今回は、児童書の女同士入れ替わり回を5作品紹介していきます。
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泣いてないってば!
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『泣いちゃいそうだよ』シリーズより 「泣いてないってば!」 著者:小林深雪 絵:牧村久美 | 年子の姉妹がぶつかって入れ替わる。 | 講談社 青い鳥文庫 『泣いてないってば!―泣いちゃいそうだよ―』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
普通の小学6年生・小川凛は、美人で万能な年子の妹・蘭にコンプレックスを抱いていた。
ある日、凜は学校の七不思議を確かめに夜の学校へ行ったところ、怪奇現象が起こり驚いた拍子に階段から転落し、下にいた蘭とぶつかって入れ替わってしまう。
↓入れ替わり直後の反応が二人ともおいしいです。
二人は、駆けつけてきた友達の水月・睦月・葵に入れ替わったことを話します。
「蘭!蘭!大丈夫?」
あわてて、抱き起すと、
「ぎええええ!」
わたし、絶叫してた。
心臓が止まるかと思った。
悪夢だ。
だって、わたしが抱き起したのは、わたし!だったんだから。
小川凜が抱き起したのが、小川凜って、ホラーでしょ!
(中略)
わたしが抱き起した小川凜が、ふっと意識を取り戻して、ゆっくりと目を開いた。
「頭が、全身が痛い。」
頭を押さえてる。
そして、わたしを見て、「ひっ!」
恐怖に顔を引きつらせた。
「ど、どうして、わ、わ、わたしが、もうひとりいるの?」
「え?」
「なんで、小川蘭が、ふたりいるの?」
(中略)
「か、鏡!」
目の前の小川凜が、床に転がっていたカバンの中から、鏡を取り出した。
「え~!どうして、わたしの顔が、お姉ちゃんになってるの!?」
わたしも鏡をのぞきこむ。
鏡に映ってたのは、妹の蘭だった。
どんぐりまなこに、ぷくぷくした頬。くるくるの天然パーマの、いつものさえない女の子が映るはずなのに、なぜか、鏡の中にいたのは、色白でぱっちりとした二重まぶたの学校一の美少女、妹の蘭だった。
↓翌朝も戻っておらず、入れ替わりの原因になったであろうゲームソフトをくれた校務員のおじさんはお盆休みで不在にしていたので、すぐに戻ることはできません。
男の子と入れ替わらなくて良かったネタや、姉の身体が妹の身体を姉扱いする図がおいしいです。
「お姉ちゃん!」
体をゆさぶられて、目が覚めた。
カーテンのすきまから射しこんだ淡い光が、わたしをのぞきこんでいる女の子の顔を浮かび上がらせる。
その顔は!
わたしだった!
「ひ!」
恐ろしくなって、飛び起きる。
(中略)
目の前に『わたし』がいて、しゃべってるなんて不思議というか、かなり不気味だ。
ああ、そうか。
一晩寝ても、わたしは蘭のままなんだな。
↓凛が痩せている蘭の身体でいっぱい食べるシーンがかわいいですね。
でもね。いまは、蘭の体なわけじゃない?
蘭は、こんなにやせてるんだもん。ちょっとくらい食べても、大丈夫だよね!
↓ピアノが弾けない凛(身体は蘭)は、仮病を使ってレッスンを休み、声をかけてきた修とカフェへ。
レッスンに行けずに悲しがる蘭(身体は凛)がかわいそうで好きです。
「オレは、いい。蘭がおいしそうに食べてるのを見るのだけで、満足。」
なんて優しい表情。
わたしには、絶対にこんな優しい顔なんか、見せないくせに。
(中略)
「いいんだよ。オレは、蘭が喜んでくれるなら、なんでもするから。」
「へえ。修ちゃんはさあ、蘭のこと、本気で好きなの?」
「え!」
「あ。し、しまった。」
入れかわってたんだった!つ、つい、素に戻っちゃった。
↓この後、凛(身体は蘭)はモデルのスカウトを受けます。
入れ替わったことを忘れて応対してしまう凛(身体は蘭)が最高。
「わ、わたしなんか、絶対に無理です!髪はくしゃくしゃの天然パーマだし、かわいくないし、お腹は出てるし、ほっぺはまんまるだし。」
「え?」
長谷川さんが、きょとんとした。
「髪はとってもキレイなストレートだし、すごくスリムで、スタイルもいいわよ。」
「あ!」
しまった!
わたしは、いま、蘭だった!
(中略)
「いま、何年生?」
「小学六年、じゃなくて、五年生です。」
「そう、五年生。お名前は?」
「小川り、じゃなくて、小川蘭です。」
↓修に「凛と蘭の容姿の差」を指摘されてしまう凛(身体は蘭)のシーンが好きです。
凛(身体は蘭)は、見知らぬ人にも美人の蘭として扱われ、凛との違いを自覚して惨めになり、涙を流します。
「でも、蘭のうちの両親が、蘭に話す前に断ったらしいぞ。」
「え?どうして?」
「まあ、凛ちゃんと差がついちゃって、かわいそうだからじゃないか。」
「!」
真夏なのに、氷のトゲが胸につきささった。
かわいそう。
わたし、そんなふうに思われてたんだ。
自分のことを、そんなふうに言われるのを聞くのはつらい。
↓凛(身体は蘭)が、凛を虐めてくる康に、蘭のフリをして仕返しするシーンも良かったです。
美人の蘭は男子たちにモテモテのようですが、男子たちと仲良くしていると女子たちに男好きだと噂されるので、注意して欲しいと凛(身体は蘭)は蘭(身体は凛)に注意を受けます。
「オレ、小川凜とは同じクラスでさ、杉田康っていうんだ。お姉さんとは、けっこう仲よくてさ。」
ど、どこが!
「あ。え~と、あの、これからもよろしくな。」
あれ?赤い顔してる。
なによ。わたしとは、ずいぶん態度が違うんだね。
「お姉ちゃんから、よく話は聞いています。」
「え?なんて?」
「いつも、イジメられてるって。」
「え!」
杉田くんが顔面蒼白になった。
いい気味!
「ご、誤解だよ。あ、あれは、ちょっとからかっただけで。ほんと。」
「もう、姉の髪のことで意地悪を言うの、やめてくださいね。」
言ってやった!いま、わたしは、小川蘭なんだ。なんだって、言えちゃう。
↓翌日、プールに行った凛(身体は蘭)は、「美人の蘭」に優しくしてくる男子達と話していたら、女子達に陰口を叩かれてしまいました。
そこで凛(身体は蘭)はようやく、美人の苦労を知ることに…
「ちょっとモテるからっていい気になって。イヤな女。」
「さっきだって溺れたフリして、せこいよね。」
溺れたフリ!そんな!
「わたし、溺れたフリなんてしてない。」
思わず反論すると、
「運動神経のいいあんたが、あんなふうに溺れるわけないでしょ!」
(中略)
学校からの帰り道、わたしはため息をつく。
「蘭も大変なんだね。」
「目立つからな。前から女子にはやっかめれてるんだ。」
美少女って、うらやましいことばかりじゃないんだな。女の子の嫉妬って怖い。
↓しばらく経つと、ちょっとだらしない性格の凛(身体は蘭)は、スリムな蘭の身体を維持できずに少し劣化させてしまいます。
一方、優等生の蘭(身体は凛)は、家のお手伝いをして動き回って少し痩せ、身だしなみも整えてかわいくなります。
「アザラシみたいにソファで寝転ぶのは、凛だけだったのにね。真似しちゃって!」
どきっとして、わたし、あわてて起き上がる。
「蘭、どうしたの?さえないわねえ、なんだか、ここ数日で急に太ったんじゃない?髪もぼさぼさだし、Tシャツもよれよれ。顔も腫れぼったいし、ほら、ニキビまで!ほんと、どうしちゃったのよ?」
「え!」
「それにひきかえ、凛は、やけにこざっぱりしたわよね。」
ふいに、頭から冷水をあびせられたような気がした。
凛の姿をした蘭が、庭から洗濯物をとりこんで家に入ってきた。
あれ?ほんとだ。なんだか、体型もすっきりしてる。
蘭は、ここのところ、ほとんど食べていなかったし、家のお手伝いもよくやるから、いまみたいに、つねに体を動かしてる。
早寝早起きで、生活態度もきちんとしてる。
身だしなみも完璧だ。
髪はきちんとブローして、両サイドの髪はかわいく編み込みにしてある。
アイロンをかけたシャツにスカート。
清潔感のあるおしゃれで、コーディネートもすっきりしてる。
ショックだった。
小川凜が、たった数日で、前よりずうっとかわいくなってる!
それにくらべて、わたしは、小川蘭は、太っちゃって、肌も荒れてる。こんなにだらしない。
蘭がかわいいのは生まれつきだと思ってたけど、それだけじゃないんだね。ふだんの生活態度が反映されるんだ。努力しなくちゃ、美人で居続けることはできないんだ。
凛(身体は蘭)は、普段の自分の生活態度や考え方を反省します。
それにしても、元の自分の身体を台無しにされて怒らない蘭(身体は凛)が優しすぎますw
蘭(身体は凛)の方も、明るい性格で好かれている凛になれて色々な人と話せるのが楽しい様子。
↓このまま戻らなくても良いと話す姉妹が最高です。
「みんなが、凛ちゃん、凜ちゃんって声をかけてくれてね。いろんなものをおまけしてくれるの。」
「ほんとに?」
「お姉ちゃんって、すごくみんなに好かれてるよね。わたし、大人には、かしこまっちゃって、うまく話せなかったんだけど、お姉ちゃんでいたら、わたし、みんなと楽しくおしゃべりできたの。わたし、ずっと、このままでもいいかもって思っちゃった。」
「ほんとに?わたしだって、このまま蘭がいいよ。凜がよければ、あげるよ。」
「それ、本気?」
「本気。」
蘭が、真顔で言った。
「じゃあ、ずっと、このままでいる?」
「え!」
「わたし、お姉ちゃんのほうがいい。小川蘭は、つらいもの。」
↓元に戻らなくて良いか葛藤する凛(身体は蘭)のシーンがおいしいです。
この後は、凛(身体は蘭)がクラスメイトの一樹と話して「凛」が評価されていることを知ったり、入れ替わりの原因を作った睦月が凛(身体は蘭)に責任を取ると言ってプロポーズしたり、おいしいです。
これから、蘭として生きる?
そしたら、『ストロベリー』のモデルになれるかも。
輝かしい未来が待っているかも。
でも、ほんとにそれでいいの?
それって、いままで小川凜として生きてきた自分を、全否定することになるんじゃない?
凛、いままでの自分の人生を捨てちゃっていいの?
そんなの、小川凜が、かわいそうじゃない?
そして校務員のおじさんが見つかり、元に戻りたがった二人は元に戻ります。
ミニモニ。大好きっ!
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ミニモニ。大好きっ!』 著者:小高宏子 | ミニモニ。が女子小学生とぶつかって入れ替わる。 | 竹書房 ミニモニ。文庫 『ミニモニ。大好きっ!(5) どきどきバレンタイン』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「走れ!ミニモニ。小学生」が女同士集団入れ替わり。
楽屋から出たミニモニ。の4人は、社会見学でテレビ局を訪れていた女子小学生4人とぶつかって入れ替わってしまう。
すぐには元に戻ることができず、8人は入れ替わった身体になりきって過ごすことになった。
ミカ・タレッサ・トッド←→山本美歌
高橋愛←→井上愛子
辻希美←→佐藤のぞみ
加護亜依←→木下あいり
冒頭で高校の勉強を嫌がった希美と亜依が、小学生に戻りたいと話していて萌えました。
↓入れ替わり直後のシーンが好きですね。
辻がおでこをさすりながら目をあけると、そこには、ミニモニ。の四人が、同じようにしりもちをついている。
「だいじょうぶ?ミカちゃん、あいぼん、愛ちゃん、のの……ん?のの?」
あれ?あれ?ののはあたしなのに、なんでここに、もうひとりいるの?
辻のすぐとなりには、小学五、六年生くらいの女の子が三人。
そう、たしか、楽屋から出たとき、この女の子たちとぶつかって……。
ふと、辻は自分の着ている服が、変わっていることに気がついた。
あれれ?なんだか体も小さくなっているような……?
↓小学生の4人はミニモニ。の大ファンで、名前も良く似ているのでメンバーの真似をして遊んでいるようです。
「本物のミニモニ。になっちゃったなんて……夢みたい……」
のぞみたち小学生四人は、自分の顔や体をさわって、まだぼうっとしている。
8人はその場で再びぶつかりますが、元に戻れず…
↓そこに現れた小学校の先生は、女子小学生たち(身体はミニモニ。)が謝るのに恐縮し、ミニモニ。(身体は女子小学生たち)を叱りつけて謝らせますw
「「「「先生、心配かけて、ごめんなさい」」」」
のぞみたちが、ペコッと頭を下げて、あやまる。
「いや、いや、ミニモニ。のみなさんにあやまってもらうなんて……。この子たちが、ごめいわくをおかけして、本当にもうしわけありませんでした」
佐藤先生は、あわてて、ミニモニ。の格好をしたのぞみたちに、ていねいに頭をさげると、
「おまえたちもちゃんとあやまりなさい!楽屋まで入りこむとは、めいわくにもほどがある。急にいなくなってどれほど心配したか!」
またミニモニ。に向かって、こわい顔で言った。
「「「「ご、ごめんなさい……」
と、あわててあやまるミニモニ。。いまはミニモニ。がのぞみたちになっているんだから、しょうがない。
「「「「い、いえ、そんな……いいんです」」」」
先生や本物のミニモニ。にあやまられて、のぞみたちはすまなそうな顔をしている。
ということで、ミニモニ。(身体は女子小学生たち)は先生に連れられて花山村へ。
女子小学生たち(身体はミニモニ。)は、ミニモニ。として仕事をすることになりました。
↓ミニモニ。(身体は女子小学生たち)がそれぞれの家に帰るところが好きw
希美(身体はのぞみ)とのぞみの父親の絡みだったり、妹の名前やお風呂・トイレの場所が分からなかったりとおいしいです。
「「「じゃ、また、明日ね」」」
手をふりながら、ミカ、高橋、加護の三人は、それぞれの家に帰っていった。
ところが、辻のところだけは、だれも来ていない。
うそ!あたしだけ、ひとりぼっち?帰る家もわかんないよ。
「せんせぇ~。どうしましょう。あたしの家族がどこにもいません」
心細くて泣きそうになりながら、佐藤先生にうったえると、先生は呆れたように辻を見て、言った。
「何言ってるんだ。おまえはうちの娘だろうが」
あちゃ~。そういえば佐藤って、同じ苗字だっけ?佐藤先生はのぞみちゃんのおとうさんだったのか。
「そ、そうだよね~。じょうだんだよ、じょうだん。ごめんね、おとうさん」
辻があわててごまかすと、佐藤先生は、またあきれたように言った。
「なんだ、かしこまって。ふつうにとうちゃんて言え」
「あはは、そうだよね~。とうちゃん」
ふう。他人と入れかわるのって、なかなか大変だなあ。
希美(身体はのぞみ)は、のぞみ(身体は希美)に電話をして情報交換をします。
この後は、ミニモニ。(身体は女子小学生たち)が小学校に登校して、勉強が楽勝だったり、ミニモニ。の歌とダンスをしたり、子供生活をエンジョイ。
そして、仲の悪い隣の小学校との合同の駅伝大会で、希美(身体はのぞみ)が「のぞみ」と仲の悪かった友達と仲直り。
大会後にミニモニ。と女子小学生たちはまた偶然ぶつかって元に戻ります。
ドジ魔女ヒアリ
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『ドジ魔女ヒアリ』 著者:倉橋燿子 絵:藤丘ようこ | ヒアリが優等生のエリーと妖精に入れ替えられる。 | 講談社 青い鳥文庫 『ドジ魔女ヒアリ プリンセスになりたい!』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「入れかわり魔法で大ピンチ!?」が女同士入れ替わり。
優等生のエリーに魔法を教えている途中、喧嘩をして仲違いをしてしまったドジ魔女のヒアリ。
エリーの気持ちが知りたいと悩んでいたヒアリの元に現れた妖精の力で、ヒアリはエリーと入れ替えられてしまう。
元に戻る方法がわからないので、二人はお互いの生活を交換することに…
「あ、あなた、ヒアリなの?」
ヨロヨロと立ちあがりながら、”ヒアリ”……、あたしの姿をしたエリーが言う。
あたしは、ぎこちなくうなずく。
「そうだよ、あたしはヒアリだよ、エリー……。」
「わたしたち、体が入れかわっちゃってるってこと……?」
↓入れ替わったことは、謎の力が働いて喋ることができません。
あたしはあわててユーベルとエリーのあいだにわりこむ。
「ち、ちがうの、ユーベル、ヒアリは”アイウエオ”!」
ん?あたし今、なんて言った?『ヒアリはあたしなの!』って言ったつもりなんだけど……?
とりあえず、二人はエリーの家へ。
ヒアリ(身体はエリー)が「お邪魔します」と言ってしまうところが良いですね。
↓話し合いの結果、入れ替わったことを他人に伝えられず、元に戻る方法もわからないので、お互いの生活を交換することになりました。
あたしは、カーペットの上のカラフルなクッションにすわり、エリーの姿をじっと見つめる。
自分の姿が目の前にあるって、すごくへんな感じ……。
エリーは、つかれた表情で体を起こす。
「だれにも事情を話せないってなると、もとにもどるまでは、わたしはヒアリに、ヒアリはわたしになりきらなくちゃね。」
優等生のエリーは、アニメなど見ず、母親に魔法を教わる予定だったので、ヒアリ(身体はエリー)はさっそく大ピンチに。
当然失敗して、風邪ということで誤魔化しました(笑)
ヒアリ(身体はエリー)は、エリーが努力をして成績を維持していることを知ります。
ヒアリ(身体はエリー)とエリー(身体はヒアリ)が精神の方の杖?を使っているのも新鮮で良いです。
翌日、ヒアリ(身体はエリー)は遅刻をしないはずのエリーの身体で大遅刻。
「エリー」は普段遅刻をしないということで、叱られずに済みましたが…(笑)
↓先生が「ヒアリ」だと間違えてヒアリ(身体はエリー)を叱ろうとするところが好きです。
「ん、そうか。それにしても、エリーが遅刻とはめずらしいな。これからは気をつけるんだぞ。」
「はいっ。すみませんでした!」
頭を下げると、アラフォル先生はうなずいて、こんどはエリーに顔を向ける。
「ヒアリ、かんちがいして悪かったな。」
「いえ、大丈夫です。気にしないでください~。」
顔をひきつらせて、エリーが答えた。
↓学校のシーンだと、ヒアリ(身体はエリー)がナーシャから「エリー」が言っていた悪口を聞かされ、しかも「ヒアリ」の悪口を言わなければならないところがかわいそうで最高でしたw
後は、ヒアリ(身体はエリー)がうっかりエリーの身体でヒアリの父親にスキンシップしてしまうところがお気に入りです。
「きっと、ヒアリの遅刻ぐせがエリーにうつっちゃったのよ。やっぱり、ヒアリといっしょにいても、いいことなんてひとつもないわね。」
なーにぃーっ?あたしがいないところでそんなこと言うなんて、なーんてインケンなんだっ。
あたしはせいいっぱいエリーらしく、背筋をのばす。
「あら、ヒアリはいつも明るくて、楽しくて……、わたし、いい影響ばかり受けてると思うわ。」
「え?エリー、きのうと言ってることが反対よ?『ヒアリにむりやりオタマに乗せられて、こわかった。これから、ちょっとヒアリと距離をおきたい』って、言ってたじゃない。」
ショック……エリーは、あたしのことを悪く言ってたんだ……。
(中略)
あたしは歯をくいしばるようにして言う。
「そうそう……。ヒアリといっしょにいると、つかれちゃうんだよね~。」
「でしょ~?」
今日は運悪く授業参観の日で、「エリー」は魔法発表のトリを任されていました。
劣等生のヒアリ(身体はエリー)はまたもや大ピンチで、何度やっても失敗し、クラスメイトから冷たい視線が…
ヒアリ(身体はエリー)が真摯に謝ると、「エリー」の普段の素行の良さから、クラスメイトから今まで頼りすぎたと逆に謝られ、分担を見直して無事に魔法は成功。
エリー(身体はヒアリ)は、普段の自分なら素直に謝れなかったとヒアリ(身体はエリー)を見直したようです。
その後、入れ替わった二人の異変に気がついたユーベルが魔法を解いて、とりあえず入れ替わったことは喋れるようになりました。
ヒアリ(身体はエリー)がエリーの身体でユーベルに抱き着き、ユーベルが顔を赤くするのが好きw
そして、全員で入れ替わりの魔法をかけた妖精に会いに行き、無事に元に戻ります。
↓二人とも、以前よりもっと仲良くなれたようでした。
「あのね……、わたし、入れかわったのがヒアリで、ほんとうによかった!ヒアリのいいところがたくさん見えた……。ヒアリのこと、もっともっと好きになったの!」
(中略)
「あたしも、入れかわったのがエリーで、ほんとうによかった!エリーのこと、大好き!」
キラッとプリ☆チャン
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『キラッとプリ☆チャン』 原作:タカラトミーアーツ 著者:桑原美保 | えもとあんなが入れ替わる。 | 小学館 小学館ジュニア文庫 『キラッとプリ☆チャン~プリティーオールフレンズ~』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
「キラッとプリ☆チャンの世界」が女同士入れ替わり。
みらいがプリチャンの世界に戻ってきたのだが、えもとあんなは何故か険悪な仲になっていた。
皆は不審に思いながらも伝説のコーデを身につけると、何故かえもとあんなが入れ替わってしまった。
えもとあんなは、入れ替わる直前にストーンを落としてしまったため、入れ替わってしまったようです。
↓声は精神準拠のようでした。
えもの声がした方を見ると、そこに両手を頭の上にのばしてヘアアクセをさがしているあんながいます。
「もしかして、さっきそちらの方がストーンを落としてしまったからではありませんの?」
今度はあんなの声がしました。でも、そこにあるのはえものすがたです。
「え?えもちゃんの声があんなちゃんからしてきて、あんなちゃんの声がえもちゃんからしてきた?えっ?」
みらいがこんらんしていると、えもとあんなは近づいて、たがいを指さしながら同時にさけびました。
「もしかしてアタシ達、入れ代わったー!?」
「もしかしてわたくし達、入れ代わったんですのー!?」
↓入れ替わった状態で喧嘩する二人がおいしいですね。
「どうしてこのわたくしがよりによって、こんなバナナ頭と入れ代わらなくちゃいけないんですの?まったくもって考えられませんわ!」
「はー?赤城あんなー!あんた、マジで感じ悪いんだけど!よりによってっていうのは、こっちのセリフだっつーの!」
↓二人とも、お互いの身体の気持ちを読んで相互理解する感じでした。
入れ替わっているのは約12ページと短いですがおいしかったです。
「あのさ……、あんなの体になったからかな、あんなの気持ちが見えるよ。心にさびしいって書いてある」
えもの声がそう言うと、えもの体になったあんなも口を開きました。
スイッチ!×こちらパーティー編集部っ! 私たち、入れ替わっちゃった!?
作品タイトル/著者 | 簡単なあらすじ | 収録書籍/ソフト |
『スイッチ!×こちらパーティー編集部っ! 私たち、入れ替わっちゃった!?』 著者:深海ゆずは | 『スイッチ!』のまつりと『こちらパーティー編集部っ!』のゆのが入れ替わる。 | KADOKAWA 角川つばさ文庫 『スイッチ!×こちらパーティー編集部っ! 私たち、入れ替わっちゃった!?』 |
※本項目の画像は、全て上記作品からの出典です。
四ツ葉学園でイケメングループのマネージャーをしている日々野まつりと、三ツ星学園で雑誌の編集長をしている白石ゆのは、ある朝起きたら入れ替わっていた。
二人はお互いのフリをして過ごすことになったが…
同作者の別作品の主人公同士の入れ替わりで、二人とも女子中学生です。
↓全体的に登場人物のテンションが高いです(笑)
「うひゃあああああああああああっ!」
ここは虹ヶ丘にある白石家の2階――らしい。
ベッドから起きあがってカーテンを開けた私は、窓に映った自分のすがたを見て絶叫してしまった。
え?え?
ココはドコ?ワタシはダレ?
私の名前は日々野まつり。12歳。
(中略)
私………………今、三ツ星学園の白石ゆのさんになっているようです!
まつりは男性が大嫌いで女性が大好きな変態キャラで、面白いですw
↓まつり(身体はゆの)は、ゆのの身体でゆのの好きな男の子?に塩対応をしてしまいます。
「ゆの。大丈夫か?」
「おえっ。気持ち悪いですね。気安く話しかけないでください!」
「…………!!!」
私の言葉に、世の中では「イケメン」と呼ばれる部類の黒髪男子が、絶句したように固まる。
「ゆのちゃん!?いったい、どうしちゃったの?ゆのちゃんの運命の相手・王子君よ!?」
「きゃあああっ、キレイなお姉さ――――うっ」
美形のお姉さん……かと思って飛びつこうとしたら、げっ、お兄さんじゃないですか!
↓ゆの(身体はまつり)の方も、大騒ぎです。
入れ替わった二人の視点が交互に描写されます。
「うぎゃあああああああああああっ!」
あたし、白石ゆのは、とりあえず絶叫してみる。
ただでさえ声が大きいのに、うるさいって!?
だってだって――――――――――――っ!
朝起きたら、髪の毛がめちゃくちゃ伸びてるんだもんっ!
(中略)
髪は伸びているし、部屋はあたしのとちがって、片づいていてホコリっぽくないし……。
↓まつりとゆのは同じ世界線にいて顔見知り?のようで、電話で連絡を取ります。
まつり(身体はゆの)は、ゆのの身体の頑丈さを実験したらしい(笑)
軽くパニック状態のあたしの近くにあったスマホが鳴るので、手に取ると……。
着信は、なんと『あたし』。
白石ゆのからになっているじゃ、あーりませんかっ!
(中略)
『もしもし。「私」でしょうか』
電話口から言葉を発した相手は――まちがいなく『あたし』。
「はい。ええと………………身体は『日々野まつり』さんです」
こーゆーときって「白石ゆのです」って答えたほうがいいのかな?とも思ったんだけど、こんな機会ないから、どっちが良いかわからなくって。
とりあえず、まつりさんのほうで答えてみた!
まつり(身体はゆの)の方が、アイドルたちに入れ替わったことを知られたくないということで、お互いのフリをすることになりました。
「まつり」にはテレビ収録の予定、「ゆの」には部活のミーティングの予定があったため、スケジュールも交換です。
↓男性嫌いのはずのまつり(中身はゆの)が、平気そうにしているため、ゆの(身体はまつり)はアイドルたちに思いきり怪しまれてしまいます。
まつりの演技がド下手で最高ですねw
「普通の人なら――――な。まつり。おまえ、男にさわるとガマンできなくなったら吐くだろ。いつまでもそうやってくっついてるなんて、絶対におかしい」
(中略)
「和月もか。俺も絶対にそうだと思った。おまえ、最近ハアハアしながら、女子アナ図鑑を熟読してただろ。目つきが怖いから気をつけろよな」
ま……まつりさん、そんなふうに思われてるんだ!
↓まつり(身体はゆの)の方は、美少女と入れ替わりたかったと言ったり、変態なテンションで美少女と絡んだり、おいしいです。
ゆのの知り合いの名前がわからなくて困るところや、「いつもの」と言われて困るところが好きでした。
「あの……もう一度、『私の』って言ってもらっていいですか」
「いいですよ。ゆのさんは親友ですから。何度でも」
(中略)
「親友なら……眠るまでずっと子守歌を歌ってくれますか?」
「ええ。それがお望みならば……」
ゆのさんって、美少女に溺愛されていてうらやましい!
「ひーっ。どさくさに紛れて抱き着かないで!」
「あっ……お姉様、甘い……いちご牛乳のいい匂い」
ゆの(身体はまつり)の方が、うっかりまつりが絶対に言わない発言をしてしまい、入れ替わりがバレます。
慌てて取り繕うゆの(身体はまつり)に、アイドルたちは「いつものまつりなら頑張ってのキスをする」と大嘘をついてお仕舞いです(笑)
まつり(身体はゆの)の方も入れ替わりバレします。
相手の身体でいつものメンバーと仲良くする二人が良かったです。
↓二人を取り合ういつものメンバーもカオスで好きですね。カレンとの絡みも最高。
「ゆのに触るな」
それを目の当たりにした王子が、今まで聞いたことがないほど殺気だった声で言って、翼さんを睨む。
「ゆの?あのさ。見た目はゆのちゃんであっても、中身が『まつりちゃん』な訳でしょ。だったら、こっちがより本物だろ?だから彼女は俺たちのものなんだけど」
あたし(見た目はまつりさんです)が、陸にあがった金魚のように口をパクパクしている近くで……ですよ!?
和月さんがあたしの手の甲に口づけする。(正確には中身のまつりさんになんだろうけどさ!)
「ギャアアアア!和月さん!ちょっ、ちょいお待ちくだされっ!それ!あたし!あたしの身体です!」
「はあ?中身?そんなのどうでもいいわよ!あたしは見たままを言ってるの!」
「そうだな。なんの情報もなく客観的に見た感じでは、白石ゆのが大人気アイドルに愛でられ、それをうちの学園のイケメン黒崎と赤松が取り返そうとしているように見えるな」
そう言いながら、どさくさにまぎれて翼さんがあたし(中身はまつりちゃん)に抱きつく。
「ひいいいいいいいい!翼さん!ばっちぃ!ばっちぃですううう!」
「うーん。ちょっと抱き心地がちがうけど……その拒絶っぷりがポチ子って感じで安心するな」
二人は、同時に「刺激的なことが起こって欲しい」と思いながら寝たら入れ替わってしまったようです。
元に戻るにはシンクロが必要だ!ということで、両サイドで協力して記事を作成することに。
入れ替わり状態でスキャンダルが起きるという大問題も起こります。
色々ありましたが、ちゃんと元に戻ります。
元に戻った二人が、相手の制服を着てしまうのが良かったです。表紙も制服交換状態で美味しいです。
オチは男性陣の三対三の入れ替わりでしたw(旺司⇔レン?、円馬⇔和月?、トウマ⇔翼?)
今回は、児童書の女同士入れ替わり回を5作品紹介しました。
読んでいただいてありがとうございました!