で最高でした。

「おはよう、貫平くん!」
まるで待ち構えていたかのごとく、ドアが開いて繭香が現れた。
「なにもなかった、のか?」
「はい、昨夜は無事でした!」
にっこり微笑むと、その場でくるりと回ってみせる。スカートがふわりと膨らんで魅力的……って、これはこれで変じゃないか?

「じゃ、行きましょ、貫平くん」
明るく言って、俺と腕を組む。
「きょ、今日は積極的だな」
(中略)
なにか繭香らしくもない気がした。

「いや、悪いな、さっきから透の話ばかりして」
「お二人は仲が良かったんですね」
「まあな。幼なじみだし」
「でも、これからはわたしともっと仲良くなってくださいね」
――?
漠然とした、違和感。

 

↓繭香(身体は透)が入れ替わったことを話せないながらも、必死に伝えようとするシーンが好きですね。

「お、どうした?」
透が立っていた。
「…………」
朝と同様、なにかを言おうとして、でもためらってしまうのか、なにも言えずにいる。
つらそうな顔をした後に出てきた言葉は、とても平凡なものだった。
「久しぶりに、遊ぼうかなって思って」

「これ返すわ。今の俺にはもう必要ない」
机の鍵がかかる引き出しの奥から、春先に借りたエロ本を手渡す。貧にゅ、もとい、スレンダーなショートカット美人の写真集だ。
「えっっっっっ!?」
透はうぶな女の子のように目を白黒させた。
「声がでかいよバカ。自分が貸したものだろうに、なに驚いてるんだ」
「い、いや、その、忘れてたからびっくりしちゃって」

「う、うわ……」
上半身裸になると透が変な声を出す。まるで男の裸を見慣れていない女の子みたいな声。
「なんだよ」
「な、なんでもないよ」
変な奴。

 

↓透(身体は繭香)が繭香の記憶を読んで話をするシーンもありました。

「わたしが覚えてる最初の記憶って、三歳ぐらいのときのものなんです。お父さんに手を引かれて夕暮れのこの道を歩いていて、お父さんが途中でわたしに紙パックのコーヒー牛乳を買ってくれました」

 

貫平は今までの違和感が積み重なり、とうとう繭香本人ではないと指摘。

↓透(身体は繭香)がそれでも繭香のフリをするところがダークでした。

「わたしは、那須谷繭香ですよ?もちろん」
表情の強張りを無理にほぐすような、ぎこちない笑み。
「おかしな貫平ですね」

「……おまえ、誰だ?」
「那須谷繭香です」
今度は動揺を見せない。
と思ったのは勘違いだったようです。
「何が疑問なんですか?わたしは繭香の身体で、言葉遣いで、成績も、得意な料理も、筆跡も、子供の頃の思い出も、なにもかも繭香なのに」

 

繭香本人は貫平にも他人にも優しいですが、透(身体は繭香)は貫平のことしか考えていない言動で、貫平は強烈な違和感があったようです。

↓圧倒的に透(身体は繭香)が有利な状況で、貫平は絶望します。

透(身体は繭香)が繭香(身体は透)を「彼」と呼ぶのが最高ですね。

「おまえ、俺と恋人になるために、自分らしさを全部捨てたのか」
あらゆるものを元の身体に残して、取り換えたのはただの一つ。それは、たぶん魂とか心とか呼ばれるもの。
「意外に早くわかっちゃいましたね」
繭香の身体を奪ったそいつが、観念したように言う。
「でも、それならお前、元の身体の記憶ももうないんじゃないのか?」
「いえ。それは魂に残っています。脳にも残っているから、『繭香』の記憶も簡単に読みだせますが」

「わたしは金曜日の夜まで、絶対に自分が誰かなんて言いませんよ?そして彼も、自分が本当は繭香だなんて、絶対に言えません。このまま金曜まで待てばわたしの勝ちです」
「いや、勝ってないだろ」
こいつの言ってることには矛盾がある。
「たとえそんな形で呪いが確定したとして、俺がおまえを好きになると思うか?」
また笑う。
「繭香の顔でそんな顔をするな」
(中略)
「今、『繭香』はわたしです。そのわたしと口づけしたら、本当の繭香の気持ちが冷めたと呪詛システムに判断されて呪いが成立しませんか?そしてもし『彼』を繭香扱いして口づけしたら……それは『繭香』への恋が冷めたと呪詛システムに判断されて、呪いが成立することを意味しませんか?」
(中略)
「その顔で笑うな」
腹の底から絞り出すような声が出た。
相手も、ぎょっとしたように一歩下がる。
「その声で、そのしゃべり方で、繭香らしくないことをするな」
「で、でも、今はわたしがまゆ――」
「お前が繭香を名乗るな!」
ああ、やばい。
「繭香のあらゆるものを奪い取った泥棒の分際で、なに勝ち誇ったような顔をしてるんだ?繭香に顔を返せ、失せろ!」

 

貫平が繭香(中身は透)を拒絶して嫌いになったため、呪いが成就して元に戻れなくなってしまいました。

↓透(身体は繭香)も、貫平が「繭香」を嫌いになるとは思っておらず、絶望します。

「こんなはずじゃなかったのに……告白した相手をあなたが嫌いになるなんてありえないと思ってたのに……『あなたに嫌われた女』になんて、なりたいわけなかったのに……」

 

↓呪いが成就したため、繭香(身体は透)は入れ替わりのことを話せるようになりますが、時すでに遅し…

繭香(身体は透)は「透」として生きていく決意を固めてしまいました。ちなみに、繭香も透の記憶を読めるようです。

種明かしされた今、ようやくわかるそれらの意味。
「なにも言わなくていいよ」
なのに、目の前の少年はそう言った。『透』らしい口の利き方で。
「僕は貫平の幼なじみ。友達。これってある意味、恋人よりも強い関係じゃない?」
「おまえ……」
もう一度、『透』は俺を遮る。
「僕はずっと、貫平の幼なじみ。貫平は僕の大切な友達。それでいい」
なにも気づかない俺が「繭香」とじゃれている間、なにも言うことが許されないこいつはどんな気持ちでそれを見ていた?どうにかして俺に伝えようと、林崎の話とかの口に出せる話題を必死に探して気づいてもらおうと努力していたその気持ちは?
(中略)
「帰ろう。僕は明日も朝から部活だしね」
被害者に手を差し出され、加害の最後の一押しをしてしまった俺は、それを取ることしかできない。
握った手、引っ張り上げる腕、それらは小さめだが、紛れもない男の力。

 

元に戻れなくなった繭香(身体は透)は、「透」として貫平と友達になろうとし、山田と恋人になろうとし、「透」としての人生を生きようとします。

元に戻れなくなった透(身体は繭香)も、改めて貫平と恋人になろうと健気に振る舞います。

この辺りの描写が貫平も繭香も透も全員かわいそうで最高でした。

 

その後、貫平はやっぱり「繭香」が好きということで、透(中身は繭香)に告白してキス。無事に繭香と透は元に戻りました。

戻った時の状況がややこしくてクラス中がはてなマークを浮かべることになりましたが…w

 

↓オチで貫平が呪いにより女体化&性格変化し、繭香と女の子同士のカップル?になっておしまい。

貫平の言葉遣いも一人称も変化しているのが良かったです。

「……宮岡、あんた宮岡の分際で、なにやたら可愛くなってんだよ」
桜井が鼻血を垂らしながら理不尽なことを言ってきた。
「ま、レズカップルも悪くないんじゃね?応援するぜ」
坂口が皮肉気に笑う。
「そ、そんなこと言われても困るもん!」
今夜のターゲットは、繭香ではなくあたしだった。
性別と言葉遣い、それに体格や服装などの変化。今の身長は百五十センチもないくらいだろうか。胸もお尻もぺったんこだけど、その辺が却って桜井の新たなツボを刺激した模様。繭香も桜井も坂口も大きく見えてしまうのがちょっとおっかない。
(中略)
繭香があたしのツインテールになった頭を優しく撫でる。ああ、こんなときなのにすごく幸せ……じゃなくて!
「ふえええん!こんな変化はやだあ!早く元に戻りたいよぉ!」

 

君の名は。

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『君の名は。』
著者:新海 誠
高校生男女が入れ替わるようになる。 KADOKAWA/メディアファクトリー
●角川文庫
『君の名は。』
●角川つばさ文庫
『君の名は。』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

君の名は。1

東京で暮らす男子高生・立花瀧は、ある日目が覚めると、飛騨の山奥で暮らす女子高生・宮水三葉と入れ替わっていた。

それから二人は週に2~3回入れ替わるようになり、直接連絡は取れないながらも何とか入れ替わり生活をこなしていたのだが、ある日を境に入れ替わりが起きなくなってしまう。

何の音沙汰も無くなった三葉を心配して、瀧は三葉に会いに行こうとするが…

 

↓初めて瀧が三葉の身体に入ったシーンが美味でした。

翌日、三葉の身体に戻った三葉は、家族や友達、クラスメイトに昨日は様子がおかしかったと言われてしまいます。

三葉のノートには「お前は誰だ?」という謎の書き込みが…

風邪か?鼻と喉に違和感がある。空気の通り道が、いつもよりすこし細い。胸が、奇妙に重い。なんというか、物理的に重いのだ。俺は自分の体に目を落とす。そこには胸の谷間がある。
そこには胸の谷間がある。
「……?」
そのふくらみに朝日が反射し、白い肌が滑らかに光っている。二つの胸の間には、青く深い影が湖のようにたまっている。
触ってみるか。
俺はすとんとそう思う。りんごが地上に落ちるみたいにほとんど普遍的に自動的に、そう思う。
………………。
…………。
……?
…!
俺は感動してしまう。おおお、と思う。なんなんだこれは。これってなんというか……女の体ってすげえな……。
(中略)
「……お姉ちゃん?」
俺は自分を指さし、その子に問う。ていうことは、こいつは俺の妹か?その子は呆れきったような表情で言う。
(中略)
ふと、視界の隅の鏡台に目がとまる。畳の上を何歩か歩き、鏡の前に立ってみる。緩いパジャマを肩からずらすと、それはぱさりと床に落ち、俺は裸になる。鏡に映った全身を、じっと見つめる。
寝癖でところどこと飛び跳ねた、黒く長い水流みたいな髪。小さな丸顔に、もの問いたげな大きな瞳、どこか楽しげな形の唇、細い首と深い鎖骨、おかげさまで健康に育ちました!と主張しているかのような胸のふくらみ。うっすらと浮かぶ肋骨の影、そこから続く、柔らかの腰の曲線。
まだ俺は生で見たことはないけれど、これは間違いなく、女の体だ。
……女?
俺が、女?

 

↓翌日は、三葉が瀧の身体に入ります。こちらもおいしいです。

夢だった東京に来られた三葉(身体は瀧)は、東京生活を満喫。

生徒手帳とGPSを使って何とか学校にたどり着くとか、瀧の友達との一人称ネタ・方言ネタとか、瀧のお金でパンケーキを食べるとか、良いですね。

「……どこ?」
と呟いたとたん、喉の妙な重さに気づく。反射的に手をやる。硬く尖った喉に、指が触れる。「んん?」とふたたび漏らした声が、やけに低い。視線を体に落としてみる。
……ない。
見覚えのないTシャツはお腹まですとんとまっすぐに落ちていて、ない。
おっぱいが、ない。
そして、やけに見通しの良い下半身のその真ん中に、なにかがある。おっぱい不在の違和感を覆すくらいの強烈な存在感を、それは放っている。
……これ、なに……?
そろりそろりと、私はその部分に手を伸ばしてみる。
……これって。……これって、もしかして部位的に。
………………。
…………。
……。
手が触れる。
あやうく気を失いそうに、私はなる。

ああ、なんてことなの……!
……私、トイレに行きたい……。

どっはあぁぁぁー、と、私は全身が崩れ落ちるくらいのため息をつく。
男の体っていったいなんなのよ!?
なんとかトイレはクリアしたものの、怒りでまだ体が震えている。
あーん、私、まだ見たこともなかったのに!はばかりながらこれでも巫女なのにー!

 

瀧としてバイトに出ることになった三葉(身体は瀧)は、当然失敗ばかり…

クレーマーから助けてくれた奥寺先輩のスカートが破れていることに気がついた三葉(身体は瀧)は、かわいく刺繍して「瀧」の女子力が高いことになってしまいましたw

翌日、瀧の身体に戻った瀧は、手のひらに書かれた三葉の名前と、着替えられていない制服、スマホの日記、周囲の人のリアクションに首を傾げます。

君の名は。2

↓その後も入れ替わり生活は続き、二人は身に覚えのないことが増えて、入れ替わりに気がつきます。

二人は同じ年齢の高校生で、週に2~3回入れ替わりがおきるようです。

「今日は自分のおっぱい触っとらんのやな、ご・は・ん!早よ来ない!」
ぴしゃり、と襖を閉めるいつも通りの姿を、私は布団に座ったまま見送った。え、おっぱい?今日は触ってない?はあ?ふと、自分のおっぱいを嬉しそうに触る私の姿が目に浮かぶ。……そ、それじゃまるっきりヘンタイじゃん!

 

メールや電話は何故か通じないため、二人はスマホのメモや日記に出来事を記して連絡を取り合います。

↓二人が喧嘩をしているシーンが好きですねw

バスケの授業で大活躍した!?私そういうキャラじゃないんだってば!しかも男子の前で飛んだり跳ねたりしてるですって!?胸も腹も脚もちゃんと隠せってサヤちんに叱られたわよ!男子の視線、スカート注意、人生の基本でしょう!?

三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ食いしてんじゃねえよ!司たちが引いてるだろう、ていうかそれ俺の金だろうが!
(中略)
てめえ三葉、なにしてくれてんだ!俺の人間関係勝手に変えるなよ!

ちょっと瀧くん、このラブレターなに!?なんで知らない男子に告白とかされてんの!?しかも「考えとく」って返事したですって!?

 

↓瀧(身体は三葉)は、意外と三葉の生活を楽しんでいます。

三葉のベルの音だ。
てことは、今日も田舎暮らしだ――まどろみの中で、俺はそう思った。やった。放課後にテシガワラと進めているカフェ作りの続きが出来る。そうだ、それから――
俺は布団から上半身を起こし、体を見おろす。
このところ、三葉のパジャマはやけに厳重になった。以前はノーブラにだぼっとしたワンピースだったのに、今朝はきつめの下着にボタンでかちっと閉じられたシャツ姿である。いつ起きるか分からない入れ替わりに警戒しているのだ。まあ、気持ちは分かる。分かるけれど。
俺は胸に手を伸ばす。今日はこれがおれの体で、自分の体に触るくらいなんの問題もないはずだと、いつものように俺は思う。いや。しかし、でも……。
俺は手を止め、小さく呟く。
「……あいつに悪いか」
がらり、と襖が開いた。
「……お姉ちゃん、ほんとに自分のおっぱい好きやな」
それだけ言って、ぴしゃりと襖を閉める妹の姿を、俺は胸に手をあてたまま見送った。

君の名は。3

↓山奥にある宮水神社の御神体のところへ行くことになった瀧(身体は三葉)が、三葉の祖母をおんぶするシーン。力の差がわからないところに萌えます。

「おぶらせて。良かったら」
おや、ええんかい?そう言いながらも嬉しそうに、婆ちゃんが俺の背中に体重を預けてくる。遠い昔に誰かの家でかいだような不思議な匂いがぷんとする。一瞬、以前にもこんな瞬間があったような、不思議なあたたかな気持ちになる。婆ちゃんはすごく軽い。
「婆ちゃん、すげえ軽――うわっ」
立ち上がった瞬間に重みで俺の膝がかくんと折れて、ちょっとお姉ちゃん!と文句を言いつつ四葉がとっさに支えてくれた。そういえば三葉の体も。けっこう薄くて細くて軽かった。こんなんで生きてるって不思議だな、と俺はなんだかじんとする。

 

その後、瀧が奥寺先輩とデートした翌日から入れ替わりが起きなくなり、心配した瀧は三葉のいる飛騨へと向かいます。

実は、三葉は三年前に隕石の落下で死んだ人物で、瀧は三年前の三葉と入れ替わっていたのです。

三葉が瀧のスマホに残した日記も何故か全て消えてしまいました。

 

↓瀧が宮水神社の御神体に置いてあった三葉の口噛み酒を飲んだら、奇跡的に隕石が落下する当日の三葉の身体に入ることに成功。

隕石の落下は誰にも信じてもらえなかったので、瀧(身体は三葉)は勅使河原と早耶香を説得して、住民を避難させることに…

三葉の祖母に入れ替わりがバレ、また祖母も入れ替わり経験者だとわかるシーンが好きですね。

目を覚ました。
その瞬間に、確信があった。
俺は上半身を跳ね上げて、自分の体を見る。細い指。見慣れたパジャマ。胸のふくらみ。
「三葉だ……」
声が漏れる。この声も。細い喉も。血も肉も骨も皮膚も。三葉の全部が温度を持って、ここにある。
「……生きてる……!」
両手で自分の腕を抱く。涙が溢れてくる。蛇口が壊れたみたいに、三葉の目が大粒の涙をこぼし続ける。その熱さが嬉しくて、俺はますます泣く。肋骨の中で心臓が喜んで跳ねている。俺は膝を曲げる。つるりとした膝に頬を押しあてる。三葉の体の全部を包み込みたくて、ぎゅーっと体を丸めていく。
(中略)
「……お姉ちゃん、なにしとるの?」
声に顔を上げると、襖を開けて四葉が立っていた。
「あ……妹だ……」
俺は涙声で呟く。四葉も、ちゃんとまだ生きている。涙と鼻水でぐじゃぐじゃになりながら胸を触っている姉の姿を、呆然と見つめている。

 

↓三葉が意を決して切った髪を、瀧(身体は三葉)が適当に流すところが最高でした。

昨日の三葉は、三年前の中学生だった瀧に会いに行き、瀧に忘れられていたことにショックを受けて髪を切ったらしい…

テシガワラとサヤちんが、教室に入ってきたばかりの俺の顔を呆然と見ている。
「あ~この髪?前のほうが良かったよね?」
肩上のボブカットの襟足を、俺は片手で払いながら言う。そういえば、三葉はいつの間にか長かった髪をばっさりと切っていた。俺の好みは黒髪ロングだから、どうも気に入らない。

君の名は。4

↓瀧(身体は三葉)が勅使河原をからかうシーンもお気に入りです。

他にもおいしいシーンが多くあり、書き切れません(笑)

俺は言って、思わずがっつりとテシガワラの肩に手を回す。
「お、お前、あんまりくっつくなや!」
「え?」
げ。こいつ耳まで赤くしてる。
「なに~?テッシー照れてんの?」
俺は下からテシガワラの顔を見上げ、にやにやと言う。三葉、お前もなかなか捨てたもんじゃないみたいだぞ。ほらほら~と、俺はさらに体を押しつけてみる。サービスだサービス!俺たちは古いソファーの上に並んで座っていて、テシガワラは壁際にいるからもはや逃げ場がない。
「ちょ、三葉、やめろって!」
でかい体をくねくねとねじらせて抵抗するテシガワラ。こいつも男子だなあ。まあ俺も男子だけど。と、テシガワラは飛び上がるようにして突然ソファーの背に登り、声を張り上げた。
「やめろって言っとるやろ!嫁入り前の娘がはしたない!」
「は……」
見ると、坊主頭まで赤く染め、だらだらと汗を垂らしつつ、ほとんど涙目になっている。
(中略)
今までだって、友だちだと思っていた。でもそろそろ実際に会って、男子として、こいつらと話がしたい。俺と、三葉と、テシガワラと、サヤちんと、司や高木や奥寺先輩も一緒だったりしたら、それも絶対に楽しい。

「なんか三葉、別人みたいやな……」
俺はにっと笑って、メロンパンを大きくかじる。この体に入っていると言葉遣いはなんとなく女っぽくなってしまうのだけれど、でも俺はもう、三葉としてふるまうことなんてとっくに放棄している。全部終わって、こいつらが無事でいてくれたら後のことはどうでもいい。

 

↓二人ともお互いの記憶を読むような描写もありました。

瀧(身体は三葉)は、昨日東京へ向かった三葉の記憶を読んでしまいます。

中学生の瀧と高校生の三葉の身長が同じくらいなのが萌えますね。

「……私、あの時……」
そして洪水みたいに流れ込んでくる、瀧くんの記憶。一つの町を滅ぼした彗星災害。本当は三年未来の東京に暮らしていた、瀧くん。その時、私はもういなかったこと。星が降った夜、あの時、私は――
「死んだの……?」

たとえば、三葉の指先は制服の形を覚えている。俺が制服を着るとき、ファスナーの長さも襟の固さも、俺は自然に知っている。たとえば三葉の目は、友だちを見るとほっとする。嬉しくなる。三葉が誰が好きで誰が苦手か、訊かなくても俺には分かる。婆ちゃんを目にすると、俺が知らないはずの思い出までがフォーカスの壊れた映写機みたいに、ぼんやりと頭に浮かぶ。体と記憶と感情は、分かちがたくムスビついている。

 

↓細かいですが、三葉に「おれ」とルビが振ってあったのがポイントが高かったです。

三葉(おれ)の顔も体も、汗と土でドロドロに汚れている。

君の名は。5

↓その後、瀧(身体は三葉)と三葉(身体は瀧)は、黄昏時に御神体の近くで出会います。

二人は、出会った瞬間に元に戻ります。

やっと逢えた。本当に逢えた。三葉は三葉として、俺は俺として、自分の体で、俺たちは向きあっている。俺は本当にホッとする。

 

↓三葉は、瀧に胸を触られたことを怒ります(笑)

「そうだ!それにあんた、私の胸さわったやろ!?」
「おま!」俺は思いきり動揺する。「ど、どうしてそれを……」
「四葉が見とったんやからね!」

 

↓この後は、元に戻った三葉が瀧の計画を引き継いで、町民を避難させようとします。

中身が三葉に戻ったことで、町長である三葉の父親を説得することができ、無事に死者を出さずに隕石の落下が終わりました。

「自転車壊しちゃって、ごめんやって」
「はあ?誰が?」
「私が!」

 

8年後、入れ替わり時の記憶をほとんど失っている二人が、東京で再会する感動のシーンで物語はおしまいです。

 

ラブリバ♂⇔♀

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『ラブリバ♂⇔♀』
著者:尾谷幸憲、内藤みか
アイドルがファンのカメラ小僧とぶつかって入れ替わる。 ゴマブックス
『ラブリバ ♂編』
『ラブリバ ♀編』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

ラブリバ ♂編

大学生の亀子剛は、落ち目のアイドル・ペリエAの清原花音の追っかけカメラ小僧。

ある日、誤ってステージから落下した花音を助けようとした亀子は、花音とぶつかってしまう。

病院で気がついた時には、亀子は花音の身体になっていた。

 

♂編は、亀子(身体は花音)側の話になります。

花音(身体は亀子)側の話である♀編と、内容が同時展開されているので、二冊とも読むのがオススメ。

 

ということで、病院で花音の身体になっていた亀子。

↓身体を見るシーンや、声を訝しむシーンが良かったです。

しかし、鏡に映っているのは紛れもなくかのぴ様であり、しかも、あられもない上下ピンクの下着姿なのだから、これは異常事態と言うほかない。
鏡ではなく、この目で己の肉体を見やる。
手を眺めれば自分のモノとは思えないような美しい五指が伸びており、ツメにはかわいらしいネイルが輝いている。アゴを引いて下を向けば、胸に不思議な隆起が認められ、それは俗にいう乳房。ニューボーだ。
そして、不可侵領域であるパンティの中に、恐る恐る手を入れてみると……
やっぱり、ない!

 

マネージャーには入れ替わりを信じてもらえなかったので、仕方なく亀子(身体は花音)は、アイドルの花音として生活することに…

握手会やダンスレッスン、過酷なバラエティの撮影をするアイドルの苦労を知る亀子(身体は花音)のシーンや、オタ芸をしてしまうシーンが良かったです。

花音の大ファンの亀子(身体は花音)は、インタビューだけは上手に答えます。

 

↓亀子(身体は花音)が花音とペリエAのユニットを組んでいるフーチンと絡むシーンが好きですね。

背中にフーチン様のB88(Eカップ)のミルクタンクが
「ぷにゅん♪ぷにゅん♪」
と押し付けられる瞬間が幾度かあり、その感触からいって、おそらく彼女はノーブラだ。
以前のままの肉体だったら確実に海綿体が充血していたところだが、オレの肉体は今、かのぴだ。”先立つモノ”がなくて本当によかった、と喜ぶべきか嘆くべきか。

 

↓亀子(身体は花音)は、恥ずかしくてお風呂に入れないほど清純派w

「花音」の自宅のクローゼットを漁るシーンもありました。

「あのー、かのぴ様。実はあの事件以来、お風呂に入っていないんですが」
「ええっ!?」
「カラダが臭くて、頭カユカユなのですが……」
「もーう!女の子はキレイにしなきゃダメ!お願いだからちゃんと入ってよぅ~」
「でも風呂に浸かるということは、かのぴ様の裸体を拝んでしまうことになるわけで……」

 

↓ちゃんと、お風呂イベントもあります(笑)

かのぴ様の肉体を借りたオレは、脱衣所でブラジャーのホックを外し(意外と難しかった)、肌触りの良いパンティーをズリ下げ、全裸になっていた。
(中略)
オレはまぶたをゆっくりと開くと、かのぴ様の言いつけどおり、なるべく裸体を見ずに風呂場に入った、のだが……
「な、なぬーっ!?」
待ち構えていたのは、驚愕すべき展開であった。
正面の壁に、いつぞやのように全身鏡が待ち構えていたではないか!
オレの網膜には清原花音のヌードがクッキリと映ってしまっている。
(中略)
説明しよう。まず83cmの乳房だが、アンダーが65cmと細いせいか、Cカップなのに見た目はDカップ級であり、(中略)それにしても気になるのが”下”の濃さだ。
なぜ、こんなにジャングルなのだ。

 

その後、待ち合わせをしていた亀子(身体は花音)は、目立つ格好をしてきたためにナンパに絡まれ、花音(身体は亀子)に助けてもらいます。

元に戻る方法を考えている間に、『転校生』や『放課後』の話題が出てきたのが良かったです。

 

↓亀子(身体は花音)の生理ネタもあります。

混乱した亀子(身体は花音)は、救急車を呼んでしまい、噂になってしまいました。

見ろ!脱ぎ捨てたかのぴ様のジーンズが鮮血に染まっている!可憐なパンティ様も夕焼けのように真っ赤じゃあないか!
(中略)
ぬおおおおお!オレはアイドルをキレ痔にしてしまったのかーっ!?
(中略)
が、こうしている間にも出血は続いている。おまけに頭痛・腹痛はショッカー軍団の波状攻撃のごとく繰り返されている。
(中略)
亀子剛、”女”になりました。
おめでとうございます。
ああ、もう、こうなったら赤飯のひとつでも炊いてやろうかという気持ちにもなったが、夜も遅いし、体調しんどいし、そもそも炊き方なんぞ知らんから、ここでは割愛させていただく。

 

その後も何話か、亀子(身体は花音)は生理に苦しみます。

↓花音(身体は亀子)にタ○ポンを勧められるところが好きですねw

「いやーん、どうしよ?うんとね、そう、ステージの時はタンポンにしてねそのほうがズレなくてモレなくて安心だと思うから……」
ひえええ!
た、タンポンなど使ってよいのですか?
タンポンと言うことは、つまり、かのぴ様の声域にアプリケーターでスムースインしてしまうわけでして、さすがにそれはワンフーとしてはあるまじき行為であるからして……。

 

↓亀子(身体は花音)は、花音の元カレの俳優に迫られてドキッとしてしまいます。

しかし、俳優が「花音」をセフレだと言い、頭に血が上ってしまい…

そのとき、オレは今までの人生で味わったことのない肉体的高揚を感じていた。
心臓の鼓動が高鳴り、頭にカーッと血が上り、ついでに頬がパーッと上気し、言い様のないポワーンとした気分に襲われ…・・つまり、そう、世俗的な言い方をしてしまえば、こういうことだ。
ドキッ♥
オイオイ、ちょっと待て!何でドキッ♥なんだ?そんな場合じゃねえだろ、オレ!

 

ヤケになった亀子(身体は花音)が、花音(身体は亀子)をホテルに連れ込んだせいで、写真を撮られて話題になってしまいました。

フーチンに絶交されてピンチになった亀子(身体は花音)は、「花音」の人気を取り戻すために一人で町に出てファンと交流。

 

↓亀子(身体は花音)が入れ替わり直後に「花音」の写真を大量に撮影していたと判明したのが最高でした。

実は入れ替わった最初期、かのぴ様の部屋に入って感動してしまったオレは、部屋を漁りながら動画を撮っていたのだ。いや、まだまだあるぞ。かのぴ本人には内緒なのだが、自画撮りしたちょいセクシーな画像も撮影保存済みだ。
つまり、これをDVDに焼き、かのぴ本人(つまりオレ)が秋葉原、中野といったヲタ街で配れば、ファンにアピールできるのではないか?信用を少しでも取り戻せるのではないか?

 

セミヌードを撮ることになった亀子(身体は花音)は、花音(身体は亀子)に「花音」の身体をチェックされます。

↓亀子(身体は花音)はいつの間にか元の自分がイケメン化していることに驚きつつ、惚れてしまいます。

……ああ、もう、
と・め・ら・れ・な・い!!!
オレは乳首を隠すのも忘れて、イケメン化した自分にしがみつくと………………。
と自ら唇を奪いにいった。
自分で自分に欲情するなど、どうかしている。
倒錯もいいところだ。
しかし、それはかのぴ様とて同じだったようで、自分の全裸姿に興奮したのだろうか、明らかに股間がギュイーンと隆起している。
それを見て、またドキドキしてしまうオレって――。

 

↓亀子(身体は花音)がセミヌードの撮影中に、カメラ小僧視点でカメラマンと話してしまうところも最高ですね。

亀子(身体は花音)は、自分で自分をプロデュースできるアイドルとして一目置かれてしまいました。

愚息がいなくなってからというもの、男性的な性欲をとんと忘れていたが、改めて鏡に映った自分を見てみると……。
「た、確かに、太ももにパンティのヒモが食い込んでるのはグッときますね…。抱き心地良さそうで」
「ユー、わかってるじゃん!」
「ということは、もう少しキツイ水着のほうが量感出ますね……」
「……それだ!」
「これ、霧吹きやローションでテカらせると、陰影がついて、よりセクシーに……」
「採用!」
「ただしm証明に気を使ってもらえますか?あと紙焼きするときに粒子を荒くしません?じゃないと、ただのエロ本の安い写真になりそうで……」
「……き、キミは、なぜそこまでわかってるんだ?」
と感嘆するアフロカメラマン。中身はカメラ小僧なんですよ、とは言えないので、
「ぐ、グラビア研究するのが好きで……」
などとテキトーにまとめておいたオレなのであった。

 

↓亀子(身体は花音)は、花音の身体になってから、精神の女性化が徐々に進んでいるようです。

亀子(身体は花音)が変化していく自分に戸惑う描写が良いですね。

みんなの視線がカラダに突き刺さる。
胸の揺れに、ヒップの躍動に、今ここに居るすべての人々の視線が注がれている!!!
ああ、なんなの、この気分は?
恥ずかしい、ムズい、でも、どこかうれしい、誇らしいような……。
ああ、見られてるのって、
キモチイイ……♥
(中略)
もっと……。
私を見てぇ……。
たくさん、たくさん……。
シャッター押してぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
と、すっかり撮られる快感に目覚めてしまったオレなのであった。

かのぴ様、つまりオレの肉体から、香水と体臭が混ざりあったような香りがぷうんと漂っており、その芳しいオスの匂いが鼻腔の奥を、脳髄をくすぐる。
ああ、男の胸に抱かれるのって、なんて気持ちがいいのだろう……。
そしてオレは震える声で、こうつぶやいてしまったのだ。
「しばらく、このままでも、いいですか……?」

今は女性の肉体をしているが、オレは元々、男だぞ。漢字の”漢”と書いてオトコ、もしくは”男闘呼”と書いてオトコだぞ。
なのに男の(しかも自分の)体臭に興奮して、
「しばらく、このままでも、いいですか?」
なんて言ってしまうとは……。
ここ数週間、薄々感じているのだが、オレの心は徐々に女性化しつつあるのではないか?
アイデンティティ・クライシスだか自我崩壊だか知らんが、そういう状況に陥りつつあるのではないか?
(中略)
愛する清原花音の半裸に近い写真を見れば、もう一度、男が奮い立つのではないか?
と、貝殻ビキニやギリエロ下着の写真を食い入るように見るめるオレだったが、当然、股ぐらには”奮い立つモノ”もなければ”先立つモノ”もない。
その代わり、心にはこんな気持ちが去来する。
”みんな、コレを使ってアレをするんだわ……”
”イヤッ!そんなのダメェ!!”
”私はなんてモノを作ってしまったの……”
”ああ、私って罪深い女……”
オレは、どうなってしまったのだ。
オレはこのままレディコミ的思考回路の女子と化してしまうのか?
こんなこと、かのぴ様にも相談できねえよ……。

 

↓花音(身体は亀子)の方も精神男性化が進んでいるようで、亀子(身体は花音)のセミヌード写真をいやらしい目つきで見ます。

「すごく……キレイ……」
と食い入るようにポラロイドを眺めるかのぴ様。
その目はどこかねっとりしているというか、そう、男がエロ本を見るときのあの視線に近いわけであって、つまり、その……。
ああ、見ないで、そんなに見ないで。
視姦されているようなキブンですぅ……。

 

↓亀子(身体は花音)は、ホストとして人気になる花音(身体は亀子)を見て、嫉妬心と独占欲が芽生えます。

オレとかのぴ様が入れ替わってから数カ月が経っているが、オレがだんだん女性化しているように、かのぴ様だって男性化しているに違いない。
それこそ、お店に来たエロい風俗嬢や、美人キャバ嬢に目を奪われ、誘われるがままホイホイとついていって、童貞はおろか、心まで奪われてしまうのではないか、と。
そうしたら、オレは捨てられてしまうのではないか、と……。
もちろん、そんなことはないと信じたい。
信じたいんだが、どこかに疑念を抱いている自分がいる。
かのぴ様にヘンな虫がついたら……と思うと、いてもたってもいられない、ああ、イライラするっ……。

 

↓亀子(身体は花音)はとうとう、一人称が私になり、女言葉になり、花音(身体は亀子)に告白してしまいました。

とにかく、徐々に身体に流されていく描写が素晴らしかったです。

「私っていうか、オレ……オレ……かのぴ様のことが好きなんです。自分の中の”女”が嫉妬に狂って、どうにかなっちゃいそうなんです!他の女に取られるのが嫌なんです!!俺だけの……いや、私だけのものでいて欲しいんです!!」
そして一呼吸置いて、オレは、こんなことを叫んでいた。
「私を……私だけを見てよーっ!!!」

ここのところ、自分の思考回路が乙女チックになっていることが、正直、怖い。昔の、ヲタとしての、男としての心が徐々に消え去っていくことが、怖い。
「はあ、こんなんでいいのだろうか……」
と口に出してみたものの、やはり、次の瞬間に考えていたのは、こんなことだったりする。
「ああ、私、かのぴ様に嫌われちゃったよね、絶対に……」

なんなの?どうして一体ここに?と動揺、狼狽しつつドアを開くと、彼…というか彼女はハアハアと息を切らせながら、こうつぶやいた。
「追っかけてきちゃった……」
そ、そんなぁ……。
大阪まで追っかけてきてくれるなんて……。
よかったぁ、私、捨てられてなかったんだ……。
と思わず抱き着きたくなる衝動に駆られたオレだったが、自制心が働いてしまう。素直になれない自分がいる。

 

↓入れ替わった二人は相思相愛になり、セ○クスします。

「亀子クンのことが……好き」
それを聞いた瞬間、それまで押さえつけられていた衝動が、弾けた。
かのぴ様のボディ、つまり元々は自分のものであった肉体にすがり、抱きつき、甘え、そして頬に伝う熱いものを感じながら、ここ最近、言いたくても言えなかった、あのセリフを叫んだ。
「証拠を見せて!」
「しょ、証拠って……?」
「私を……私を抱いて!!!!!!!!!!!!」
数十分後、オレは本当の意味で
”女”になった。
自分自身を受け入れるのは、少し不思議な気分だったが、嫌な気はしなかった。
離れ離れだった自分の肉体が返ってきたような、そんな気分にもなったし、そして愛しのかのぴ様とひとつになれたという充足感は何にも代えがたい。
彼女は、そこに在る存在として、リアルなものとして、オレを幾度も突いた。
痛かったけど、嬉しかった。

 

↓たった一回の初体験で、亀子(身体は花音)は妊娠(?)してしまいます。

つわりや妊娠検査薬のシーンもありました。

亀子(身体は花音)が花音(身体は亀子)を男性として扱い、「彼」と呼んでいるのに興奮しますね。

オレはかのぴ様の子を、っていうことは、つまりオレの子供を身ごもってしまったの……?
どうしたら……どうしたら、いいのっ!?
(中略)
「もしもし……?」
と優しくもたくましいかのぴ様の美声。彼の声を聞けたという安堵感から、ぺたんと女の子座りでしゃがみこんでしまう。

 

↓狼狽える亀子(身体は花音)に、花音(身体は亀子)は男らしく告白。

亀子(身体は花音)は、このプロポーズをきっかけに、母性が生まれたようです。

「だったら産んでほしい。ふたりの子を、オレの子を、産んでくれ!!」
そ、そんなぁ。
「この間は冗談で言ったけど、今度は本気で言うよ。オレが食わせてやるから……。だから、安心して、お腹の子のことだけを、考えていていいから。オレが、幸せにするから!お前も、それからお腹の子も!!!」
その瞬間、私の中で”何か”がグルリと回転した。
それまで抱えていた男性的な本能や衝動や使命感が精神の奥底へ吸い込まれていくような気がした。
そして、心が、ほんわかとした暖色系の感情で支配されていく……。
(中略)
そのかのぴ様に寄り添い、彼を支えながら生きてゆく。
そんな人生の選択もあるのかもしれない。
そうよね、女って、本来そういう生き物なのかもしれない。
そして、私は……女なのよね……。
”母親”になること。
それが私の”約束の地”なのかも……。
(中略)
「ありがとう……私、約束する……。産むね、あなたの子供を……」

 

亀子(身体は花音)はペリエAの再結成ライブで妊娠と引退を宣言してしまい、ライブは大波乱に…

↓亀子(身体は花音)がフーチンに女性として嫉妬され、キレられるシーンが最高です。

「この際だから教えてあげるわ。私、アンタのことが昔っから大嫌いだった!!」
えっ……
「”地上最後の天使”だなんて言われて、みんなにチヤホヤされて……。で、いやな仕事は全部、私の担当だった。そもそも4年前にペリエが売れた理由を知ってる?それはね、私が業界人やスポンサーに肉体接待したからなんだよ!嫌とも言えず、何人もの男たちに慰みものにされて……私はボロボロよ。もう子供が産めないカラダなんだよ!!」
そ、そんな……。
「なのにアンタだけ幸せを掴みやがって……。アンタなんか、清原花音なんか、この世から消えちゃえばいいのよぉぉぉ!!!」

 

↓再び亀子(身体は花音)はステージから落下し、下にいた花音(身体は亀子)と接触…

このままじゃ死ねないよ!
だって、お腹の子が……。
お腹の子が……。
誰か、助けて……

 

病院で目を覚ましますが、元に戻っていませんでした

↓二人とも無事だったことに喜ぶ亀子(身体は花音)が良いです。

「キミは……」
その声でわかったわ。
そう、彼は亀子剛の肉体に宿る、かのぴ様だったの……。
私は、
「あなたー!」
と叫ぶと、彼の元に全速力で駆け寄って、その胸にダイブした。

 

問題を起こした亀子(身体は花音)はアイドルを辞めさせられ、逆にオーディションに受かった花音(身体は亀子)が再び男性アイドルになります。

↓アイドルとしてステージに立つ花音(身体は亀子)を、亀子(身体は花音)が応援するシーンでおしまい。

「本当だよ。だから、今日でホストもお仕舞いさ。ねえ、昔みたいにこれからもオレのことを応援してくれる?」
「……当たり前でしょ」
と、私は彼の背中に腕を回しながら、言った。
「私は……何のために生きていると思う?私は昔からあなたを応援するのが生き甲斐だったんだから……。ファンに戻れるなんて何よりも幸せよ……」
「ありがとう。これからもキミのことを大切にするよ……」
「わ、私もあなたのことを支え続けるわ……」

 

もうすっかり二人とも身体の立場に合わせた一人称・口調になっていました。

↓理想的な入れ替わりカップルのハッピーエンドだと思います。

私の名前は亀……じゃなくて清原花音。とある芸能事務所に勤めるマネージャー。うん、元々はアイドルをやっていたんだけど、いろいろあって辞めることになってしまった。
(中略)
「さあ、そろそろ出番よ!大丈夫?初ステージ、ちゃんとできる?」
「当たり前でしょ。オレは元々、清原……」
「おっと、それ以上は言わない約束よ。」
「あはは、わかってるって!」
と彼は立ち上がった。
ステージに駆け出してゆく彼の後ろ姿を見ながら、私は思う。
私たち、なんで入れ替わっちゃったんだろうね。だけど、お互いがお互いの位置に戻ったような気もするし……。
ま、いいや。
さあ、行ってらっしゃい、自分の元いた場所へ。
私は、あの頃のように、こうやって、いつもキミの姿を見つめているよ。
まだ慣れてないことも沢山あるけど、これからも公私共々、二人三脚でやって行こうね。

……あっ、そうだ、
今日の夕ご飯、何を作ってあげようかな?

 

ラブリバ ♀編

清原花音は、ペリエAとしてアイドル活動をしていたが、近年は人気が下降気味。

好きだった俳優にフラれて人生に疲れていた花音は、ステージから転落してしまい、助けに入ったカメラ小僧の亀子剛とぶつかってしまう。

病院で気がついた時には、花音は亀子の身体になっていた。

 

♀編は、花音(身体は亀子)側の話になります。

亀子(身体は花音)側の話である♂編と、内容が同時展開されているので、二冊とも読むのがオススメ。

 

ということで、病院で亀子の身体になっていた花音。

声に違和感を覚えたり、身体の重さに違和感を覚えたり、看護師や掃除のおばさんに冷たく当たられて首を傾げたりとおいしいです。

 

↓亀子の容姿は醜く、鏡を見るシーンが残酷で良いですね。

花音が鏡に向かってポーズを取ると、鏡の中の亀子も気持ちの悪いポーズを取ります。

花音(身体は亀子)は慌ててマネージャーに電話しますが、着信拒否されてしまいました。

私は必死で笑顔をつくりながら、ダメよ、帰ってね、というジェスチャーを彼に送る。
すると!
彼は、いやらしそうな作り笑顔を浮かべて、全く同じジェスチャーを送り返してきた。
(やだ、キモい)
(中略)
身体を見下ろしてみる。丸くてでっぷりとした肉がついていて、黒い毛玉だらけのセーターと、ジャージみたいなズボンをはいている。
明らかに、男。

 

仕方なく、花音(身体は亀子)は保険証と鍵を使って亀子の家に帰宅。

亀子の家には、花音のグッズが大量に置いてあり、花音の盗撮画像まであって、花音(身体は亀子)は気持ち悪がります。

 

↓花音(身体は亀子)のトイレイベント朝○ちネタもありました。

ティッシュでPを大急ぎで手さぐりで掴んで、便器の中に折り曲げて!
……なんとかなった……。
よかった……。
いくら何でもアイドルなんだし、素手で男の人のアレを掴むのはよくないでしょ。
でも、コレって、なんか、ホースみたい……。
どうやって片づけていいかわからないから先っぽのしずくをティッシュでフキフキして、なんとか……片づけた。
やだな、これから毎回、こんな苦労をするのかな……。

股間が張ってるっていうか、大きくなっていて。
なんかムズムズして……。
コレ……。
どうしたらいいの?
いつも、見るたびに、泣きたくなってしまう。
トイレに行ってオシッコをすると、おさまるんだけど。トイレに行って、朝っぱらからむき出しのアレを目にするのも、つらくて。
憂鬱な朝が、今日も、始まった……。

 

↓「花音」がアイドル業に復帰すると聞いた花音(身体は亀子)は、亀子(身体は花音)に接触。

わざわざ「花音」のCDを買って握手会に並ばないといけないのがかわいそうでしたw

花音(身体は亀子)は、楽しみにしているファンを寒い中長時間待たせていた元の自分を反省します。

「あの……いつもペリエAを応援してくれてたみたいで、ありがとうね」
「とんでもない!こちらこそ、夢をありがとうございます!」
なんてやりとりもしたけど、可愛い、鈴を転がしたような私の声でお礼を言われるのは、変な気分だった。

 

↓亀子(身体は花音)は、「花音」として握手会に出ていますが、ダメダメな様子。

♂編の亀子(身体は花音)は俺様な雰囲気ですが、♀編の花音(身体は亀子)から見た亀子(身体は花音)はだいぶ大人しい性格のようです。

私じゃない清原花音。
私とは少し違うひきつり気味の笑顔で、そこに座っている。ミニスカートなのに膝を少し開いて座ってるから、ほんとは、今すぐ飛んで行って、膝を閉じさせたい……ッ!

 

とりあえず、二人はお互いの生活を交換することに。

花音(身体は亀子)は、大学生の亀子として憧れていた大学へ。

亀子の友達との絡みが良かったです。

 

↓外で待ち合わせた亀子(身体は花音)がナンパされて困ってしまい、花音(身体は亀子)が助けるシーンが最高ですね。

亀子(身体は花音)は、花音はアイドルだからとかわいい格好をして目立ってしまったようです。

花音(身体は亀子)が、亀子(身体は花音)を「彼女」「かのん」と呼んでいるところが萌えます。

”私”が困り顔で、渋谷系の茶髪なお兄さん達に囲まれている。
(中略)
亀子クンたら、泣きそうな顔でオロオロしてばかりだった。
「はい、ちょっとすみません、彼女まだ撮影の途中なんで~、すみませんね~」
私は思いきり業界風な声で割込み、かのんの腕を掴んだ。
恐怖に怯えている彼女の手のひらは、ひどく冷えていた。

 

↓花音(身体は亀子)が亀子の身体でステージに立ち、大きくなった股間を元の自分に慰めてもらう夢を見て夢○してしまうシーンもありました。

花音(身体は亀子)は、病気だと思って亀子の男友達に電話してしまいます(笑)

その顔って。
今までの私の顔。
つまり、アイドル清原花音の顔だった。
彼女の指が優しく股間をいいこいいこしてくれて、そして……。
「うわ~ッ!」
オモラシしたかのような濡れが股間に広がり、私は跳び起きた!
おねしょなんて、どうして?今日よっぽど興奮したから?
慌ててトイレでズボンを下げると、
「きゃーっ!!!」
膿みみたいな、白いドロドロしたのが、いっぱいブリーフにくっついてる……ッ!
しかもすごい生臭い!イカみたいな……貝みたいな……。

 

その後も入れ替わり生活は続き、花音(身体は亀子)はアイドル時代の生活習慣を続けていたら徐々に痩せていき、イケメン化。

亀子(身体は花音)の生理ネタもありました。

 

↓花音(身体は亀子)は徐々に思考回路も男性化していき、写真部のカナミの水着姿に生唾を飲んでしまったり、カナミと良い感じになったりします。

また、オタファンとのオフ会では、ヲタ芸ではなくアイドルの振り付けで踊ってしまい、逆に神様だと崇められるようになってしまいました。

どうして私、女の子相手にこんなにドキドキしてるんだろ!?でも、カナミちゃん、すごく柔らかくて、お花みたいないい匂いがして、可愛い……。
このまま……。
このまま、もう、元に戻らなかったとしたら、私、女の子と恋をして、生きていくことになっちゃうのかな……。

それにしてもカナミちゃんて、おっぱいが大きいなあ。いいないいな。
どうしても、エプロんの向こうに揺れているお肉に、目が行ってしまう。
そういえば最近、街を歩いていても、女の人のおっぱいやおしりに注目してしまうことが増えてきた。
なんか……。
だんだん、私が、私じゃなくなっていくみたいで、こわい。

 

精神が男性化していくことや戻れなくなる可能性について、動揺する描写が良かったです。

入れ替わり状態が続くことに恐怖した花音(身体は亀子)は、お寺で修行しますが、お坊さんに惚れられて迫られてしまいましたw

 

亀子(身体は花音)は、前の身体の癖が抜けず、花音の身体で食べ過ぎた結果、少し太ってしまいました。

↓花音(身体は亀子)に身体のチェックをされる亀子(身体は花音)のシーンが最高。

逆に、太ったことでバストサイズがアップし、水着やセミヌードの写真の仕事が成功してしまうのですが…w

「脱ぐんだから、カラダのチャックさせてね」
「は、はい…」
カメコくんたら恥ずかしそうに、おっぱいを両手で覆っている。だいぶ、アイドルらしい行動パターンが身についてきたみたい。

 

↓亀子(身体は花音)はイケメン化した元の自分に惚れてしまい、二人はキス…

亀子(身体は花音)が花音(身体は亀子)をずっと「かのぴ様」と呼んでいるのが好きです。

また、キスしてしまっている。
このままじゃ、まるで、私たち、恋人みたい。
ただ、入れ替わっただけの関係だった、はずなのに……。
「かのぴ様」
カメコくんが、絞り出すような声で、私に訴えかけてくる。
「かのぴ様の股間から、硬い棒が、にゅきっと、突き出ているのが、わかります」
あッ……!
キスしたら、生理現象で、ボッキしちゃったみたい……!!
私、ヘンだよね……?
自分で自分に、欲情しちゃっただなんて……。

 

↓とにかく、入れ替わり慣れしてきて、徐々に身体に流されていく描写が素晴らしかったです。

花音(身体は亀子)は、もう元には戻れないかもしれないと思い始めてから、初めてアイドルの仕事が好きだったと気がつきます。

カメコくんのことを考えると、カメコくんの顔ではなく、かのんの顔が浮かぶ。
かのんの顔は、私が今まで二十年間見慣れてきたはずの顔なのに、魂がカメコくんになってからは、”私の顔”ではなくなってしまった。
どこか自身なさげで、放っておけない、とっても可愛い女の子……。
……はッ!!!
なに考えてんの、あたし!?
あれは、あたしなんだから。あたしは、清原花音なんだから。いつかはあの身体に戻るんだから……。
でも、だんだん、女の子だった記憶が遠のいていく。
そして、その代わり、オトコノコっぽい感覚が、私の中に芽生え始めている。
だって、今までとは街を歩いていても、目が行くところが違う。
自然と、可愛い女の子のほうを、見てしまう。
胸の谷間が覗けたら、ドキッとする。
イケメンがいたら、前はステキ☆と、見とれていたのに、今は、どうやったらあんなにカッコよくなれるかな、と観察してしまう。
私の目が、どんどん、オトコノコの目に、なってきているのがわかる。
これって、男性ホルモンってこと……?
ノドボトケとか、股間のアレとか、私の神経が、今まで付き合ったこともない不可思議な部分に支配されていく気がする。
もう、アイドルになんて、戻れないかもしれない。

 

その後、花音(身体は亀子)はホストにスカウトされ、元に戻れないなりに自分らしく生きてみようと思い立ち、ホストに挑戦。

↓客の女性と色々あったり、得意なダンスで人気になったり、おいしいです。

どうしよう?
う、うまく、できるかな……?
確か、カメコくんって童貞だったよね?
私もどうやってすればいいか、よくわかんないんですけど……。
でもなんか、股間がめちゃめちゃムズムズするし、この状況から逃げたいというより、むしろ、
いただきます!!
という心境になっている自分もスゴイと思う。こんな可愛い女の子とホテルのお部屋でふたりきりなんだから、そりゃ、ヤるしかないでしょう、という思考回路は、これは、男子のものなんじゃないの?

 

↓亀子(身体は花音)が、ホストをしている花音(身体は亀子)に嫉妬して指名したり、客の女性と一緒にいる花音(身体は亀子)に嫉妬して大声で騒いだり、最高でした。

花音(身体は亀子)は、女性だった時のことは過去のことだと思い始めているようです。

二人とも、お互いの呼び名や元の自分に対する認識が変化してきていて興奮します。

その時、かのんが叫んだ。
「あの真ん中の人、指名しちゃいますッ☆」
(中略)
スカートを、ぎゅっと両手で掴んで、肩を震わせている。
「だって、急いで指名しないと、他のお客さんのところに、行っちゃうんじゃないかって思ったから……。もっとカメコくんとお話をしたかったんで……」
(中略)
かのん、いや、かのんちゃんのひたむきさが嬉しくて、私はホスト腸に大きく足を組み、彼女の細い肩を抱いた。
「大丈夫だよ。他の女はみんな、ただのお客さん。キミだけは、特別なんだから……」
かのんは、潤んだ瞳で私を見つめている。
「……なんか、女の扱い、すごくうまくないですか?」
「あ、いや、それは、ほら、昔、女だったわけだし」

「そこの女ーっ!人の男と何してんのよ?」
叫び声にギョッとして振り向くと、そこには、顔を真っ赤にしているかのんが……?
やば……?
怒ってる、というより、キレて……る!
「あんた、私の大切な人を誘惑したわね?このドロボウ猫!腐れ淫売アバズレ外道!とっとと消えなさいよ!」

 

↓二人は、入れ替わって半年くらい経っています。

花音(身体は亀子)は、味覚も変わってしまい、「花音」だった時には飲めなかったブラックコーヒーを好むようになったらしい…

……亀子クン、この間、なぁんか可愛かったなあ?
嫉妬しちゃって、私にぴっとりくっついてきちゃったりしてぇ……?
最近、羞じらいが出てきたっていうか、なぁんか女の子っぽくなっちゃって♪
入れ替わってから、もう半年近く経つもんねえ。
私だってだんだん、大またで歩くようになったり、低い声で話すことも平気になったし。
男子トイレも最初は恥ずかしかったけど、だいぶ慣れたし。
亀クンが、女っぽくなてきたのも、自然のなりゆきってことなのかな。
でも、ほんと、いじいじ嫉妬しちゃって、可愛いんだから☆

 

入れ替わった二人が仲良くしている現場をスクープされ、花音(身体は亀子)は亀子のオタク仲間から迫害されることに…

↓花音(身体は亀子)が本物の花音本人なのに、かわいそうでした(笑)

あんな、ラブホに入る写真、撮られちゃったんだし、私は、ファンのみんなの敵だよね。みんなから見ればホストの私なんて、かのPを騙してお金取ってる鬼畜にしか見えないよね、きっと。
でも、でもね……。
みんなが睨み付けてるオトコは、みんなが怒りをぶつけてるオトコは……。みんなが大好きな、清原花音なんだよ……(涙)。

 

↓亀子(身体は花音)はとうとう、花音(身体は亀子)に告白。

亀子(身体は花音)も精神の女性化が進み、一人称が私になっています。

「……ていうか、オレ……オレ……かのぴ様のことが好きなんです。他の女に取られるのが嫌なんです!!」
……え?
いま……なんか言った?
「俺だけの……いや、私だけのものでいて欲しいんです!!!」
……ええッ!?
今、とんでもないことを、この歌舞伎町のホストストリートで叫んでない!?
かのんは、泣きじゃくりながら、最後にこう叫んだ。
「私を……私だけを見てよーッ!!!」

 

↓そんな亀子(身体は花音)を見た花音(身体は亀子)も、男として女の子の亀子(身体は花音)が好きになります。

二人はもう元に戻らなくても良いと思い始め、とうとうセ○クスまで…

「大好きだよ・・・」
何度も繰り返してかのんにキスをした。
もしもう二度と、元の身体に戻らなくても、かまわない……。
カメコくんも同じ気持ちだったらしくて、
「オレ、今の自分、嫌いじゃないです……」
なんて言って、はにかんでいる。

半年までまでは、あの身体は自分の一部だったはずなのに。
あの日、カメコくんとぶつかって、カメコくんの身体の中に”私”がはいってしまってからは、やっぱり私のものではなくなってしまったんだね。
カメコくんの魂が動かしている”清原花音”は、私じゃない。
違う人のように今は思える。
でも、抱きしめたら、たまらなく懐かしくて……。
そして私はあの時、”男”になっていた。
かのんの中に入ってしまいたくて、ただ、夢中で、私の想いを押し込めていった。

 

そして、この一回の初体験で、亀子(身体は花音)が妊娠(?)。

↓花音(身体は亀子)は、悩む亀子(身体は花音)に男らしく告白します。

「だったら産んでほしい。ふたりの子を、オレの子を、産んでくれ!!」
男口調になっていた。
自然とそうなっていた。
「この間は冗談で言ったけど、今度は本気で言うよ。
オレが食わせてやるから……。
だから、安心して、お腹の子のことだけを、考えていていいから。
オレが、幸せにするから!お前も、それからお腹の子も!!!」

 

↓終盤になると、花音(身体は亀子)の自己紹介がすっかり「亀子」になっています。

亀子(身体は花音)の方も、アイドルの「花音」として、元の花音とはちょっと違う路線で人気になっている様子。

私は、亀子剛。
半年前まで美少女アイドルだったという過去の記憶以外は、普通の二十歳の大学生だ。ホストクラブでバイトをしつつ、こよなくペリエAを愛する、健康的な日本男児……。
最近やっと、自分は男だな、とはっきり自覚できるようになった。生理のユーウツも、花嫁になってウエディングドレスを着るという夢も、まるで前世の記憶のように、感じてしまう。

 

亀子(身体は花音)はペリエAの再結成ライブで妊娠と引退を宣言してしまい、ライブは大波乱に…

再び亀子(身体は花音)はステージから落下し、下にいた花音(身体は亀子)と接触…

 

病院で目を覚ましますが、元に戻っていませんでした

↓逆に、元に戻ったことを心配する花音(身体は亀子)が最高。

まさか僕は、またまたアイドルの姿に戻っちゃったんじゃ、ないだろな?

 

問題を起こした亀子(身体は花音)はアイドルを辞めさせられ、逆にオーディションに受かった花音(身体は亀子)が再び男性アイドルになります。

↓アイドルとしてステージに立つ花音(身体は亀子)を、亀子(身体は花音)が応援するシーンでおしまい。

もうすっかり二人とも身体の立場に合わせた一人称・口調になっていました。

「ウソ……。それじゃあ、また、ステージに立ったあなたを観ることが、できるのね?うれしい……!」
かのんの瞳が、みるみる涙でいっぱいになっていく。
僕は彼女の瞳をじっと見つめながら聞いた。
「また、オレのこと、応援してくれる?」
「もちろんじゃない」
かのんが泣きながらしがみついてくる。
「何のために、私が生きてると思うの?あなたを応援するのが生き甲斐で、それに人生賭けてたんだから。これからもずっとずっと、応援しちゃうんだから」
かのんがいてくれるんなら、僕も、どこまでもやっていけそうな気がしていた。

 

AKUMAで少女

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『AKUMAで少女』
著者:わかつきひかる
女々しい男の子と気の強い女の子が悪魔の力で入れ替わる。 ホビージャパン
HJ文庫
『AKUMAで少女』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

高校生の滝沢僚は、ある朝目覚めると幼馴染の如月ゆり絵と入れ替わっていた。

昨晩、ゆり絵が捕まえた悪魔に三つの願いを叶えさせようとしたら、まとめて入れ替えられる事態になったらしい。

二人とも入れ替わった身体の方が性に合っていて、周囲は変化に大騒ぎになってしまう。

 

↓僚(身体はゆり絵)がゆり絵(身体は僚)に起こされるシーンから始まります。

ゆり絵は結構ナルシストなキャラで、自身の容姿に自信を持っている様子。

自分の身体から、フローラルシャンプーと女の子の体臭が入り交じった甘ったるい匂いが立ちのぼる。
――あれ、何だ?フワフワだなーっ。
自分の身体が妙にやわらかくなっている。違和感を感じた僚は目をあけた。見慣れない天井と照明器具が目に入る。
まっすぐな黒髪が、さらさらと首筋に触れた。
――へ?な、何だ。コレ?何でいきなり……。
(中略)
「起きるっ、起きるから蹴るなぁっ。ゆり絵ぇっ!」
甲高い少女の声が自分の喉から響いた。
――えっ、今の、ゆり絵の声だったよな……。
僚はがばっと上半身を起こした。
自分を見つめている自分と目が合った。いつもの青いストライプのパジャマを着て、寝乱れてぼさぼさの髪型をしている。
「ええっ。僕っ?僕がいる!ど、どうしてっ?ドッペルゲンガーッ!?」

 

ちなみにゆり絵のお願いは、

  1. 心臓に欠陥のない健康な身体が欲しい
  2. 僚にツンデレなゆり絵の本心を理解して欲しい
  3. 僚にゆり絵の身体をいっぱい触ってもらってラブラブしたい

です。

 

とりあえず、ラブラブになると考えた二人はキスをしますが、元に戻れませんでした。

元の自分にキスすることに拒否感を覚える僚(身体はゆり絵)が最高。

僚はゆり絵の恋心に非常に鈍いです(笑)

 

↓僚(身体はゆり絵)がゆり絵とキスをしたくないと勘違いして怒ったゆり絵(身体は僚)は、無理やりキスをしようとして、絵面が…w

ゆり絵はかなり気の強い性格、僚はかなり気の弱い性格です。

はかなげな美少女を、同い年の少年が力ずくで押さえこみ、唇を奪おうとしている。
ましてふたりは小学生の子供ではなく、すらっと伸びた手足をした十七歳の高校生だ。
少年が少女を犯そうとしている図そのもので、非常にアブナイ光景だ。
「やめろっ、いやだぁっ、いやぁっ!!」
僚は抵抗した。首を左右に振り、身体を悶えさせ、ゆり絵をふりほどこうとする。
だが、女の身体は、まして心臓に欠陥のある幼なじみの身体は、彼の命令通りに動かない。

 

↓切り替えの早いゆり絵(身体は僚)は、喜んでトイレで自慰行為を始めます(笑)

元の自分の自慰実況に、僚(身体はゆり絵)は耐えられません。

でも、ゆり絵(身体は僚)を止めに入ったら犯されそうなので、僚(身体はゆり絵)は見ていることしかできませんw

ドア越しに、ゆり絵のはしゃぐ声が聞こえてきた。
「きゃーっ。僚のこれっておっきいねーっ」
「あ、あの……あのその……ゆり絵?」
「わー、わわぁっ。おっきしたぁっ!!違うわ。×起だわっ。きゃーっ、これが×起なんだーっ」
(中略)
「うわぁっ。おもしろーいっ。動くーっ。わわわっ。カチカチになってきたっ」
僚は、その場に膝をついた。
男にとって、自分の持ち物を女の子に論評されるほど、恥ずかしいことはない。
穴を掘って隠れたい気分だ。
「あ、こすると気持ちいいんだねっ。よーし、ごしごしっと。あー、なんか気持ちいいーっ。すっごくすっごく気持ちいいねーっ」
――ゆり絵のやつ、自家発電、してる……。
(中略)
「ゆり絵……」
――止めなきゃ……。鍵壊して……ドア開けて、ゆり絵を……止めるんだ……。
――だ、だめだ。今、ドアをあけたら、ゆり絵に押し倒される……。
自分が自分に犯されている様子を想像すると、雪白の肌にじんましんが浮かび、身体全体が痒くなった。
(中略)
――ロストバージンは痛いっていうしな……。
「イヤだっ。イヤだっ。自分に犯されるのはイヤだぁっ!!」

 

↓僚(身体はゆり絵)は、無意識のうちにゆり絵以上に女の子らしくなっています。

ゆり絵(身体は僚)もナルシストで、かなり良い入れ替わりの組み合わせですね。

ゆり絵(身体は僚)は僚の身体でも女言葉を喋りつづけます。

「ゆり絵、ひどいよ……」
僚は、両手を床について、ゆり絵に向かって必死な口調で言った。イヤイヤをするたびに黒髪が揺れ、パジャマを着た肩先をさらさらなでる。
本人は意識していないが、膝小僧をくっつけて、ふくらはぎをハの字に開いた女の子座りになっていた。
「ゆり絵、ひどいよ……×ナ×ーするなんて、ひどすぎる……ぼ、僕の気持ちも、考えてくれっ。お願いだから……っ」
ゆり絵は、顎に手を置いてじっと僚を見ている。小首をかしげた仕草は、まさしく女の子だ。
「うーん。私って、ほんとかわいいなー。私が男だったら、犯したくなっちゃうな」
「えーっ!?」

 

↓ゆり絵(身体は僚)は、健康で丈夫な僚の身体を楽しみます。

ご飯を美味しくモリモリ食べたり、階段を楽々登ったり、運動場ではしゃいで大人しい僚本人よりも人気になったり…

「あれっ。なんか、パンがおいしーっ。いっぱい食べれちゃう。そうかーっ。男の体だもんね。うわぁ。なんかっすっごいうれしい。健康な体って、ご飯までおいしく食べれちゃうのね」
(中略)
「食べないんならちょうだい」
ゆり絵は、僚の食べかけのお皿をゲットすると、サラダを一生懸命に食べている。
――僕って、こんな顔をしていたんだ……。
あんがいハンサムで男らしいかも。

 

逆に僚(身体はゆり絵)は、病弱なゆり絵の身体に苦労します。

ご飯が全然食べられなかったり、階段を上がるだけで息が切れたり、日によって違う体調に振り回されたり…

 

↓登校中の会話が好きですね。スカートネタが美味しいです。

ゆり絵(身体は僚)は結構明け透けにトイレについて僚(身体はゆり絵)に注意します。

うなじに触れるさらさらの髪も、剥き出しの足にセーラー服のヒダスカートがひらひらと触れる感触も、胸を押さえるブラジャーの圧迫感も不思議だった。
下半身がスウスウして、風が吹くたびに不安感が増し、ついつい内股になってしまう。心臓病のゆり絵の身体は、早足で歩くだけでも息が切れるので、どうしても女の子歩きになる。
――ううっ、な、なんか、恥ずかしい……。スカートって寒いんだなぁ。
うつむき加減の僚と違い、男になってしまったゆり絵は堂々としたものだ。
(中略)
「トイレはね。ちゃんとしゃがんでするのよ。立ちションはだめよ。オシッコしたらちゃんとアソコをトイレットペーパーで拭いてね。濡れたままだとかぶれちゃうのよ。男子トイレに入っちゃダメよ。わかっているわね」
僚は、ゆり絵の恥ずかしい指示に、顔を赤くしてうつむくばかりだ。
――そんなハッキリ言わなくても……。
――ゆり絵には、デリカシーってもんがないのかよ……。

AKUMAで少女2

↓「ゆり絵」はキツい性格で、周囲からは距離を置かれていましたが、中身が僚になったことで儚げな美少女となり、評判はうなぎ上りに…

僚(身体はゆり絵)は、クラスのマドンナの沙希と親友になり、クラスの女子達に胸を揉まれるのでした。

「うん。そうなの。『汚い手で触らないで』って言ったのは、言い過ぎだったと思ってるの。キツイこと言っちゃってごめんね」
僚は、女言葉で言いながら、両手で左胸を押さえ、顔を赤くしてうつむいた。
心臓が心配だったからつい手でおさえてしまっただけだが、ふんわりした乳房の感触にどぎまぎして顔が赤くなった。
ハタから見るぶんには、美少女が恥じらっている様子に見える。
「か、かわいいっ」
「ほんとねっ。如月さんってかわいいんだっ!知らなかった」

 

↓僚(身体はゆり絵)が、知らず知らずのうちに女言葉や仕草などの女の子化が進み、戸惑う描写が非常に多く、好きな方にはかなりオススメです。

「やだぁ。やめてよーっ。髪が乱れちゃう」
自分の喉からナチュラルに出た女言葉に驚愕する。
――うわぁあぁあっ!しゃべり方が女になっているぞっ!
自分がこんなにも影響されやすいタチだとは思わなかった。このまま行くと、一カ月も経てば、ホンモノの女になってしまうかもしれない。

 

↓僚(身体はゆり絵)のトイレイベントもあります。

僚(身体はゆり絵)は女の子らしい言動を沢山しますが、男の子らしい興味も持ち合わせていて最高です。

女の子同士の赤裸々な生理会話にドギマギするのも良かったです。

――どうしよう。断ろうか。でも、そろそろトイレに行きたいし……。でも、でもでもっ、トイレしたら、×××、拭かなきゃいけないんだ……。うあぁああぁっ!
拭きたいような、拭きたくないような、トイレに行きたいような、行ってはいけないような気分で、どうしていいかわからない。
(中略)
小便器がぜんぜんなく、個室が整然と並んでいる様子は物珍しく、心臓が踊りあがった。気のせいか、空気がピンクに染まって見える。
――こ、ここが、女子トイレ……。
――ううっ、おしっこ、ちびりそう……。
緊張のあまりあわあわしているうちに、沙希はさっさと個室に入ってしまった。
僚も、覚悟を決めてトイレに入る。
――えっと、えっと、パンティを降ろして、しゃがめばいいんだよな。
(中略)
僚は、羞恥と期待と好奇心と罪悪感に顔を赤く染めながら、ぎくしゃくと顔を下向かせた。
――み、見えない……。
和式便器にウンコ座りしている姿勢だと、太腿の付け根でまつわるヒダスカートが邪魔になり、股間が見えない。

 

「ゆり絵」は病弱で体育は休んでいるため、残念ながら女子更衣室イベントはありません。

どうしてもゆり絵の身体を見たい僚(身体はゆり絵)は、お風呂でゆっくり見ようと決心するのでした。

ゆり絵(身体は僚)の方は、入れ替わったことで僚を独り占めにできることから、元に戻りたくなくなってしまいます。

AKUMAで少女5

↓二人の目隠しお風呂イベントもありました。

僚(身体はゆり絵)がバスタオルを腰に巻き、ゆり絵(身体は僚)がバスタオルを胸から巻くところが好きですね。

僚(身体はゆり絵)が肌の手入れをさせられるところも良いです。

「ゆり絵、目隠し、じゃまなんだけど……」
「ダメよっ。目隠しを外すと、私の身体に悪さをするでしょ?ほんとうは手首を縛ってやりたいところよ。縛るのはいやだっていうから目隠しにしたんでしょっ」
(中略)
お風呂に入っているからとうぜんなのだが、ふたりとも全裸だ。
プロポーションが良い美少女を、小柄な少年が一生懸命に洗う図は、ちょっと異様な光景だ。

 

途中で僚の母親が帰ってきて一緒にお風呂に入っていることがバレ、ゆり絵(身体は僚)が堂々と男らしく告白したせいで二人は公認カップルとなりました(笑)

ゆり絵のお嫁さんになるのを嫌がる僚(身体はゆり絵)が最高…

僚の両親も色々とおかしく、ゆり絵(身体は僚)にコンドームを渡しますw

 

その後も入れ替わり生活が続き、僚(身体はゆり絵)は一人になれない女の子生活に疲れてきます。

↓ゆり絵(身体は僚)の監視下に置かれてなかなか裸を拝めない僚(身体はゆり絵)は、フラストレーションが溜まっているようですw

なによりつらいのは、自分の身体から立ちのぼる甘い体臭だった。
ひとりになって、鏡の前でハダカになって、見て、触って、楽しみたい。
せっかく女の身体をしているのに、僚はまだ、自分の身体を直視したこともなければ、ちゃんと触ったこともないのである。

AKUMAで少女6

↓ゆり絵(身体は僚)が先輩の留香に告白され、振ったおわびに僚のファーストキスをあげるシーンもありました。

他にも入れ替わり的においしい描写が多くありましたが、書き切れないので泣く泣く割愛です…(泣)

「ごめん。気持ちはうれしいけれど……。僕は岡下先輩とはつきあえない」
「そうなの。僚くん。残念だわ」
――僕だっ!!
ガン、と頭を殴られた気がした。
意外すぎる事実を目の前に突きつけられ、クラクラする。
――告られたことなんか、僕、一度もないぞーっ。ゆり絵ぇーっ、なんで断るんだよーっ。岡下さん美人なのに、もったいないじゃないかよっ!!
(中略)
三年女子のオスカル様と二年男子(の外見をしたゆり絵)が抱き合ってするキスは、びっくりするほど長く続いた。
――ゆり絵ーっ、ぼ、僕の体を使って、な、何をしてるんだよーっ。
目の前で展開される自分のキスシーンにどぎまぎする。

AKUMAで少女3

↓そして、仲良くなった沙希はレズで、僚(身体はゆり絵)は襲われてしまいました。ブラジャーネタが良かったです。

沙希が誤って自分が混入した媚薬入りのコーヒーを飲んじゃうところが好きですねw

沙希は留香と百合関係で、この後勝手に僚(身体はゆり絵)は置いてけぼりで二人の世界に入って行ってしまうのですが…

セーラー服をめくりあげて胸の谷間に手を当て、ホックをはめようとするが、うまくいかない。
――あ、そうだ。僕、自分でブラをつけたこと、一回もないんだ。ぜんぶゆり絵がやってくれたから……。
もたもたしている僚を見かねたのか、沙希が手を伸ばしてきた。
「私がやってあげる」
ひんやりした手が、乳房の谷間をまさぐった。
他人の手が、乳房のふくらみの真ん中で動く感触にドキドキしてしまう。
「ゆり絵のおっぱい、大きいのね……」

「私、本気よ。本気でゆり絵が好きなのよ」
――ええっ?えええっ?ええええええええっ?
――沙希って百合っ!?学園のマドンナなのにっ!!
「ゆり絵もそうでしょ?男は苦手で、女の子が好きなんでしょ?」
――い、いいい、言ってないよっ!そんなことっ!!
――あ、あれだ。僕は男に興味ないって言っちゃったんだ……。僕は男だから……って意味だったんだけど……。
(中略)
「私を、抱いて」
――ど、どうしてこうなるんだよーっ。
僚は、沙希の温かい身体を抱き締めながら、背中にべったりと汗を掻いていた。身体が硬直してしまい、思うように動かない。
自分の乳房を押す、同性のぷりぷりの乳房の感触にどぎまぎする。
「キスしても、いい?」

「い、いや……やめてっ、やめてぇっ!!」
背中で×の字に手首を交差され、リボンをぐるぐる巻きに掛けられていく。
「いやよ、縛らないで……怖い、怖いわっ」
――うわっ、僕、なんかすげぇ女っぽくなってるぞっ!
こんなときだというのに、女の子の身体になじんでしまった自分に驚いてしまう。

 

僚(身体はゆり絵)は心臓の弱いゆり絵のために、身代わりになろうと手術を受けようとしますが、傷が残るのを気にするゆり絵(身体は僚)を泣かせてしまいました。

↓怒った僚(身体はゆり絵)は、ヤケになってゆり絵の身体を観察

ちなみに、元のゆり絵の身体が綺麗なうちに見て欲しかったゆり絵(身体は僚)は喜びます。

ドアの裏側に、大きな鏡がはめこめれていて、僚の全身が映る。
僚は、カットソーを思い切り良く脱ぎ捨てた。
腰に貼りつくミニタイトスカートを苦労して降ろす。
ショーツとブラジャーだけを身にまとった、女の子の身体が現れた。
――ああ、なんて綺麗なんだ……。
僚は、鏡に映る自分の姿に見とれた。
(中略)
ドキドキしながら、背中に手を回し、ブラジャーのホックを外そうとする。
「や、やだっ、は、外せない~っ」
僚は悶えた。自分の喉から上がる甘い声に愕然とする余裕もない。ホックは、固いぐらいにはまりこんでいて、引っぱっても引っぱっても外せない。
ほんとうは、引くのではなく内に寄せるようにすればいいのだが、男の彼にはそんなことはわかるはずもない。

AKUMAで少女7

↓ここでもブラジャーネタがおいしいです。

僚は、ショーツ一枚の格好で、孤独な戦いを続けていた。
「うえーっ、は、はまらないーっ」
ブラジャーのホックが填らない。引っかけるだけの簡単な構造なのに、どうしてこんなに難しいのだろう。
ゆり絵の背中の真ん中には、縦にまっすぐ伸びたヘコミがあり、背中に手を回してホックを填めようとすると、そのヘコミがいっそう深さを増す。
固定させて止めるのではなく、浮いた状態で止めるのである。しかも手さぐりで!そんな難しいこと、できるわけがない。
(中略)
――前あきのブラにしよう。前なら、見ながらできるし、ずっと簡単なはずだ。
そう考えて、タンスの引き出しを開け、キラキラと光って見えるランジェリーの中から、前開きブラを選び出す。
――よし、これでだいじょうぶだっ!
だが、前あきブラのホックをはめるということは、乳房の谷間を触りまくるということに他ならない。
自分のおっぱいのふんわりぷにぷにした感触と、甘い匂いにドキドキして、身体がどんどん熱くなる。
「あんっ」
甘い声があがった。ブラジャーのホックを填めるという本来の目的を忘れて、おっぱいを揉んで、感触を楽しんでしまう。
「うふんっ……あっ……はぅっ……」

 

↓不良に襲われた僚(身体はゆり絵)を助けるために、ゆり絵(身体は僚)が喧嘩をするシーンも良かったです。

つかみかかってきたピアス男の腕の下をかいくぐり、股間を思いきり蹴り上げる。
「とぉっ!!」
ペニスの扱いに慣れてなかったとき、立ちションをしてチンチンをファスナーに挟んだことがある。
あれはものすごく痛かった。なるほどペニスが急所なわけだと納得した。
「ううううっ」
女ならではの容赦ない股間蹴りに、ピアス男は内股になって苦悶する。

「やったぁっ!」
ゆり絵の闘魂を見ていた僚は、両手を胸の前で組み合わせると、その場でぴょんぴょんと飛び跳ねた。
「うわっ。僕、女の子っぽくなってるじゃないかっ、なんてことだっ」
無意識に女らしくなっていることに自己嫌悪を感じてしまい、両手で頬を挟んでイヤイヤをして、さらに落ち込む。

 

そして両想いになった僚とゆり絵は、元の身体に戻ります。

しかし、ゆり絵(身体は僚)にやられた不良たちが仕返しにゆり絵を連れ去ってしまい…

 

コミカライズ版では僚がゆり絵の身体で手術を受けて失敗…?という少し違ったエンディングになっています。

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KPさん
KPさん
表紙が中身がゆり絵のゆり絵と、中身が僚のゆり絵でおいしいです。

ひとりぼっちの勇者たち

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『ひとりぼっちの勇者たち』
著者:長月イチカ
虐められている高校生男女が階段落ちで入れ替わり体質になる。 スターツ出版
『ひとりぼっちの勇者たち』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

 

虐められている女子高生の山田月子は、ある日同じく虐められているクラスメイトの鈴木陽太と階段から落ちて入れ替わってしまう。

それ以来、二人は何度も入れ替わる体質になってしまい…

 

月子と陽太は、同じように虐められていて、家庭にも問題が山積みですが、その他の立場は正反対です。

気の強い月子は虐められつつも学校に通い、母子家庭の6人兄弟の長女として奮闘する日々。

気の弱い陽太は虐められて不登校の引きこもり、自分のせいで優秀な兄が死んだことを引きずっています。

 

ということで、階段落ちで入れ替わった二人。

↓入れ替わり直後のシーンは安定しておいしいです。

「あた、し……!?」
それはあたしの声で、目の前に現れた人影は、姿形はあたしのもの。あたしが、目の前にいた。
「え、な、何……!?あ、あたし!?」
「あ、あ、あの!き、気持ちは、よくわかりますが、お、落ちついてください……!」
いや、あんたが落ちつけって。いやいや、あたしのほうか……?
目の前に手のひらをかかげてみると、見なれた自分の手ではない。ペタペタと顔や体中をまさぐってみると、やけにゴツゴツしている。
さっきから感じている違和感。この声も、手も、あたしのものじゃない。
「もしかして……」
耳のあたりを触ってみると、いつも両耳のあたりでおさげにしている髪がない。顔を触った感じも、いつもとまったく違う。あたしはメガネをかけていないけど、メガネをかけてる。伊達なのか、度ははいってないけれど。
制服も、スカートじゃない。男子生徒のズボンをはいている。腕の長さや足の長さも違う。
気づけば体中が違和感のかたまりだった。
そうか、やけに肩が軽いなと思ったら、胸もないんだ。その代わりに……。
「うわぁ!どどど、どこ触ってるの……!?」
「あ、ごめん。つい気になって」

 

二人は同じクラスですが、今まで会ったことがなく初対面のようです。

↓月子の身体に入った陽太がかわいいですね。

今使っているのが月子の身体だと意識してしまうシーンが尊い。

あたしがそう言うと、”あたし”の見た目をした彼が、嬉しそうに笑った。いたたまれなくなって、思わず顔をそむける。
あたしはそんな顔で笑わない。目の前にいる”あたし”は、見た目は”あたし”なのに、まるであたしではないみたいだった。あたし、こんなふうに笑えたんだ。知らなかった。変な感じがする。

ぼくはぼくで、こんなに長いメールを送ること自体がひさしぶりだった。しかも、月子ちゃんは視力が悪いからスマホの画面がぼやけて見えるし、指はぼくより短いから、いつもの感覚との違いに戸惑ってしまった。だから、普段何気なく使っている自分のスマホなのに、メールを打つのに時間がかかってしまった。
だけど、それだけじゃなく。ぼくはずっとドキドキしっぱなしだった。メールを打つ、という行為だけで、自分じゃなくて月子ちゃんの体なんだと実感すると、ドキドキが止まらなかった。
このまま体が元に戻らなかったらどうしよう。それがいちばんの問題点であることはわかっていた。だけど不謹慎にもぼくは、どこか少しだけこの奇跡めいた体験に心が踊っていた。

 

月子(身体は陽太)は虐められていますが意地でも学校に通い続けており、陽太(身体は月子)は月子として学校へ行くように強要されます。

入れ替わったのは夜で、翌朝起きたら元に戻っていました。

初対面が入れ替わった身体だったため、元の身体で喋るのは初めてで戸惑うのが好きですね。

 

元に戻ったことで他人に戻った二人ですが、今度は月子がテスト中、陽太がリストカット中に入れ替わってしまいます。

教室から逃げ出した月子(身体は陽太)は、サボっていた虐めっ子たちに虐められてしまいました。

↓二人とも身体が覚えている恐怖で勝手に震えてしまい、戸惑う描写が良かったです。

ギュッと両腕に力を入れて顔に押しつけるけど、右肩が痛くて力が入らない。だけどなぜか無性に、そうしたかった。痛みをこらえて両腕を抱いた。
さっきまで涙ひとつ流さなかったのは、月子ちゃんの体が持つ意志からだ。だけど、今泣いているのはぼくのせいだ。ぼくの弱さが泣かせているんだ。
”体”は時に意識とは別の記憶や意志を持つのかもしれない。考えるよりも先に”心”が感じるままに行動に出てしまうのかもしれない。
”体”と”心”は繋がっている。
だから、今この月子ちゃんの体の中にいるのがぼくだとしても、この体は”月子ちゃん”として、月子ちゃんの意志で動く時がある。そう思えてならなかった。
さっきの”恭子さん”と対面した時のあの感覚は、ぼくの意識を置いて、月子ちゃんの体が反応したんだ。ぼくは、昨日も同じようなことがあったのを思い出した。

 

二人の入れ替わり生活は7日間続きます。

陽太が「逃げたい」と思った時に入れ替わり、元に戻る時間はランダムなようでした。

↓陽太(身体は月子)の入れ替わり的においしい台詞や描写が結構あって良かったです。

「だからなるべく一緒にいたほうがいいと思うし、それに、女の子の体の扱いなんてわかんないよ!!」
ぼくの切実な訴えに、月子ちゃんは少しの間を置いて長いため息をついた。

ぼくがこぼす声は女の子の声で、まるでぼくじゃなくて違う人が話しているように聞こえた。

ギュッといつものように右手首をきつく握る。そこにはなじんだ傷痕はなくて、ようやく自分は今、月子ちゃんの体にいることを思い出した。

 

↓一応、陽太(身体は月子)は着替え・トイレ・風呂イベントをこなした様子…

鏡の前でセーラー服のスカーフをきつく結ぶ。なれないそれにやっぱり少し手間取ったけれど、前よりはずいぶん上手に結べていると思う。それから両耳のあたりで髪をふたつに結い、鏡の中の自分の姿を見つめた。
鏡の中に映るのはぼくではなくて、月子ちゃんの姿だ。
おそらく、月子ちゃんはまだぼくの体の中で眠ったままだろう。だけど不思議なことに月子ちゃんのこの体は、昨日からどこか温かく感じられていた。
トクトクと鳴る心臓にそっと手をあててみる。
不謹慎ながら、昨日の夜のトイレやお風呂での出来事が思い出された。とてもとても、大変だった。

 

ストーリー的には、陽太と月子の成長話になっています。

↓月子(身体は陽太)が緊張感の走る陽太の家庭で夕食を取る場面もピンチで好き。

月子は右利き、陽太は左利きで使いにくい様子。

反射的に伸ばした右手を、急いで引っこめる。忘れていたけど、この体の持ち主の彼は左利き。そしてあたしは右利きだ。
入れ替わった際に右手を使おうとして何度か失敗したことがあるけど、”あたしの感覚”では彼の右手は使えなかった。
あくまで体は、彼なのだ。
とりあえず左手でお箸を持ってみる。持つだけなら、なんとかなった。だけど上手く持てない子供みたいな不格好な持ち方だった。

 

↓月子が先輩の八坂昴流に「オモチャ」として襲われている時に、陽太と入れ替わるシーンもあります。

陽太(身体は月子)が八坂の呼び方を間違えて怒られるのが好きですw

「……え」
視界が一瞬暗転した、次の瞬間。ぼくは状況を理解するのに苦しんだ。
ぼくはまた、月子ちゃんになっていた。ここはおそらく学校で、だけど教室ではないみたいだ。
だけどこれは、いったいどういう状況なんだろう。
なぜか制服のスカーフがほどけていて、胸元がはだけている。目の前には昨日のあの男の人……八坂昴流さんがいて、彼の手がスカートに伸びていた。

月子ちゃんと八坂さんの体がぴったりするくらい密着している。うしろから抱きかかえられる形で、ぴったりと。
(中略)
今の状況についていけないのに、またもぞりと背中に違和感を覚える。気がつくと背中に回された八坂さんの手が、制服の下をはっていた。
「……ッ、な、にッ」
ぼくは思わず大きく反応する。だけど思いどおりに体は動かない。
とにかく腕の中から抜け出そうと体を動かしてみたけれど、中途半端にしか力が入らない。腕は途中でカクンと折れて、逆に八坂さんの胸の中に倒れこむ形になってしまった。
「おっと。何?今日はやけに、積極的じゃない?」
「……ッ」
グッと力をこめて、八坂さんの胸から離れようとするけど、すぐにまた引きもどされてしまう。今度は八坂さんも力を入れているから、離れられない。八坂さんは、ぼくのすぐそばで小さく笑って言った。
「抵抗、してみる?」

 

↓月子は、昴流に犯された?ことから、男性になりたいと思っていたらしい…

「堀越に、君をどうやってでもいいから傷つけろって言われてた。何してもいいって言うからさ。じゃあ抱いてしまおうって思ったんだよね」
心臓が、痛い。掴まれた腕よりもはるかに。
「ラブホ代くれるって言ってたけど、別にどこでもよかった。金持って来させるとも言ってたけど、待っても来なかったしさぁ。証拠だけは必ず撮れって言われたけど、さすがに写真はねぇ。そしたらさ、もう一回ヤって動画撮れって」

こんな体、捨ててしまいたかった。せめて男に生まれてたら、ちょっとは楽だったのだろうか。バカみたいだけれどそんな仕方のないことを、昔からずっと考えていた。願っていた。無力な自分が嫌だった。

 

ラスボスは虐めの主犯の桜塚健太と堀越恭子。

陽太(身体は月子)が月子(身体は陽太)を助けるために、月子の身体で八坂に「何でもするから」と約束してしまうシーンが最高でした。

問題が解決して入れ替わらなくなった陽太が、八坂に約束を果たします(笑)

 

ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~

作品タイトル/著者 簡単なあらすじ 収録書籍/ソフト
『ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~』
著者:相馬来良
原作・絵:やぶうち優
小学生の男女があくびで何度も入れ替わる体質になってしまう。 小学館
小学館ジュニア文庫
『ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~』

※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。

ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~0

小学五年生の仁家つぼみは、ある日ちょっと暗くて苦手なクラスメイトの男の子・浦野天空と美術室の掃除中、誤って像を倒しそうになりキスをしてしまう。

その後、二人は同時にあくびをすると入れ替わってしまうようになり…

 

内容は性教育のため、いい感じにエロいタイミングで入れ替わってくれます(笑)

基本的にはつぼみの精神が主人公ですが、太字の部分は浦野の精神が地の文になっている仕様です。

 

↓ということで、初めての入れ替わりは入浴中

部屋でつぼみ(身体は浦野)が面白がって浦野の身体を観察するシーンもありました。

原作漫画にあったトイレ中の入れ替わりはなかったです。

なんであたし、浦野の姿になってるの~!?
「ちょっと待って、浦野の姿ってことは……」
恐る恐る下半身に目を向ける。すると、そこには……!
「い……いや~っ!」
下半身に「アレ」がついてる!

同じ十歳の人間なのに、女の子のあたしの体とは全然違う。
浦野って、男の子って、こんな感覚で生きてるんだ――。

 

すぐに浦野(身体はつぼみ)が電話をかけてくれたので、二人は会って相談することに。

センスのない浦野(身体はつぼみ)はダサい格好で来たので、つぼみ(身体は浦野)はダメ出し。

声ネタや眼鏡ネタが好きです。

 

二人はあくびで入れ替わることに気がつきます。

何故かあくびのタイミングが合うので、何度も入れ替わってしまいトラブルにw

つぼみ(身体は浦野)がいつもの調子でクラスメイトに話しかけてしまったり、浦野(身体はつぼみ)がつぼみの友達に連れて行かれたりとおいしいです。

 

二人は入れ替わりの原因となった石膏像を探すために中学校へ。

そこで中学三年生で美術部部長の沙織に入れ替わりのことを話します。

この辺りはノベライズ版のオリジナルストーリーで、アンドロギュノスの話が二人の状況に合っていて良かったですね。

 

この後は、宿泊学習の入浴タイムに入れ替わります。

↓浦野(身体はつぼみ)視点の描写が最高。

浦野(身体はつぼみ)は摩耶の裸を、つぼみ(身体は浦野)は古戸の裸を見てしまうのでした。

こんなところにいたらもう、ちんちんが大きくなっちゃうっ!女の子の仁家さんには想像できないだろうけど、男のちんちんというものは、いろいろな刺激にビンカンなわけで。ぼくはさりげなく股間をおさえた。ところが……!そこにあるはずのモノが、ない!
「あ……そっか」
肝心なことを忘れてた。ぼくは今、仁家さんなんだ。女の子の体だからちんちんないや!そう思ったら急にラクになった。どんなにエッチな気分になろうと、バレないバレない、

 

↓つぼみ(身体は浦野)の方は、少しだけトイレの話題が出てきます。

つぼみ(身体は浦野)が古戸に「浦野と古戸が仲が良い理由」を聞くシーンもシュールで好き。

クラスの男子が女風呂を覗こうとしたので、つぼみ(身体は浦野)が止めたら、「浦野」の評判が悪くなってしまいました。

「なんだ浦野、もじもじして……トイレ行きてーのか?」
「えっ」
「おまえ、さっきメシん時、カレー辛いって水ガブガブ飲んでたもんなー」
ううっ……そう言われれば、ちょっとオシッコ行きたいかも……。
「!」
あたしはここで大変なことに気がついた。男子ってオシッコする時……アレを手で持って……!?

 

二人ともうっかりあくびをして入れ替わってしまいますが、慣れてきたのでわりと自由に元に戻ることができます。

↓つぼみが登山中に足を痛めた浦野の身体に入ったり、つぼみ(身体は浦野)が崖から落ちそうになった古戸を助けたりします。

宙づり状態の古戸くんを、あたし一人で引き上げなきゃならない。そんなの無理!古戸くんはあたしよりずっと大きいし、その分体重だってあるはず。どう考えてもあたし一人の力じゃ……。
「あれっ……」
思いのほか、あっさり引き上げることができて拍子抜けしてしまった。古戸くん、見た目より軽い?それとも、浦野の力が意外にある?

 

↓浦野が、初めてのブラを買いに着ていたつぼみの身体に入るところが大変エッチでした。

「んああぁっ……!」の喘ぎ声?が刺さりましたw

ハッと気がつくと、ぼくが手に持っていたのは……ブ、ブラジャー!?
「うわわわわわっ!」
(中略)
「最初ですからお手伝いしますね。まずこうやって、胸の周りのお肉を集めるよーに……」
「ふぇ~っ!?」
店員さんはなんの躊躇もなく、ぼくの(正式には仁家さんの)胸をわしづかみにしてかき集めると、ブラジャーに押し込んだ。んああぁっ……!仁家さん、ごめんなさいいッ!でも、けっしてぼくのせいじゃありません。ぼくはおっぱい触ってないから、許してっ!

 

↓女友達と毛の生え方について話しているつぼみと突然入れ替わった浦野が、頑張って話を合わせるシーンも萌えます。

女友達目線からもつぼみと浦野の入れ替わりについて書かれていておいしいです。

「もしかして……つぼみも?」
そう尋ねると、つぼみはきょとんとして首を傾げた。
「え、何が?」
「何がって……」
今の重大な告白聞いてなかったの?最近のつぼみ……時々こういうことあるんだよね。
「だからぁ……わきと下の毛もう生えてる?って話!」
すると、つぼみはあからさまに取り乱した。
「えぇっ!け……毛!?う、うぉ……あの、え……とぉ……」
やっぱり、さっきまでとキャラが違う気が……。

 

後は原作通り、つぼみがハワイ旅行に行った浦野と入れ替わってもらったり、摩耶のセクハラ家庭教師を撃退したり…

↓つぼみ(身体は浦野)が水着姿の金髪美女を見て興奮しちゃうシーンが最高。

てか、このお姉さん胸でかっ!そしてビキニの布少なっ!ぶつかったのって、この人のおっぱい!?女のあたしでもドキドキしちゃうほどセクシー……と思ったその時。
「!」
身体の奥深いところでドクンと脈打つものがあった。と同時に、両脚の間に激しい違和感が。見るとソコでは、大変なことが起きていた。
「な、何、コレ!?」
アソコが……アソコが大きくなってる!しかも、もぞもぞ動いてるーーッ!?てゆーか、コレ……上向いちゃってるんじゃ!?恐る恐る手で触れてみると……。
「ぎゃっ……!」
か、固っ!なに!?お、おちんちんって、こんなふーになっちゃうモノなのーッ!?おねーさんの大きな胸を見たから!?あたしがドキドキ、コーフンしたから!?
「てゆーか、あたし女なのに……」
女の人の胸見てエロい気分になっちゃうなんて……もしかしてヘンタイ……!?

ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~1

浦野(身体はつぼみ)の方は、つぼみの友達とプール&女子更衣室イベント

↓鏡に映るつぼみのかわいさに思わず見とれてしまったり、水着姿を古戸に見られて恥ずかしがったりと良いです。

女子更衣室に足を踏み入れた瞬間から、ぼくはずっとヒヤヒヤしていた。ちんちんがないから心配ない……とはいえ、罪悪感でいっぱいだ。できるだけ周囲を見ないよう気をつかって、目をつぶったままなんとか水着に着替えた。そして目を開けると、近くの鏡に水着姿の仁家さんが映っていた。
ドキッとした。うすいブルーの水玉の水着から、すらっと伸びた細い手足。長い髪の毛が胸のところでゆれてて……か、かわいい……。鏡の前で、思わずくるって回ってみた。

古戸!その顔を見た途端、ぼくは当然パニックに陥った。ど、ど、どうしよう!今、ぼく女物の水着着て……古戸の前でこんな格好――!
「は、恥ずッ……!」

 

この後は、つぼみと浦野が入れ替わる関係からお互いのことを好きになってすれ違う感じですね。

つぼみは浦野の気持ちを知るために、浦野の身体で浦野の日記を読んで…

↓浦野が生理(初潮)が来た痛みに耐えているつぼみと入れ替わるところが好き。

しまった!深呼吸のつもりがついあくびして……浦野と入れ替わっちゃった!と同時に、浦野がお腹を抱えて苦しみだした。
「いっ……ぐ……痛たた……っ!」
「う、浦野!」
どうしたの!?と言いかけてハッとした。お腹が痛い状態のあたしと入れ替わったら……その痛みを浦野が引き受けることに!?
(中略)
「てゆーか、仁家さん……今日ずっとこの痛みに耐えてたの?」
浦野は痛みに顔を歪めて、少し笑った。
「すごいね……」
(中略)
「それより仁家さん……シャツ脱いで裸になったら?熱いって言ってたでしょ?」
「え!?」
「ほら、ぼくの体だったら裸になっても平気だからさ」
「浦野……」
もしかして……さっきのあくび、わざと?あたしが服を脱げるよう、わざとあくびして入れ替わったの?

 

結局、二人の入れ替わり体質は治らなかったものの、両想いのカップルになったため問題ないようです。

↓中学生になったつぼみは、イケメン化した浦野の身体でよく遊んでいるらしいw

女子の熱い視線を集めているのは呉中一のモテ男、浦野天空その人!小画工時代は非モテ系として地味に過ごしたものの、その後の四年間で身長は三十センチ近く伸びてメガネも卒業!気がつけば、イケてるグループへの仲間入りを果たしていた。
「キミたちのことはずっと、一生忘れないよ!たまに遊びに来るからっ」
サービスでウインクしてみせると、黄色い歓声が上がった。

調子に乗ってモテ男を演じている仁家さんを遠巻きに見ながら、ぼくはハラハラしていた。そう……何を隠そう、ぼくらの「入れ替わり」はあれからもずっと続いている。
(中略)
「も~、仁家さん!ぼくの格好で派手にモテ男ぶらないでよ~!」
校舎の陰で二人きりになると、浦野は全力で被害を訴えた。
「なんで?べつにいーじゃん。浦野、実際モテるんだし」
「そういう問題じゃなくて……ぼくのキャラってものがあるでしょ?ウインクとか絶対しないし!」
「サービスよ、サービス。後輩たちが喜んでたの見たでしょ?」

ないしょのつぼみ~あたしのカラダ・あいつのココロ~2

↓最後にもう一度入れ替わり、つぼみが浦野の身体で大声告白するシーンでおしまい。

かなり気軽に入れ替わっている雰囲気が最高ですね。つぼみとして返事をさせられる浦野(身体はつぼみ)に萌え。

中学生になった二人の成長イラストが3枚(入れ替わり状態かは不明)もあって良かったです。

「ねえ浦野、もう一回変わってくれない?」
「え、なんで?」
「いいから早く!せーの!」
「ふあああっ」
そうして入れ替わると、あたしは空に向かって叫んだ。
「仁家さ――――ん!キミが好きだ――――!」
「えっ!な、何!?」
目を丸くしているのは浦野だけじゃない。他の卒業生や見送りの後輩たちも、何事かと集まってきた。その輪の中心で、あたしはもう一度叫んだ。
「世界で一番キミが好きだ!ずっと一緒にいよう!高校もその先も……うっと、ずーっと一緒にいようね!」
ピィッと誰かが口笛を吹いた。
「つぼみ~!返事は!」
摩耶とあやめに背中を押されて、浦野は小さくうなずいた。拍手と歓声が沸き上がる。

 

↓原作漫画はこちら!

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今回は、小説の男女入れ替わりを10作品紹介しました。

読んでいただいてありがとうございました!

 

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